王城のマリナイア

若島まつ

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【番外編2-3】バルカ夫妻のせわしない日々 あるいはエーデルワイスの来た道 Ⅲ

 サゲンは顔を上げてアルテミシアの姿を認めると、いつも彼女にだけ見せる優しい目をして椅子から立ち上がって歩み寄り、そっと抱き寄せて髪にキスをした。
「どうした」
「あー、ちょっと…アムの任務で保護した子のことで、話があって」
 サゲンは無言で頷き、看護師を連れて行くようイグリに視線で合図をして、二人になったところでアルテミシアを椅子に座らせ、自分はその向かいの簡素な板張りの机に腰を落ち着けた。
 アルテミシアは目の前でシャツのボタンを留めるサゲンの首から左肩に向けて、手のひら程の大きさの湿布が貼られているのを見た。
「怪我したの?」
「ああ。模擬戦を監督しているときに櫓が倒れてきた。腐っていた柱があったらしい」
「…誰か庇ったんでしょう」
 アルテミシアが腕を組んで唇を尖らせた。
「わかるよ。自分の身を守るためだけならサゲンは避けるか、避けられなくてもそんな急所に怪我したりしないもん」
「お見通しか」
「さっきの看護師?」
「それはやきもちかな、奥さま」
 サゲンの唇が吊り上がった。アルテミシアは唇を噛むのを我慢したが、顔が熱くなるのはどうしても止められなかった。
「違うよ。不慣れな新人の看護師を訓練中の船内でウロウロさせるのが問題だって言いたいだけ。設備の点検が甘いのも」
「ふ。まあ、そういうことにしておこうか」
 アルテミシアはむう、と膨れて、何故か上機嫌なサゲンをじろりと睨め付け、「それで」と切り出した。
「春にあなたの作戦で保護した女の子のことで、頼みたいことがある」
「聞こう」
 サゲンが司令官の顔つきで言った。

 この後の彼らの行動は迅速だった。
 翌日にはアム共和国のカルロ・スビート元帥へ女王のサイン付きの公式な書簡を送り、ナタリアにイノイルへ来て姉に会う意向があるかの意思確認を依頼した。
 これには、今回保護されたクララと二年前にアムの作戦で保護したナタリアが本当に姉妹であるのかを確かめるという目的もある。
 ナタリアは西エマンシュナの出身であることは分かっているものの、両親が既に亡くなっていて、故郷の場所も本人がよく分かっていないため、未だに保護されたアムの孤児院に留まっている。もしクララが実の姉であるのならば、長らく叶わなかったナタリアの帰郷も叶えられることになる。
 返事を待つ間、エラは療養院へ毎日のように通い、女学生と一緒になってクララの発話の練習に付き合った。他にも心に傷を負ったせいで食事や身体を動かすという日常生活が満足に送れなくなっている者が多くいるから、オアリス大学から派遣されてくる学生が増え、彼らのケアに当たっている。
 中には、発話に問題はないが、そもそもマルス語の浸透していない地域の出身の者もかなり少数ながらいるので、アルテミシアは職務の合間に彼らの話し相手になり、ここでの生活に困らないようマルス語を教えている。このボランティアとも言える作業に、ノイチも積極的に参加した。
 ノイチは今後需要が増えることを見越して、オアリス大学の言語学の教授に頼んで彼らにマルス語を教えてくれる学生を借りる手筈を整えた。学生の勉強にもなるということで教授もこの試みに乗り気で、今後継続的に協力してくれることになった。
 二人とも激務の合間に療養院を訪れているから、服装を整える間もない。アルテミシアは屋敷の外ではほとんど軍装のドレスだし、ノイチはせっかくの上等なベストとジャケットがよれよれになっている。
「ミーシャ、いつ寝てるんですか?」
 と、ノイチが療養院の庭園で駆け回る子供たちをぼんやり眺めながら鶏肉とニンジンのサンドイッチをむぐむぐ食んで言った。
「夜」
 アルテミシアは簡潔に答えて、自分もハムと葉菜のサンドイッチをかじった。
「本当に?すごい量ですよ。外国宛ての公文書、船舶関連、海軍のも…。今まで全部ひとりでやってたんですか?」
「時々ハツカリさんに手伝ってもらったりしたよ」
「ああ、そう言えばボヤいてました」
 ハハ、とアルテミシアは声を上げて笑った。爽やかな秋風を頬に感じながら食べかけのサンドイッチを口に運んでいると、ノイチがこちらをじっと見つめているのに気が付いた。
 にこにこしている。
「なに?」
「ああ、いや。すみません。凄い人だなと思って。だって、女王陛下がご自分のお言葉を公式な文書にするのは、あなたにしか命じないって聞きました。そのまま正式なマルス語に翻訳するのではなくて、相手に伝えたい詳細なニュアンスまで拾ってくれるからって。今、王城ではそれができるのがミーシャしかいないとも。女王陛下の文書を受け取った人は知らないんだろうと思うと、なんだか贅沢な気分なんです。それを書いたのがこんなに可愛い人だなんて」
 アルテミシアは不覚にも顔色を変え、言葉を無くした。あやうくサンドイッチの具を落とすところだった。
「僕、あなたのもとで働けて光栄です」
「あ、ありがとう…」
 ノイチ・イアロは今まで身の回りにいなかった種類の人間だ。今までの働きぶりから、ノイチは素直で純粋な生き物だ、とアルテミシアは認識している。
 そういう人物からこうもまっすぐに言葉をぶつけられると、本心だとわかる分、恥ずかしくもある。
 アルテミシアはサンドイッチの最後の一切れを食べながら、手のひらでパタパタと顔を仰いだ。
「わたしも、期待を裏切らない上司にならないとね」
 アルテミシアが言うと、ノイチは満面の笑みで応えた。
 この様子を、ちょうど庭園に出てきたエラが目撃していた。
「ここにも一人…」
 フフフ、とエラが独り言を呟きながら笑った。隣にいた女学生が胡乱げにエラを見たのには、気付いていない。
 この時のエラの用向きは、アルテミシアに手紙を届けることだった。
 手には、アムから書状が握られている。

 夜、サゲンが屋敷の厩舎に馬を入れて母屋へ足を向けたとき、灯りのついた風呂小屋からアルテミシアの歌声が聞こえてきた。
 またあの船乗りの歌だ。今は二番の「宝島が見えたと思って喜んだら実は鯨だった」という場面を気持ちよさそうに歌っている。サゲンが外から「鯨をいさって宝に変えろ」と続きを歌うと、アルテミシアが窓から顔を覗かせた。
「おかえり」
 満面の笑みだ。
「ただいま。ずいぶん機嫌が良いな」
「いいことあったから。食事の時に話すよ」
「いや――」
 サゲンはそのまま母家に帰らず、薄く笑って風呂小屋の扉へ近付いた。
「そこで聞く」
「えっ、でも…」
「シオジ!」
 と、サゲンは母家に向かって大声を上げた。
「風呂へ俺の着替えを用意しておいてくれ!」
 と言いながら、サゲンは脱衣所でばさばさと衣服を脱ぎ捨てている。母家の方からシオジの返事が聞こえてきたが、サゲンが浴室の杉戸を開ける音に掻き消された。
 サゲンはオイルランプの灯りに照らされた肉体の美しさをアルテミシアに堪能させる間もなく、浴槽の方へ身を屈めてアルテミシアにキスをし、自分も湯の中に入った。
 湯が溢れ、湯気が浴室の中に立ち込める。サゲンはその靄の中でアルテミシアの柔らかい身体を後ろから腕の中に収め、長く息をついた。
 アルテミシアはサゲンの胸に背を預け、頭を斜め上に向けてサゲンの顔を覗き込んだ。
「訓練おつかれさま」
「ん」
 サゲンは妻のささやかなキスを受け、まとめられた髪から頸へほつれた一束を指で弄んだ。
「君も忙しそうだな。疲れただろう」
「うん。忙しくしてたよ。ノイチがいなかったら死んでた」
 アルテミシアが冗談を言って笑った。
「帰れないあいだ君に会いたくて気が触れそうだった」
「たった二日で?」
「それでも」
 サゲンはアルテミシアの首の窪みに顔を寄せて肌の匂いを吸い込んだ。素肌を触れ合わせるのは久しぶりだ。アルテミシアは自分より高い体温にちょっとドキドキしながらサゲンの左肩をチラリと見た。一週間前に受けた傷は、小さな擦り傷と黄色く変色した痣が薄く残っているのみになっている。
「怪我、大したことなくてよかった」
「訓練で大怪我するようなヘマはしないさ」
 サゲンは喉の奥で笑った。
 青灰色の目にゆったりとした弧を描かせ、アルテミシアをじっと見つめている。
 こういうサゲンの顔は心臓に悪い。アルテミシアはますます落ち着かなくなった。
「な、何?」
「嫉妬する君を思い出した」
「してないったら」
「鼻の頭に皺が寄っていたぞ。君が怒った時のサインだ」
 アルテミシアは思わず鼻を押さえた。今隠したところで何も意味はないが、反射的な行動だ。
「可愛いな。俺は嫉妬してくれると嬉しいんだが」
「なにそれ」
 アルテミシアがそっぽを向くと、サゲンはほつれた髪を弄びながら、細い肩に唇をつけ、啄むようなキスで首までなぞった。アルテミシアの肌が快感にざわめく。
「――それで、いいことって?」
 唇が肌に触れるほどの距離で、サゲンが言った。
 なんだっけ。と一瞬でも忘れてしまった自分が恥ずかしい。大事なことなのに、サゲンに触れられて身体が快楽に溺れ始めた証拠だ。アルテミシアはふるふると首を小さく振って邪念を追い払い、咳払いをして口を開いた。
「手紙が届いて、クララが本当にアムにいるナタリアのお姉さんだって分かったんだ。ナタリア、こっちでお姉さんと会って、一緒に故郷へ帰りたいって」
「そうか」
「ナタリアはもうお姉さんのことも故郷に帰ることも諦めてたから、すごく喜んでるって。あなたが救出したおかげだよ」
「全員の力だ。君もよくやった。学生も、ノイチも、エラもな」
 サゲンは嬉しそうに笑うアルテミシアに優しく笑いかけ、金色の前髪を分けて額にキスをした。
「姉妹を送り出すときは俺が船を手配しよう。君も同行するんだろう」
「いいの?」
「無論だ。俺たちの任務だからな。若手の航行訓練も兼ねる」
 アルテミシアは湯の中から飛び上がってサゲンに抱きついた。
「あなたって最高!」
 サゲンはアルテミシアの身体を受け止めて腕の中にがっちりと閉じ込め、自然発生的に起こる生理的な衝動に抗うことなく妻に深く口付けし、その乳房に触れて、腰を引き寄せた。
 身体の中心にサゲンの硬くなった部分が触れ、アルテミシアはぴくりと身体を強張らせた。
「あっ…。ゆ、夕食まだでしょ」
「先にこっちがいい」
 アルテミシアは尚も何か言おうとしたが、サゲンはその口から言葉が飛び出す前にもう一度唇を塞ぎ、快感に溺れ始めたアルテミシアの身体をやすやすと開いて、その愉悦に身を沈めた。

 翌週には、アムから小型の帆船がティグラ港へ到着した。
 港で待ち受けていたアルテミシアとエラは、白いドレスを着たフワフワの茶色い髪の少女が桟橋へ降り立つと、駆け出して抱擁した。再会を喜ぶナタリアは以前よりも背が高くなり、当時骨が浮くほど痩せていた身体は健康的に肉がついて、すっかり元気そうだ。
 療養院で姉妹が対面するのに、アルテミシアとエラに加え、ノイチも立ち会った。姉妹はしばらく涙を流すのに忙しくて言葉も出ないようだったが、長い間言葉を話せなかったクララが噎ぶ妹に優しく言葉を掛け、やがて彼女たちだけに通じる冗談で笑い合った。
「ウウウ、よかったですね」
 ノイチが涙を白い袖で拭いながら言った。
「みなさん奇跡を起こしたんですね」
「あなたもだよ。サゲンも言ってたよ、ノイチもよくやったって」
 アルテミシアはちょっと苦笑しながらハンカチをノイチに渡してやった。ノイチはハンカチで目を押さえ、鼻をすすって首を振った。
「僕は何もしていません」
「学生を借りるアイデアをくれたじゃない。ノイチがいなかったら、もっとずっと時間が必要だったと思う。感謝してるよ」
 この時のノイチの顔を、エラは静かに観察した。
「あれは恋する目だった」
 とエラがアルテミシアに忠告を発したのは、夕食後の紅茶を二人でアルテミシアの自室で楽しんでいる時だ。アルテミシアは長いソファの隣に腰掛けてカップを持つエラの真剣な青い瞳をぱちくり眺め、口を開いた。
「違うと思う」
 アルテミシアが今まで経験した自分に恋する男たちの目は、なんだかもっと獰猛だった。だからそれに則していないノイチについてのエラの見解は、邪推だと結論づけた。
 エラには、アルテミシアの考えはお見通しだ。
「みんながみんな旦那さまやイグリみたいに、恋の対象に向かってケモノみたいな目をするわけじゃないのよ」
 なかなかどうして、エラの言葉は辛辣だ。しかも雇い主と現在の恋人に向かって。アルテミシアはおかしくなって笑い出した。
「獣って」
「ミーシャったら。笑い事じゃないわ。イグリの話じゃ最近、軍に出入りして旦那さまを誘惑しようとする女性が多くいるみたいだし――まあ、旦那さまが靡くことはないと思うけど…。それでも、ミーシャが助手と浮気してるなんて噂が立ちでもしたら、ここぞとばかりに罠に掛けようとする人が現れるかもしれないわ。旦那さまは、軍でも王宮でも女性の憧れの的だもの」
 エラは鼻息も荒く主張したが、アルテミシアにはそれほどの危機感がない。
「それはイグリもでしょ」
 と紅茶をすすりながら言うと、エラはちょっと身体を小さくした。
「う、まあ…」
「心配?」
 アルテミシアの問いに、エラは唇を尖らせた。
「…心配。だって彼、ちょっとその状況を楽しんでるもの」
 アルテミシアは苦笑した。ゴランから聞いた話と一緒だ。
「しかも、気が多いし。本気でミーシャに恋してたのに、次はすぐわたしって、どう?信用ないと思わない?」
「イグリはエラのこと大事にしてるよ」
 まあまあ気まずい話題だが、これは自信を持って言える。
 ことあるごとにイグリからエラが今欲しいものは何かとか、何をしたら喜ぶかとか、怒らせた時はどう謝ればいいかとか、散々訊かれているからだ。アルテミシアはその度に自分で考えろと一蹴しているが、彼女へ心を尽くしたいイグリの気持ちはよく伝わってくる。
「それは…わかってるわ」
 エラは頬を赤くして紅茶を飲み、クッキーをポリポリ食べた。
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