こんにちは、最強騎士にお持ち帰りされたダメエルフです~もう逃げられません~

西野和歌

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 あれから二人はこの家に住む。

 冒険の時は数日空けても、近くのエルフやルイが時折見回りに来てくれる。

 静かな森は、穏やかな日々を住む者たちに与え、エルフと人の夫婦も愛を育んだ。

 満月の夜、新居の寝室では、二つの影が一つになった。



「ほら、シャーリー。積極的に頑張ってくれるんだろう?」



 自らの上に股がらせ、腰を降らせるウェダーは悠々と眺めるばかり。

 顔だけでなく、全身を桃色に変えた妻は、長い耳を垂れながら必死で腰を上げては落す。

 そのつたない動きは、刺激は少なくとも、視界は最高に脳を痺れさせた。



 愛しい女が、恥ずかしがりながらも腰をくねらせる。

 自ら入れて出す行為に、はしたない水音をたてて声をかみ殺し耐えている。



「がんばって、シャーリー」

「がっ、がんばって、ひゃあん!」



 パンとお尻を軽く叩かれて、腰が跳ねる。

 それと共に、中に刺さる太い先が擦れてえぐられる。



「ふぁっ、ああっ、動いちゃだめ」

「だが、シャーリーが動かないし……このまま、ずっと繋がってるのもいいな」

「だっ、だめぇ」



 何度か下から突き上げられると、奥深くの入り口を刺激される。

 目から火花が飛び出し、意識が数度飛んでも、ウェダーは意地悪く揶揄うのみだ。

 すでに腰も立たず、支える手すらガクガクと子馬のように震えるシャーリーは、限界を迎えて前のめりに、ウェダーの広い胸元に倒れ込んだ。



「おっと、降参かい?」

「もっ、もう無理……真っ白、感じすぎて」

「気持ち良すぎて?」

「う……うん」



 最近になって、やっと気持ちいいと告げてくれるようになったのだ。

 嫌だというシャーリーを、感じさせるのも楽しいが、やはり素直に気持ちいいと言われると、男冥利に尽きるものがある。

 そのまま体勢を変えて、シャーリーと入れ替わる。

 仰向けになったシャーリーの足を抱えて、思い切り開く。

 さらけ出された大事な場所は、しどしどに濡れていた。



「何度見ても、ハァッ……綺麗だな」



 ウェダーは千切れそうな理性の糸を必死に繋ぎ止め、つぶやいた。

 その言葉に反応した妻は、今更ながらに足を閉じようと無意識に動く。

 それもまた可愛くて、萎える事のないウェダーの分身は硬さを増していく。



 改めてズブリと埋めていくと、肉は喜びに満ちて、咥えるように吸いついてきた。

 自分好みに仕上げた愛しい女の体、そして羞恥を忘れない表情と声に、高ぶりを隠しきれず首元に吸い付いた。



「あっ」

「ちゃんと所有印をつけておかないと」

「ひうっ、あうっあっ」



 何度も何度も、真夜中の新たな二人の寝室には、専用に購入した大きなベッドが軋む音がする。

 せつない女の悲鳴と、男の荒い息。

 カーテンの閉まった窓の外では、フクロウが鳴いている。



「もっと声を聴かせて?ここなら誰も聞こえないから」



 人里離れた、エルフの入り口近くの一軒家。

 周囲に訪れるのは、獣だけ。その獣も、今ではウェダーとルイの気配から危険を犯すことはない



 嚙みちぎりたい衝動に絶えて、細く白い首や鎖骨に幾つもの印を残してやった。

 緩く動かしていた腰の動きに、物足りないとばかりにシャーリーは無言でウェダーの腰に両足を絡ませる。



「おねだりか?悪い子だな」

「んっ、んっ、もっと、はやくっ」

「ああ、わかった。焦らされて辛いなシャーリー」



 あえて指先で、シャーリーの入り口の上にある小さな芽を擦ってやる。

 ビクビクと大きく体を揺らすが、ウェダーの胸板が重しとなって逃げる事はかなわない。

 逃しきれない強い刺激と共に、ウェダーは確実に弱い内部の場所を的確に狙っていく。

 ただ一突きするだけで、ピシャピシャと潮を噴くので、既にシャーリーの思考は快楽に溶かされているのだろう。



「シャーリー」

「ひゃっ、ああっ」

「可愛い、ヨダレも零して可愛いな」



 はしたない顔も、ウェダーには極上のご褒美だとばかりに、唇を奪う。

 腰を打ち付けるたびに、中が強く締まりイッているのが感じられる。

 素直な体は、ウェダー専用の鞘なのだと、何度も何度も出し入れしては教え込む。



「ふっ、く……たまらんな。本当に、最高だ、お前は」

「うぁぁあっ、んあっ、うっ」

「もう言葉も出ないのか……俺もだ」



 腰を支えなおし、これでもかと密着させるのは、胸の突起と、下の突起が擦れるようにだ。

 本人も極上の快感が得られるのを、体が学んでいるせいか、答えるように背中に手を回す。



「選ばせてやる」



 少しカスれた雄の声が、シャーリーの耳に伝わる。

 それすらも快感、脳まで溶けているシャーリーに、ウェダーは囁く。



「選ばせてやる。中と外……どっちがいい?」



 ただでさえ、早鐘を打つ胸がドクンと跳ねた。

 遠くの思考を必死で手繰り、か細い息のような小声で答えた。



「な……っ、なか……赤ちゃんっ、あああっ、欲しいっ」

「ううっ、シャーリー、それは反則だと言っただろ!」



 大きな声と同時に、弾け飛んだ理性。

 途端に、壊れんばかりに激しくベッドが揺れた。



「あーっ!あっ、あうっ!」

「夢中にさせるから、まったく!」



 ガンガンと先程までなど、戯れだったと思い知らせる本気の動き。

 雄が雌を孕ませる本能の強さで、バンバンとウェダーは腰を振る。

 飛んでいきそうな白い小さな体を抱きしめて、揺れるたびに擦れる刺激。

 ただ泣き叫ぶエルフは、声すらロクに出せず濁流に吞まれるように快楽に翻弄される。

 これは嵐だ。

 愛を伴う狂った交尾、獣と人の全てをぶつけるように、ウェダーの肌に汗が散る。



「愛してる愛してる愛してる……」



 その言葉が全て。

 思うがままに、彼女の肉を貪り最奥の入り口をこじ開ける。

 太い先が嵌まり込み、それでもまだ先があるとばかりに、ウェダーはシャーリーの両足を掲げた。

 互いに繋がる部分を上にされ、さらにウェダーの肩に乗せられた両足のせいで、グンと互いの顔が近づいた。

 折りたたまれたシャーリーは、苦しさなど感じる暇すらなく、ただ気持ちよさに溺れている。



「目を開けて見ろ、シャーリー」

「んっ、やあっ、全部見えっ……ひうっ!」



 グンと過去最高に、奥をかき回すウェダーの瞳は金色だ。

 暗闇の中、ランランと輝く瞳を、シャーリーは魅入られたように綺麗だと思った。



「孕ませる、いいな?孕めシャーリー、孕め孕め、孕ませてやる!」



 返事など聞かない。

 結合部をじっくりと見せつけられ、シャーリーの淫靡な興奮も最高潮に達していた。

 タラタラと流れ出た愛液は、押し込まれると同時に噴水のようにあふれ出る。

 まるで水をたっぷり含んだスポンジのように、シャーリーの下の口はウェダーを咥えて離さない。



 やがて終わりが近づいてくる。

 トドメとばかり、ウェダーはシャーリーの足を担いだままに、子宮口の奥に埋め込んだ先をグリグリとかき回しては、何度も挿入を繰り返す。

 柔らかくなった入り口は、今かと子種を待っていた。

 そして、その時が訪れる。



「シャーリーっ、出すぞっ!」

「ウェダー……す、好きっ!」

「……っ!」



 その言葉に誘発されたように、一瞬遅れてウェダーは溜まっていた欲望を放出した。

 ドクドクと脈打つ分身から、大量の熱い飛沫が奥に注がれる。

 その感触すら、シャーリーを感じさせた。



 何度も魚のように痙攣する愛しい体を、ウェダーは朝まで離す事はない。

 たとえ朝が来て、数日間起きれないと怒られる、未来がわかっていたとしても……。



 新たな生活が始まり、シャーリーだけでなく、もう一組、反対側の少し離れた湖の近くに、異種族婚をした夫婦がいた。

 アネッサも約束通り、夜は湖の家で暮らしている。



 時折愚痴りに来るアネッサに、シャーリーは手作りのお菓子を差し出しながら話を聞く。

 少しずつだが、二人の仲も進展しているみたいだ。



 昨日から、互いの夫は共にパーティーを組んで、ダンジョンに挑んでいる。

 全ては、それぞれの妻の願いを叶えるためだ。



「今回の調合に必要な素材が特殊なのよ。ダンジョンにしかないんだけど、ギルドの募集クエストで素材も採取できそうなやつは、レベル制限が厳しくて」

「あんたも頑張って、10になったんでしょ?」



 居間で心地よい時間を過ごす妻たちは、危険に挑んでいる夫たちの話題になる。

 シャーリーは、いまだに冒険者を続けつつ、今はこの新たな森の家で薬も作っていた。

 エルフにも、人にも効果のある薬は、母が残してくれていたレシピのおかげだ。

 ただし、シャーリーが薬師である事は、人の里には内緒になっている。



「仕方ないわよね。流石にうちの集落は、まだマシだとしても、やっぱり人にかき回されるのはご免だもの」



 猫舌のアネッサは、フーフーと冷ましたハーブ茶に口をつける。

 苦笑したシャーリーも、アネッサの言葉に頷いた。



 この近くの村人達は、自分たちの村の森のエルフを、神聖なる存在として昔から伝えてきた。

 過去に、本当に村が危機になるたび、こっそりエルフ達が力を貸したからだ。

 だがエルフは静穏を求め、人が望む親しい交流に関しては拒絶した。



 人の国にいるエルフは、だから特別な変わり者たちなのだ。

 そんな一人のシャーリーが、小さく微笑む。



「昔からのエルフの掟、人と交わる事なかれ。うちは軽い方だけど、それでも私はあえて、あの村の人たちとも仲良くしたいの」

「あんたの住むこの家や、夜の私の家は、人の国に建てたものだから、長としても妥協案で、認めてくれたのよね」

「うん。遠い場所から来たエルフが住みついたって形で、この森出身なのは内緒」



 思い起こせば、冒険者になると初めて集落を飛び出した時も、この村は避けて旅立った。

 もしかしたら、村にまで私の無能が知られていたら、笑われるかもと怖かったのだ。

 だが、その予想はウェダーと共に、家の買い取りに初めて村に訪れた時に覆された。



 人々は長い耳の私を見て、手を合わせて拝むどころか、なぜか感謝までされたのだ。



「森が静かで、実り豊かなのは、守り人であるエルフ様方のおかげです」



 口々に涙を流して感動する人たちに、咄嗟に私は叫んだのだ。



「エルフ違いです!」



 守られるようにウェダーに連れられて、なんとか前の家の持ち主の方に会えたのだが、彼から聞いたのは、この村は特にエルフ信仰が強いという話だった。



「奥様がエルフだとは、凄いですね……でも、この村では目立つかもです」



 あの家に住むからには、この村へ買い物や用事に訪れる事が必須なのだが、どうも難しいそうだ。

 そんな私の戸惑いに、ウェダーはキッパリと言ってくれた。



「ここの村人が信仰しているのは、あくまでこの森のエルフだろ?なら、妻が言う通りエルフ違いだと、村人たちに伝えてくれないか?でないと、妻も落ち着いて生活が出来ない」



 簡単な嘘だが、持ち主さんも理解をしてくれて、皆に伝えて広めると約束してくれた。

 こうして地盤を固めて、最初の数回はウェダーと共に、大きな帽子で耳を隠して村に買い物などチョコチョコと通ってみた。

 私を見る目は、最初こそ多かったものの、よそ者エルフの噂が効果を発揮した。

 私の顔がエルフにしては抑え気味なのもあり、村人たちもすぐに慣れて、ホッと安心したのだった。



「あはははっ、人って本当に変な生き物ねぇ。エルフが森を守るのは、人の為じゃなくて、当たり前の事なのに」



 笑うアネッサが無言で空になったカップを差し出したので、すぐさま注いだお茶の香りが、私の意識を引き戻した。



「まあ、あんた一人があくまで、ただのエルフとして人と交流するのは、長としても別に文句はないみたいよ」

「そうだね。私はハーフエルフだし、そもそも集落から一度は出た身だし」



 ふもとの村まで、山を下って徒歩なら三時間ほど、カイザーに乗れば一時間もかからない。

 ただし、あちらからこの家に来れないように、わざわざ集落から、呪いのババ様が来て呪いをかけていった。

 軽い惑わしの呪いらしく、獣人や魔力のある者には効果がないらしい。

 だが、興味本位の人間が近づく事はなくなり、ウェダーは感謝を込めて、ババ様の好物のキジ肉を差し入れしていた。



 小さな村ながら、各種の店や宿が整備されているのは、村の前にある大きな街道から、旅人たちが来るからだ。

 神聖なる森と、その森から村を挟んだ街道を逸れた先に、小さなダンジョンがある。

 ただし、森の魔力が影響しているのか、中の難易度は高い目で、その分貴重な素材も見つかるのだ。



 ダンジョンは深さによって、採れる素材や魔物も変わってくる。

 勿論、深ければ深いほどにレアが発見されるのだが、村にあるギルドに申請し、レベル制限によって突入できる階層が決まっている。

 万が一、理由なく階層を突破した場合は、ペナルティがつく上に、クエスト失敗となる。



 ここに住んで一年、何度もウェダーと共にダンジョンに挑戦しては、素材を集めてきた。

 私の魔力の矢も故郷が近いせいか威力もあがり、私とウェダーは名物夫婦冒険者として、村のギルドでも認知されていた。

 時々現れる、流れの冒険者にウェダーは相変わらずモテたり、パーティー勧誘を受けたりするが、やはりサラリと断って私のそばに居てくれた。



 何度か月の物が止まり、そのたびに大事を取って冒険を休み、この家で結果を待つ。

 大抵は、ただの乱れですぐに再開してしまうのだけれど、それでも万が一を考えて休める場所があるのは、有難いものだ。

 今までと違って、私達の家というものは、冒険で手に入れた物の保管にも便利だし、手紙などのやり取りの苦労もなくなった。

 少し遠出をする時も、アネッサとルイさんが、この家を確認してくれるので安心だった。



「男たちも、元気にやってるといいわね」



 その言い草に、ついクスリと笑ってしまう。

 少し仲が進展したとはいえ、やはり夜の人の姿のルイさんをアネッサは受け入れる事はない。

 寝室も別で、交わす言葉と言えばアネッサからの



「近づかないで」



 という一方的な拒絶だけ。

 流石に、心が折れたルイさんが、真夜中の森で虎の遠吠えをして、エルフからは苦情が、人からは怯えられ、討伐の検討までされるレベルとなった。

 見かねたウェダーが、眉間のしわを揉みながら動いてくれた。



 ルイさんを冒険者として登録して、ストレスを発散させるという方法だ。

 当の本人も、最初はなんで俺がと抵抗したが、アネッサの稼いでくれるのもいいかもね?の一言で、コロリと態度を変えてくれた。

 愛というのは凄いものだと、私は感心したものだ。



 なので低レベルの普段の冒険は私とウェダー。

 良い素材や、村に危険が及ぶのでどうしても処理すべき高レベルはルイさんとウェダーで対処する事となる。

 私はきっとルイさんって、強いんだろうなって思う。

 ウェダーが言うには、強いは強いけれど目を離せないとか言っていて、やはり私の旦那様は優しいなって思ったの。



「うちの虎ちゃんに、お土産を頼んだのよ」

「ふふっ、きっとはりきって採ってくるわね」

「まあ、こうやって私の役に立ってくれるなら、少しは見直してあげてもいいかな」



 そっぽ向きながら、ちょっと照れたアネッサが可愛くて仕方ない。

 少しずつだけど、きっとこの二人も幸せに向かっているのだろう。



 少しずつ私の作った薬も、エルフ達や村の人たちに、お役に立っているらしい。

 簡単な薬を売るかたわら、母の残したレシピを研究するのも楽しいものだ。

 その為には、特殊な素材が必要になるたびに、夫が採取に行ってくれる。

 当分の間、私は共に行けそうになかった。



「ところで、妊娠おめでとう」



 アネッサの祝いに、シャーリーは照れつつも礼を言う。

 今度こそ間違いないと、エルフの呪いババ様からも、村の医者からも太鼓判を押されたのだ。

 そこで、アネッサはおもむろに、自らの籠からフリフリの布を取り出した。



「虎ちゃんの首輪可愛くない?ちょっと豪華にしたのよ」

「か……可愛いね」

「でしょーっ!シャーリーの赤ちゃんにも、何か作ってあげるわね」



 ヒクヒクと顔を引きつらせつつ、私は返事を誤魔化した。

 ルイの首元を飾るピンクの首輪には、見るたびにレースがヒラヒラと追加され、真ん中にリボンまで添えられていた。

 本人が喜んでいるならいいかと、シャーリーは気を取り直す。



「子供も出来たら、もう冒険も参加しなくていいわね」



 その言葉に、私は笑顔で答えた。



「違うわよ、新しいパーティーが結成されるのよ」

「えっ?」

「私とウェダーと、そしてこの子でね」

「何よそれ」



 親友の疑問に、私はあえて笑顔だけ返す。

 間もなく、ダンジョンに行った夫が帰ってくるはずだ。

 今も素敵で一番大好きな、私の旦那様。



 アネッサが帰り、夕食の支度をしながら私達の出会いを思い出す。



 ドジなエルフは、突然出会った騎士に持ち帰られて運命が変わった。

 そして、未来は新たなパーティーで人生という冒険を進んで行く。

 家族という名のパーティーで、私はもう解雇される事なんかない。



 クスリと笑って、彼の好きなシチューをかき混ぜた。

 ほら、帰って来た。

 ただいまって声が聞こえる。



 私の居場所は、ここ。

 全ては、幸せに向かって――



 完
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