つまらない話

天気の神様

今日は天気予報が曇りだった。

洗濯物があまり乾かない。

すでに部屋干ししてある洗濯物があり、これ以上室内干しはできない。

天気予報によると、夜からの降水確率が40パーセントになっていた。

40パーセント…、微妙な数字だ。

降らないのならそのまま干していたい、しかし降るのなら事前に取り込みたい。

この微妙な心理戦に勝利するのはわたしか、それとも天気の神様か。




天気の神様。

昔、まだわたしの身長が大人の半分くらいだったころ、ある大人に教えてもらったことがある。

雨が降るのは、お空で神様がバケツをひっくり返しているからなんだよ。

わたしの頭の中は、疑問符だらけになった。

神様が本当にいるのか、そんなところで疑問を抱いたわけではない。

バケツをひっくり返したなら、もっと水は固まって落ちてくるのではないか。

バケツをひっくり返したなら、すぐに水が尽きて、止むのではないか。

わたしの頭の中には、足の短い背の低い老人が、雲の上に立って、プラスチック製の掃除用のバケツをひっくり返している様子が鮮明に浮かんでいた。