俺の親友がモテ過ぎて困る

くるむ

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拒絶する瞳

……どういうことだよ。


『嫌だったのか?』

不機嫌に俺を咎めるような陽翔の表情。
……だけど、その中に傷ついた陽翔の顔がチラチラと見え隠れしていた。


何で?


俺はフリを止めようって言ったんじゃない。
協力すら嫌だって言ったわけじゃないのに、何であんな、裏切られたみたいな傷つけられたみたいな顔をするんだよ。

――しかも、最後はしっかり俺を拒絶していたような気がする。


考えても考えても答えなんか出るわけもなく、俺はカバンを取りにノロノロと教室へと向かった。



「そっかー、由羽人とついに別れたか! じゃあ、次は俺だな」
「はあ―? 何言ってんだよ、俺に決まってんだろー」

廊下にまで、燥ぐみんなの声が聞こえてくる。

心臓に、まるで鷲掴みにでもされたかのようなギリッとした痛みが走った。
慌てて教室に駆け込むと、怠そうな表情をした陽翔と、その陽翔を数人のクラスメイトが取り囲んでいた。

「よー、由羽人! 陽翔のこと振ったんだって?」
「な、なに言ってんだよ! 違うよ!!」

慌てて陽翔の顔を見ると、陽翔はぞっとするくらい冷めた目で俺を見ていた。

「嫌なんだろ? だからもういい。終わりだ」
「はる……!」

思わず差し出した手を陽翔がパシッと振り払う。

「帰る。邪魔、退いて」

「…………」


今まで見たこともない冷たい表情を俺に向けてそれを崩そうとしない陽翔に、俺は次の言葉を発することが出来なかった。
二の句を継げない俺を見て、陽翔が薄く笑う。


そして、そのまま俺の前を通り過ぎて教室を出て行った。その後を、みんながまるで金魚の〇んのようについて行く。



残されたのは俺だけ。


どうして、どうしてせっかくうまくいき始めていたストーカー対策を陽翔が止めることを選んだのか、どうして陽翔が急に俺に冷たくなったのか……、この時の俺には何一つ理解することが出来ないでいた。
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