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第一章
先生を守りたい
「座ってくれる?」
「え、でも……」
「驚きはしたけど、気持ち悪いとか嫌だとかそうは思ってないから」
「!?」
「だからね、」
「じ、じゃあ、俺ずっと先生のこと好きでいても良い? 傍に居て……えっと話しかけたり、隙を見つけてスキンシップ図っても良い?」
先生の、「気持ち悪く無い、嫌でもない」その一言が俺の欲望に火をつけた。
やっぱり紫藤先生、あんたって危なっかしいよ。俺が傍に居て目を光らせておかないと、気が付いたら誰かに食われてしまいそうだ。
「え、その……。好きでいてくれるのも話しかけてくれるのは構わないけど、だけど最後のそれは……」
困ったような顔。
だけどその表情は、先生が言っていた通りで嫌悪からくるものには見えなかった。
むしろ、本当にただどうしていいのか分からない、そんな困った顔。
で、やっぱり俺はそんな紫藤先生に煽られちまうんだ。
座ったまま、俺の腕を取った状態の先生にさらに近づいてギュッとする。
俺と同じ男の人の、いや…、俺よりも大人の男の人の硬く引き締まった体の感触。女の子の柔らかい甘い感触とは全然違うけれど、それでも俺の心臓はドキドキと嬉しそうに燥ぎまくっている。
本当は、この綺麗な顔のその唇も奪ってしまいたいんだけど、そんな事をしたら浜中以下のゲス野郎になっちまう。俺は渾身の力で自分の腕を先生から引き剥がした。
「先生、ホントお願いだから俺以外の誰かの前で、こんな風に無防備になるのは止めろよ。俺は先生に本気だから、好きになってもらうまでは頑張って待つけど……」
「南くん……。君の目にどんなふうに映っているのか分からないけど、僕はこれでも君より大人だしそんなに危なっかしいわけでは無いよ?」
本気でそう思っているんだろうな……。ホント先生って自分の事を全然わかってない。
だけどまあ、自覚の無いこの人に何を言っても理解してはくれないんだろうな。
「いいや。とにかく勝手に俺が先生のこと守るから。それと、先生に好きになってもらうように頑張るから覚悟しろよな」
俺がそう宣言すると、先生は目をパチパチとさせて苦笑した。
「教師と生徒の恋愛は、御法度なんだけどな」
少し揶揄うように放たれたその言葉が、俺の心臓にチクリと突き刺さる。
だけど――
「……先生に迷惑は掛けないよ。もし、両想いになれたとしてもちゃんと秘密にする。誰にも言わない」
俺は宣言する様に言い放って、そのまま準備室を後にした。
言っちまった。
好きだって告白しちまった……。
つい勢いで口走ってしまったけど、それでも気持ち悪く無いって言ってくれた。
先生に迷惑かける事だけは絶対にしない。万が一両想いになれたとしても人に言えない辛い思いをするかもしれないけど、それでも俺は先生を諦める事だけは絶対に出来ないから。
「さてと、帰るか」
廊下を速足で歩き、階段を下りる。すると突然下の方から嫌らしい笑い声が聞こえて来た。
「なんだお前、いつから男に走ったんだよ」
「ちげーよ。今だって女の方が好きだっての。そうじゃなくて、紫藤ってそこらの女より綺麗じゃん。善がらせて喘がせたらスゲー色っぽいだろうなって思ったら試してみたいって思うだろ?」
「うわー、鬼畜ー。ギャハハハハ」
ドクンと心臓が一際大きく鳴って、体が一気に冷えたような気がした。
「え、でも……」
「驚きはしたけど、気持ち悪いとか嫌だとかそうは思ってないから」
「!?」
「だからね、」
「じ、じゃあ、俺ずっと先生のこと好きでいても良い? 傍に居て……えっと話しかけたり、隙を見つけてスキンシップ図っても良い?」
先生の、「気持ち悪く無い、嫌でもない」その一言が俺の欲望に火をつけた。
やっぱり紫藤先生、あんたって危なっかしいよ。俺が傍に居て目を光らせておかないと、気が付いたら誰かに食われてしまいそうだ。
「え、その……。好きでいてくれるのも話しかけてくれるのは構わないけど、だけど最後のそれは……」
困ったような顔。
だけどその表情は、先生が言っていた通りで嫌悪からくるものには見えなかった。
むしろ、本当にただどうしていいのか分からない、そんな困った顔。
で、やっぱり俺はそんな紫藤先生に煽られちまうんだ。
座ったまま、俺の腕を取った状態の先生にさらに近づいてギュッとする。
俺と同じ男の人の、いや…、俺よりも大人の男の人の硬く引き締まった体の感触。女の子の柔らかい甘い感触とは全然違うけれど、それでも俺の心臓はドキドキと嬉しそうに燥ぎまくっている。
本当は、この綺麗な顔のその唇も奪ってしまいたいんだけど、そんな事をしたら浜中以下のゲス野郎になっちまう。俺は渾身の力で自分の腕を先生から引き剥がした。
「先生、ホントお願いだから俺以外の誰かの前で、こんな風に無防備になるのは止めろよ。俺は先生に本気だから、好きになってもらうまでは頑張って待つけど……」
「南くん……。君の目にどんなふうに映っているのか分からないけど、僕はこれでも君より大人だしそんなに危なっかしいわけでは無いよ?」
本気でそう思っているんだろうな……。ホント先生って自分の事を全然わかってない。
だけどまあ、自覚の無いこの人に何を言っても理解してはくれないんだろうな。
「いいや。とにかく勝手に俺が先生のこと守るから。それと、先生に好きになってもらうように頑張るから覚悟しろよな」
俺がそう宣言すると、先生は目をパチパチとさせて苦笑した。
「教師と生徒の恋愛は、御法度なんだけどな」
少し揶揄うように放たれたその言葉が、俺の心臓にチクリと突き刺さる。
だけど――
「……先生に迷惑は掛けないよ。もし、両想いになれたとしてもちゃんと秘密にする。誰にも言わない」
俺は宣言する様に言い放って、そのまま準備室を後にした。
言っちまった。
好きだって告白しちまった……。
つい勢いで口走ってしまったけど、それでも気持ち悪く無いって言ってくれた。
先生に迷惑かける事だけは絶対にしない。万が一両想いになれたとしても人に言えない辛い思いをするかもしれないけど、それでも俺は先生を諦める事だけは絶対に出来ないから。
「さてと、帰るか」
廊下を速足で歩き、階段を下りる。すると突然下の方から嫌らしい笑い声が聞こえて来た。
「なんだお前、いつから男に走ったんだよ」
「ちげーよ。今だって女の方が好きだっての。そうじゃなくて、紫藤ってそこらの女より綺麗じゃん。善がらせて喘がせたらスゲー色っぽいだろうなって思ったら試してみたいって思うだろ?」
「うわー、鬼畜ー。ギャハハハハ」
ドクンと心臓が一際大きく鳴って、体が一気に冷えたような気がした。
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