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第四章
先生、どこだー!!
「一年男子の借り物は、一年女子で一番可愛いと思う人です! それではー、よーい、ドン!」
なんだ、ソレ!?
そう思ったのは、俺だけでは無いようだ。
借り物競争に出場している一年全員の顔は、赤くなったり青くなったりと忙しない。
もちろん俺の周りにいる二年の顔も全員ひきつっている。
「おい、まさか俺らのお題もそうなんじゃないだろうな」
「嘘だろ、おい」
ヤバい、ヤバいだろ、ソレ。
せっかく先生が軟化してくれてるのに、可愛い女子を選んで手を繋いでゴールするなんて……。
どんな罰ゲームだよ……。
逃げたい。
頭痛くなってきた……。
俺の目の前では、青い顔をしてウロウロしている一年生。
かと思うと、開き直って真っ赤な顔で可愛い女の子の手を引っ張り、頑張って走っている一年生。
そうだよな、結局何が何でも誰かを選んで連れて行かなきゃ競技は終わらないんだもんな……。
溜息吐きながらボケーっと見ていたら、何とか競技が終了した。
一位になった男子と女子が、真ん中に立たされている。
「一年七組の勝利です。一位、おめでとうございます」
「あ、ありがとうございます」
その言葉にみんなから、笑い声と拍手が沸き起こる。
「さて、優勝した……、君、名前は?」
「尾崎です」
「尾崎君ね、君は?」
「あ、中谷です」
「では! 優勝した尾崎君には、中谷さんと握手をしてもらいましょう」
その言葉に、ええっ!?という顔をする尾崎に中谷。
周りのみんなは、更に大きな拍手をする。
尾崎と中谷は戸惑ってはいたものの、尾崎から手を出して、二人はおずおずと可愛らしい握手を交わしていた。
見ている側のみんなは、かなり盛り上がっていたけれど、俺の心臓はさっきから嫌なリズムを刻んでいる。
どうか、どうか二年の借り物は、女子がらみではありませんように!!
「おい、呼ばれてる。今度は俺たちの番だぞ」
手に汗握りしめて祈っていたら、隣のクラスの橋爪に肩を叩かれた。見るとみんな、立ち上がって定位置へと歩いて行っている。
俺も観念して、立ち上がった。
ずらっと一列に並んだ俺らの前で、委員が厳かに紙を開いた。
「それでは、二年男子の借り物を発表します。借り物は、あなたの一番好きな先生です!」
ふえっ!?
……一番好きな先生!?
途端に俺の心臓がバクバクし始める。
俺の好きな先生って紫藤先生に決まってる。
だけど……。
だけど一直線に先生の所に行ったりしたら、俺が先生の事大好きだって公言しているようなものじゃないかー!
なんだよ、これ。めっちゃ迷うー!!
……待て。
それより先生、どこに居るんだ?
ここに居なかったら、先生を選びようもないぞ?
焦る俺の気持ちを他所に、
「それでは、よーいスタート!」
無情な声が響き渡った。
なんだ、ソレ!?
そう思ったのは、俺だけでは無いようだ。
借り物競争に出場している一年全員の顔は、赤くなったり青くなったりと忙しない。
もちろん俺の周りにいる二年の顔も全員ひきつっている。
「おい、まさか俺らのお題もそうなんじゃないだろうな」
「嘘だろ、おい」
ヤバい、ヤバいだろ、ソレ。
せっかく先生が軟化してくれてるのに、可愛い女子を選んで手を繋いでゴールするなんて……。
どんな罰ゲームだよ……。
逃げたい。
頭痛くなってきた……。
俺の目の前では、青い顔をしてウロウロしている一年生。
かと思うと、開き直って真っ赤な顔で可愛い女の子の手を引っ張り、頑張って走っている一年生。
そうだよな、結局何が何でも誰かを選んで連れて行かなきゃ競技は終わらないんだもんな……。
溜息吐きながらボケーっと見ていたら、何とか競技が終了した。
一位になった男子と女子が、真ん中に立たされている。
「一年七組の勝利です。一位、おめでとうございます」
「あ、ありがとうございます」
その言葉にみんなから、笑い声と拍手が沸き起こる。
「さて、優勝した……、君、名前は?」
「尾崎です」
「尾崎君ね、君は?」
「あ、中谷です」
「では! 優勝した尾崎君には、中谷さんと握手をしてもらいましょう」
その言葉に、ええっ!?という顔をする尾崎に中谷。
周りのみんなは、更に大きな拍手をする。
尾崎と中谷は戸惑ってはいたものの、尾崎から手を出して、二人はおずおずと可愛らしい握手を交わしていた。
見ている側のみんなは、かなり盛り上がっていたけれど、俺の心臓はさっきから嫌なリズムを刻んでいる。
どうか、どうか二年の借り物は、女子がらみではありませんように!!
「おい、呼ばれてる。今度は俺たちの番だぞ」
手に汗握りしめて祈っていたら、隣のクラスの橋爪に肩を叩かれた。見るとみんな、立ち上がって定位置へと歩いて行っている。
俺も観念して、立ち上がった。
ずらっと一列に並んだ俺らの前で、委員が厳かに紙を開いた。
「それでは、二年男子の借り物を発表します。借り物は、あなたの一番好きな先生です!」
ふえっ!?
……一番好きな先生!?
途端に俺の心臓がバクバクし始める。
俺の好きな先生って紫藤先生に決まってる。
だけど……。
だけど一直線に先生の所に行ったりしたら、俺が先生の事大好きだって公言しているようなものじゃないかー!
なんだよ、これ。めっちゃ迷うー!!
……待て。
それより先生、どこに居るんだ?
ここに居なかったら、先生を選びようもないぞ?
焦る俺の気持ちを他所に、
「それでは、よーいスタート!」
無情な声が響き渡った。
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