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第四章
待ってて、先生!
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クラスの元に戻ると、皆がよくやったと拍手で迎えてくれた。
男子からは高階先生を捕まえられなくて残念だったなと同情され、女子からは紫藤先生にハグされて良いなぁと羨ましがられた。
うん、嬉しかった。
最初はどうなることかと冷や冷やしたけど、蓋を開けたら結果オーライで、紫藤先生ともどうやら仲直り出来そうだ。
キュルルルル……。
「!!」
「なんだ陽太、お前ホッとしたら腹減ったのか?」
「そうみたい……。だってよぉ、緊張したんだよ。1年みたいに可愛い女子連れて来いって言われたら、どうしようかと思って」
「ああ、確かにな。そうなると、連れてきた子を好きなんですって言っちゃってるようなものだもんな」
「いいじゃん。もしかしたらそれで両想いになるかもしれないぞ?」
「あぁ~? 無い無い。俺、今別に好きな子いないし」
「高階先生くらいのおっぱいの持ち主じゃないと嫌だから?」
「あー、それいいな」
「キャー、南のエッチ~♪」
4人で下らない話に花を咲かせとていると、周りの女子があからさまに軽蔑の眼差しで俺らを見ていた。
男とは、そういう生き物なんですよ!
……なんてね。
俺は今は紫藤先生一筋だけどね。
午前の競技が終了して、いよいよ昼休みの時間になった。
俺らは4人で教室に戻り、いつものように家から持って来た弁当を広げる。
「……陽太、お前そんなに腹減ってたのか?」
いつになくガツガツと弁当をかき込む俺を見て、利一が呆れた顔をした。
「うん。めっ……ゃ、ふい……へた」
「ああ。分かったから、口に物入れて喋るなよ」
今まで、紫藤先生との喧嘩で少し食欲が落ちていたせいもあって、ホッとした途端、食欲が倍増したのは確かだ。
だけど俺が今、弁当を必死でかき込んでいるのには、また違う理由があった。
だって、だって紫藤先生が昼休みは準備室に居るって教えてくれたんだよ?
それって「来い」って事だろ?
1分1秒だって早く準備室に行って、今まで我慢していた分、紫藤先生を堪能したいんだよ!
俺は、あっという間に弁当を完食して、買ってきたペットボトルのお茶をグイーッと一気に飲み干した。
「ふわー、ごちそうさん」
呆れた表情で笑いながら俺を見ているみんなを横目に、俺は弁当を片付けて財布を持って立ち上がった。
「おやつ物色してくる」
「ハイハイ」
食い意地張ってるなーと、子供を相手にするようにあしらわれたけど、まあいい。
俺はダッシュで先生の待つ準備室へと走り出した。
男子からは高階先生を捕まえられなくて残念だったなと同情され、女子からは紫藤先生にハグされて良いなぁと羨ましがられた。
うん、嬉しかった。
最初はどうなることかと冷や冷やしたけど、蓋を開けたら結果オーライで、紫藤先生ともどうやら仲直り出来そうだ。
キュルルルル……。
「!!」
「なんだ陽太、お前ホッとしたら腹減ったのか?」
「そうみたい……。だってよぉ、緊張したんだよ。1年みたいに可愛い女子連れて来いって言われたら、どうしようかと思って」
「ああ、確かにな。そうなると、連れてきた子を好きなんですって言っちゃってるようなものだもんな」
「いいじゃん。もしかしたらそれで両想いになるかもしれないぞ?」
「あぁ~? 無い無い。俺、今別に好きな子いないし」
「高階先生くらいのおっぱいの持ち主じゃないと嫌だから?」
「あー、それいいな」
「キャー、南のエッチ~♪」
4人で下らない話に花を咲かせとていると、周りの女子があからさまに軽蔑の眼差しで俺らを見ていた。
男とは、そういう生き物なんですよ!
……なんてね。
俺は今は紫藤先生一筋だけどね。
午前の競技が終了して、いよいよ昼休みの時間になった。
俺らは4人で教室に戻り、いつものように家から持って来た弁当を広げる。
「……陽太、お前そんなに腹減ってたのか?」
いつになくガツガツと弁当をかき込む俺を見て、利一が呆れた顔をした。
「うん。めっ……ゃ、ふい……へた」
「ああ。分かったから、口に物入れて喋るなよ」
今まで、紫藤先生との喧嘩で少し食欲が落ちていたせいもあって、ホッとした途端、食欲が倍増したのは確かだ。
だけど俺が今、弁当を必死でかき込んでいるのには、また違う理由があった。
だって、だって紫藤先生が昼休みは準備室に居るって教えてくれたんだよ?
それって「来い」って事だろ?
1分1秒だって早く準備室に行って、今まで我慢していた分、紫藤先生を堪能したいんだよ!
俺は、あっという間に弁当を完食して、買ってきたペットボトルのお茶をグイーッと一気に飲み干した。
「ふわー、ごちそうさん」
呆れた表情で笑いながら俺を見ているみんなを横目に、俺は弁当を片付けて財布を持って立ち上がった。
「おやつ物色してくる」
「ハイハイ」
食い意地張ってるなーと、子供を相手にするようにあしらわれたけど、まあいい。
俺はダッシュで先生の待つ準備室へと走り出した。
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