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第六章
一応、落着
「そろそろ行くか」
「うん」
あんまりゆっくりしているのも良くないだろうし。俺と先生は、ほんのちょっとだけゆっくりと歩き、みんなの待つ炉へと向かった。
「澪、南くん。焼けてるわよ! 早くしないとお肉無くなるよ!」
俺らの姿を確認した志緒利さんが、手を上げて早く来いと催促した。それに応えて俺らも足を速め、お肉の乗った皿を受け取った。
タレのかかった熱々のお肉を頬張る。いい具合に焼けていて、柔らかくてすごく美味しい。
「うっま!」
ハフハフしながら、口いっぱいに広がる肉汁を堪能する。先生も隣で頬張って、「美味いな」とご満悦の様子だ。
「南くん、お肉ばかりじゃ駄目よ。ホラ、ピーマンとカボチャも。あ、ピーマンは大丈夫?」
「はい、大丈夫です」
お肉をゴクンと飲み込んで返事をしたら、高田さんが俺のお皿にピーマンとカボチャを放り込んでくれた。
礼を言ってカボチャを口に放り込むと、「美味しい?」と笑いながら聞かれた。
……んん?
なんだか、妙に優しくないか?
そう言えば、遠山さんが居なくなっているのに誰も何にも聞かないよな。
もしかして……、渚さんがみんなに説明とかしてくれたんだろうか。だから、気を使って優しくしてくれてるのか?
隣の先生を見上げると、「これも食え」と玉ねぎとソーセージと牛肉を放り込まれた。
まあいいか。
渚さんのことだから、説明したとしても当たり障りなくやんわりと話してくれたに違いないし。
先生だって、なんだかんだ迷惑そうな顔をしても渚さんの事は全面的に信頼してるって感じだもんな。
次々に放り込まれる肉や野菜と格闘しながら、俺はおにぎりにも手を出して、素直にバーベキューを楽しむことにした。
◇◇◇◇◇◇
お風呂もみんな入り終わって、もう眠ろうかという事になった。
「お休み」と声掛けして、俺は先生と2人、2階の部屋へと入った。
「南」
部屋に入るなり、キュッと後ろから抱きしめられた。そのまま背後からスリスリと頬を押し当てられて、キュンと心臓が鳴る。
「……先生」
吐息交じりに先生を呼ぶと、先生の、俺を抱きしめる腕にさらに力が加わった。
「いろいろ、……煩わしい嫌な思いをさせて済まなかったな」
「先生のせいじゃないよ。……それよりも俺は、先生とこうして1日中一緒に居られることの方が嬉しいよ?」
「…………」
?
どうししたんだろう。返事がないけ……!?
んんー!?
急に体を反転させられて、俺の唇は先生の暖かくて柔らかな唇に塞がれていた。
「うん」
あんまりゆっくりしているのも良くないだろうし。俺と先生は、ほんのちょっとだけゆっくりと歩き、みんなの待つ炉へと向かった。
「澪、南くん。焼けてるわよ! 早くしないとお肉無くなるよ!」
俺らの姿を確認した志緒利さんが、手を上げて早く来いと催促した。それに応えて俺らも足を速め、お肉の乗った皿を受け取った。
タレのかかった熱々のお肉を頬張る。いい具合に焼けていて、柔らかくてすごく美味しい。
「うっま!」
ハフハフしながら、口いっぱいに広がる肉汁を堪能する。先生も隣で頬張って、「美味いな」とご満悦の様子だ。
「南くん、お肉ばかりじゃ駄目よ。ホラ、ピーマンとカボチャも。あ、ピーマンは大丈夫?」
「はい、大丈夫です」
お肉をゴクンと飲み込んで返事をしたら、高田さんが俺のお皿にピーマンとカボチャを放り込んでくれた。
礼を言ってカボチャを口に放り込むと、「美味しい?」と笑いながら聞かれた。
……んん?
なんだか、妙に優しくないか?
そう言えば、遠山さんが居なくなっているのに誰も何にも聞かないよな。
もしかして……、渚さんがみんなに説明とかしてくれたんだろうか。だから、気を使って優しくしてくれてるのか?
隣の先生を見上げると、「これも食え」と玉ねぎとソーセージと牛肉を放り込まれた。
まあいいか。
渚さんのことだから、説明したとしても当たり障りなくやんわりと話してくれたに違いないし。
先生だって、なんだかんだ迷惑そうな顔をしても渚さんの事は全面的に信頼してるって感じだもんな。
次々に放り込まれる肉や野菜と格闘しながら、俺はおにぎりにも手を出して、素直にバーベキューを楽しむことにした。
◇◇◇◇◇◇
お風呂もみんな入り終わって、もう眠ろうかという事になった。
「お休み」と声掛けして、俺は先生と2人、2階の部屋へと入った。
「南」
部屋に入るなり、キュッと後ろから抱きしめられた。そのまま背後からスリスリと頬を押し当てられて、キュンと心臓が鳴る。
「……先生」
吐息交じりに先生を呼ぶと、先生の、俺を抱きしめる腕にさらに力が加わった。
「いろいろ、……煩わしい嫌な思いをさせて済まなかったな」
「先生のせいじゃないよ。……それよりも俺は、先生とこうして1日中一緒に居られることの方が嬉しいよ?」
「…………」
?
どうししたんだろう。返事がないけ……!?
んんー!?
急に体を反転させられて、俺の唇は先生の暖かくて柔らかな唇に塞がれていた。
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