綺麗な先生は好きですか?

くるむ

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第七章

今の先生

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「ふ……」

しばらくギュッと抱きしめ合っていたら、先生が軽く息を吐くように笑った。
そして俺を抱きしめ返していた腕の力を抜いて、そっと俺の体を離す。そして俺の目を真っ直ぐに見た。

「そんな顔するな。お前が心配してくれているのは過去の俺だ。……確かに今の俺を築いてしまったのは過去の様々な事かもしれないが、幸いにも俺は……、こんな俺にでもウザいくらいに構い倒して見捨てずにいてくれたバカも居て、こうして自分の道を進んでいくことが出来た」

「先生……」
それって渚さんのことだね。感謝してるって言ってたのは、やっぱり本心だったんだ。

「それに、お前にも出会えたしな」

そう言って優しく綺麗に笑う先生に、俺の方が泣きたくなる。我慢が出来なくてウルウルし始めた俺の頬に、先生の掌が伸びた。

「せ、んせい……。先生、俺は絶対離れないからね! 一生先生の傍で、先生のご飯作って……、そして……」
「うん」
「それでね、それで……」
「……夜は俺に愛されてくれるんだろ?」
「うん……。て、ちょっと先生!」

湿っぽくならないようにって思ってくれてるんだろうか。茶化すように恥ずかしいことをしれっと言う先生に、俺の顔に熱が急激に集まる。
真っ赤になったであろう俺の頬を何度も何度も撫でた後、額をコツンと触れ合わせた。

「好きだよ、南」
「……っ。俺も好き、大好き」

もう堪らなくて、先生にギュッと抱き付き先生の唇に吸い付く。何度も何度も角度を変えながら口付けて、気が付いたら先生を押し倒すような態勢で、先生に抱き着いて床に寝転がっていた。

シャツの裾から手を潜らせて先生の素肌に触れると、ピクンと先生の体が揺れる。

「お前、覚悟は出来たのか?」

そう言って俺を見上げる先生の表情は、妖艶で息を呑むほど色っぽい。
俺はずっと先生に触りたいって思ってたし、それに……、怖かったアレも、多少のきつさはあったけど恥ずかしさがMaxなだけで幸せだった。
もちろん先生だったからであって、他の人とは絶対にごめん蒙るけど。

「うん……」
「そうか、分かった」

先生は俺に微笑んだ後、『ちょっと待ってろ』と言って立ち上がり奥の方へと入って行った。
どうやら浴槽のお湯を張りに行ったらしい。

すぐに戻って来た先生は、タオルを準備し、着替えは別の部屋へと持って行った。

もしかして寝室?

ヤベ。
急に緊張し始めた。

ドキドキしてまた顔に熱が集まり始めた俺に気が付いた先生が、口角を上げて意地悪っぽく微笑んだ。
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