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ベティーナ信仰の聖地”オーリグー”
第65話 神のナイフ
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僕は全力で考えます。
ナイフでなんとかならないものでしょうか?伯爵さまって実力のある冒険者なんですよね。
そして、あれってどうやって出現しているのかわかりません。
ふと思ったので試してみようと。
しかもあれは本数に制限があるのかないのか、複数出せていました。
今までは手に出現してましたが、それは僕が手に、と思っていたからにほかなりません。
では違う所に出現させれば?
僕は、喉元に数本展開するイメージをします。すると、何やら喉元に違和感が。
「む!ショースケとやら、何だそれは?」
僕は喉元にナイフが展開しているのを確認し、全力でバックステップ、つまり後ろに飛び退き・・・・はしないで、敢えて前に突進します。
伯爵さまは驚きますが、剣は僕の喉元にしっかり当たったままなんです。
しかしその剣先は逸れてしまいます。
僕はそのまま前方に進み、急いで左のポッケにしまってある帽子を手に取りかぶります。
そして面を下ろします。更には手袋を。
これで防御は問題ないはずです。
ただ、身体能力に明らかな違いがあります。
僕の方はナイフ以外に攻撃手段がありません。
それと、急いで爆竹の残りを出し、チャッ▼マンを手にし、火を点けます。
それを伯爵さまの方に投げます。
伯爵さまはどのような効果があるのか知らないでしょうから、さぞ驚くでしょう。
警戒しているのか前に来ませんが、音と光に驚く事間違いなし。
そして爆竹がなり始めます。
「うわ!何じゃこの音は!」
僕はこの間にさらに距離を稼ぎ、敢えて伯爵さまに背を向け、急いでコップを出し、身体能力の向上と念じた事によりコップに満たされた液体を飲みます。
そしてすかさず今度は速度アップ。
実際どれほどの効果が得られるのか知りませんが、しないよりした方がいいでしょう。
更に水筒を購入、そこに回復薬を入れなおします。万が一怪我をした場合、使えるように、と。
ここで僕は正面に向き直ります。そして、ナイフを手にします。
このままコップの中身で能力が向上している・・・・はずの今なら、勢いで攻撃できる!
そう思って突進しようと思いましたが、
「はいそこまで!」
そう言って伯爵さまの奥様が、僕と伯爵さまの間に入り手をたたき、仲裁に入ります。
僕はまだ警戒を解いてませんが、この間にコラリーヌさんとクラリーヌさん、そしてカロリーヌさんが僕の所へ。キラリーヌさんはニネットさんと何かしているようですね。
「ショースケ様!」
「後ろへ下がって!」
僕は敢えて一歩踏み出します。
ですが、そんな僕にはお構いなしに、伯爵さまの奥様が何か伯爵様に言ってます。
「・・・・もういたしませんわよ?」
前半が聞こえませんでしたが、明らかに伯爵さまは動揺しています。
そしてどうやら剣を収めたようです。
それを見届けた奥様が今度は僕を見て、
「ショースケごめんなさいね。旦那さまは短気な所があるのよ?先ほど言い聞かせたので、もうショースケに危害を加える事はないわ?そうよね?あ・な・た?」
「むぐ・・・・じゃがあ奴はレベル5なんじゃぞ?儂は9なのじゃ!なのに儂の剣が通用せなんだ!それに見よこの剣を!あ奴の何かに触れたはいいが、刃がボロボロじゃ。信じられぬ!」
「自業自得ですわ。あれほど相手の実力を見極めろと自身で言っておきながら、何て馬鹿な事をするのでしょうね。」
「だってベルナデット、仕方が無いのじゃ!」
「もうそれはいいですわ。それとごめんなさいね、ショースケ。ショースケの希望はできる限りかなえさせますので、それで許してちょうだいね?」
僕は未だかつてない緊張から解き放たれ、その場に崩れ落ちました。
咄嗟に受け止めてくれるコラリーヌさん。
そしてクラリーヌさんとカロリーヌさんも僕を支えてくれます。
ニネットさんはキラリーヌさんと何か運んでくれています。
あ、布団ですか?
そのまま僕は寝かされてしまいました。
「おお、すまんな、もうしないと誓おうじゃないか、がははっは・・・・って痛い、痛いぞベルナデット!脛は地味に痛いのじゃ!蹴るでない!それに強い奴が目の前におるのじゃ!実力を試したくなるであろう?」
あ、昨日からこのパターン?
ナイフでなんとかならないものでしょうか?伯爵さまって実力のある冒険者なんですよね。
そして、あれってどうやって出現しているのかわかりません。
ふと思ったので試してみようと。
しかもあれは本数に制限があるのかないのか、複数出せていました。
今までは手に出現してましたが、それは僕が手に、と思っていたからにほかなりません。
では違う所に出現させれば?
僕は、喉元に数本展開するイメージをします。すると、何やら喉元に違和感が。
「む!ショースケとやら、何だそれは?」
僕は喉元にナイフが展開しているのを確認し、全力でバックステップ、つまり後ろに飛び退き・・・・はしないで、敢えて前に突進します。
伯爵さまは驚きますが、剣は僕の喉元にしっかり当たったままなんです。
しかしその剣先は逸れてしまいます。
僕はそのまま前方に進み、急いで左のポッケにしまってある帽子を手に取りかぶります。
そして面を下ろします。更には手袋を。
これで防御は問題ないはずです。
ただ、身体能力に明らかな違いがあります。
僕の方はナイフ以外に攻撃手段がありません。
それと、急いで爆竹の残りを出し、チャッ▼マンを手にし、火を点けます。
それを伯爵さまの方に投げます。
伯爵さまはどのような効果があるのか知らないでしょうから、さぞ驚くでしょう。
警戒しているのか前に来ませんが、音と光に驚く事間違いなし。
そして爆竹がなり始めます。
「うわ!何じゃこの音は!」
僕はこの間にさらに距離を稼ぎ、敢えて伯爵さまに背を向け、急いでコップを出し、身体能力の向上と念じた事によりコップに満たされた液体を飲みます。
そしてすかさず今度は速度アップ。
実際どれほどの効果が得られるのか知りませんが、しないよりした方がいいでしょう。
更に水筒を購入、そこに回復薬を入れなおします。万が一怪我をした場合、使えるように、と。
ここで僕は正面に向き直ります。そして、ナイフを手にします。
このままコップの中身で能力が向上している・・・・はずの今なら、勢いで攻撃できる!
そう思って突進しようと思いましたが、
「はいそこまで!」
そう言って伯爵さまの奥様が、僕と伯爵さまの間に入り手をたたき、仲裁に入ります。
僕はまだ警戒を解いてませんが、この間にコラリーヌさんとクラリーヌさん、そしてカロリーヌさんが僕の所へ。キラリーヌさんはニネットさんと何かしているようですね。
「ショースケ様!」
「後ろへ下がって!」
僕は敢えて一歩踏み出します。
ですが、そんな僕にはお構いなしに、伯爵さまの奥様が何か伯爵様に言ってます。
「・・・・もういたしませんわよ?」
前半が聞こえませんでしたが、明らかに伯爵さまは動揺しています。
そしてどうやら剣を収めたようです。
それを見届けた奥様が今度は僕を見て、
「ショースケごめんなさいね。旦那さまは短気な所があるのよ?先ほど言い聞かせたので、もうショースケに危害を加える事はないわ?そうよね?あ・な・た?」
「むぐ・・・・じゃがあ奴はレベル5なんじゃぞ?儂は9なのじゃ!なのに儂の剣が通用せなんだ!それに見よこの剣を!あ奴の何かに触れたはいいが、刃がボロボロじゃ。信じられぬ!」
「自業自得ですわ。あれほど相手の実力を見極めろと自身で言っておきながら、何て馬鹿な事をするのでしょうね。」
「だってベルナデット、仕方が無いのじゃ!」
「もうそれはいいですわ。それとごめんなさいね、ショースケ。ショースケの希望はできる限りかなえさせますので、それで許してちょうだいね?」
僕は未だかつてない緊張から解き放たれ、その場に崩れ落ちました。
咄嗟に受け止めてくれるコラリーヌさん。
そしてクラリーヌさんとカロリーヌさんも僕を支えてくれます。
ニネットさんはキラリーヌさんと何か運んでくれています。
あ、布団ですか?
そのまま僕は寝かされてしまいました。
「おお、すまんな、もうしないと誓おうじゃないか、がははっは・・・・って痛い、痛いぞベルナデット!脛は地味に痛いのじゃ!蹴るでない!それに強い奴が目の前におるのじゃ!実力を試したくなるであろう?」
あ、昨日からこのパターン?
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無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
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