レンタル従魔始めました!

よっしぃ

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ノーテルマンスへやってきて半年が経ちました

第34話 全てが上手くいくとは限らない

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《子爵邸》

 執事さんが外で待機していました。

「ロキュス様、お待ちしておりました。ペーテル子爵様が直ぐにお会いになりたいと仰っておられます。さあ、どうぞ!」

 冷静沈着そうな執事さんなのに、何か興奮しているようです。
 そのまま建物の中へ入っていきます。

 どうやら食堂に向かうようですね。
 執事さんが部屋のドアをノックし、そのまま入るよう促されます。

 入ると既に子爵様は元より、奥様も、確か昨日治療したと思う4人全員が座っています。

「おお!ロキュス君、よく来てくれたね!君のお陰で我が子は皆快癒したよ!」
 それは良かった。

「えっとその、あとでいいのですが、念の為に4人とも診させてほしいのですが。」
「あらやだそうですわ。貴方、万が一があるといけませんから、もう一度ロキュスさんに診てもらいましょう。」

 この後はよくわからない話を子爵様がひたすら喋っていて、奥様が窘めていました。

《医務室》

 今回も念の為横になってもらいます。昨日は4人共寝ていたので、同じようにしてもらいます。
 スライム達に確認してもらうだけなのですが、誰に診てもらおうかな?スラちゃんかピンク色のスライムか。

 一応カバンを開けるも、どの子も出てきません。
 うーん、もしかして健康なので必要ないと思っているのかな?
 仕方がないのでスラちゃんにお願いしよう。
【いいよー!でも必要ないと思うけどねー!】

 スラちゃんが出てきました。

 順次顔に張り付いていきますが、直ぐに次の場所へ。

 結局体内に入る事なく終わり、
【健康そのものだよー!ピンクの子には無理だねー!】
 ある意味よかった。

「問題ないそうです。」

「おお!それは有り難い!なんとお礼をしたらいいのか!そうだ!何か欲しいものはないか!」

「すいません、そんな事を突然言われても困ってしまいます。」
 困惑してしまいました。
 相手は子爵様なので、ただ働きをさせたとなれば、後々問題になるのでしょう。
 すると今まで黙っていたマルセルさんが助け舟を。
「子爵様、少々時間を宜しいでしょうか?ロキュス君と報酬について少し話したいと思います。」
「頼むぞ!貴族がこうした事にケチったと言われてしまえば困るのだ!」
 やはりそうですね。

 で、僕はマルセルさんとベアトリクスさんと共に話し合いです。
「どうするロキュス君。」
 どうすると言われても、欲しい物って・・・・薬草?
「あの、今回のような病気に効く薬草が欲しいです。それも生えているのが。」
「え?それはまた難易度が高いわねえ。最低でもA級のパーティーに依頼をしないと厳しいわよ。」
 ベアトリクスさんは仕事柄、僕が求めている難易度が高いと瞬時に判断したのでしょう。簡単に考えていたのですが、結構大掛かりになるのかな?
「商人ギルドでは、既に加工済みの薬草しか手に入らないからなあ。ロキュス君は薬草を育てたいのかい?」
「はい!デイケン村にある家の畑、そこで育てたいのです!可能であれば他の薬草もお願いしたいです!」

「あのねロキュスさん、君がいつも向かっている草原とその付近の森。あの辺りには生えていないけれど、もっと森の奥深くには自生している場所がいくつかあるわ。ただ魔物が強すぎて、普通の冒険者では生きて戻ってくるのが困難なのよ。今回は薬草を株ごと回収したいのでしょ?そうなると何のスキルがいいかしら?【移植】って誰か持っていたかしら。」

 結局それ以外には思いつかなかったので、子爵様に伝えました。

「むう・・・・中々に難しい問題だな!だがその薬草を育てる事が可能であれば、今後同じ事があった場合に対応しやすいな。わかった、こちらからも動いてみよう。」

 この後は一旦引き上げる事になりました。
 依頼の進展があった場合や、何かあれば連絡をする、という事です。
 そしてそれとは別に、1週間後に様子を確認する為、子爵邸へ伺う事となりました。万が一見落としがあるといけませんから。

《デイケン村》

 マルセルさん、ベアトリクスさんと共に子爵邸を後にし途中で別れました。
 2人はそれぞれのギルドへ向かいました。
 昨日、ピンク色のスライムが落とした固形物が気になるので、僕はデイケン村へ向かいます。

 自分の畑にやってきましたが、残念ながら何の変化もありませんでした。
 そう簡単にできれば苦労はしませんね。
 ピンク色のスライムが落とした固形物。そこからの変化は何か足りない事柄があったのでしょう。

 そして1週間後、再び子爵様の所に向かうまで、特に大きな出来事もなく過ぎて行くのでした。
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