レンタル従魔始めました!

よっしぃ

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2年程経過しました

第48話 眷属の現状

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 子爵邸ではもうやる事が無くなったので、デイケン村に行こうとしたのですが、
「他の従魔を見せてくれぬか。」
 と、伯爵様は要望されました。スラちゃんは伯爵様の目の前で固まってしまい、既に土の中です。代わりにアスワムちゃんを出しました。
「先程のワームだな。スライムが落とした固形物を畑に混ぜ込む事で、素晴らしい土となるのか。」

 因みに子爵様や伯爵様は見ているだけで、従者の方が一生懸命何かメモを取っています。
 従者の方は伯爵様に耳打ちをして会話をしています。
「ロキュス君、この固形物は畑に混ぜるだけでは駄目なのか?」
 伯爵様の質問は成程と思うのですが、僕にはわからなかったりします。
「すいません、実は僕、このやり方しか知らないので畑にスライムが落とした固形物を混ぜるだけで、土がどうなるかやった事が無いのです。何時もワーム達が頑張って混ぜてくれるのですが。」
 何やら考え込んでいる様子です。
「ロキュス君、我が領地に一度来てはくれぬか?」
 いきなりの勧誘に驚いてしまいました。
 伯爵様の住む土地へ、と言う意味ですよね?
 デイケン村も遠くなってしまいますし、どうしたら?子爵様は目に見えて狼狽えていますし。

「何、一度ロキュス殿の従魔に我が領土の畑を感じてもらいたくてな。きっと気に入るだろう。それにノーテルマンスもヘルマンス地方の一つだ。遠くに行く訳ではない。そしてこの地には殆ど見受けられぬ薬草もあるぞ?」
 僕の心は一瞬伯爵様の住む場所へと傾いてしまいました。この時伯爵様は僕に対する呼称を君から殿へと変化させていた事に気が付きませんでした。
「ロキュス君はここに居て―!」
 と何故かプリスカ様が必死になっています。
「既にペーテル子爵殿の娘が目につけていたか。我が娘はどうだ?まだ10歳とはいえ見目はいいぞ。」
 一体何を言っているのでしょうか。
「お言葉ですが伯爵様、私は孤児院出身の平民です。たまたまこうして子爵様や伯爵様のお目に留まったとは言え、御令嬢と結ばれる事はあってはならない事ですので、どうかお考え直しを。」
 すると伯爵様は目を細め、
「まだロキュス殿も12歳だったな。わかった、確かに我が娘を平民へ嫁がす訳にもいかぬしな。任せるがよい・・・・・・。但し我が領地へは一度来てもらうぞ。」

 そこは譲らないんだ。そして結婚に関しては納得して下さったと思っていたのですけどねー、どうやらこれも違ったようです。後に驚く事になるけれど、これも少し後のお話。
 その後はもうする事もなかったので、ようやく解放されデイケン村へ向かいました。

《デイケン村》

 スライムやワームを確認し、今日はここで寝ます。
 幸いな事にスライムとワームのお陰でデイケン村も潤っていて、食事はタダにしてくれているんです。

 村長さん、確かルート・ハーヘさんだったかな?僕がこの村へ到着するといつも出迎えてくれるんです。

 村長さんがわざわざ出迎えてくれなくてもいいのに。
「何を仰るロキュス殿。今やこの村はロキュス殿のスライムとワームのお陰で未曽有の好景気に沸いておるのですぞ。もしもの事があっては困りますからな!」

 デイケン村の畑は今やスライムの固形物と、それを混ぜてくれるワームのお陰で大変な事になっているそうです。

 一度に採れる収穫量の違い、収穫期間の短さ、そして採れる作物の品質。どれをとってもヘルマンス地方一番となっているようで、しかも日持ちがして1週間かけて輸出しても問題ないのだとか。
 そのお陰と言っているようですけれど、最近は王都へも出荷していると聞いています。
 で、人が人を呼び、今や村ではなく町の規模まで発展したみたいです。
 そのうちデイケンの町と言われるだろうと村長さんが喜んでいました。それにポーションです。
 僕が設けた薬草畑。今や村人の方が全部世話をして下さるので殆どやる事が無かったりします。眷属のスライムやワームも村人に懐いていますし。

 この頃になるとスライムやワーム達の身体の大きさに、変化がみられるようになってきました。
 大きく育つ個体を見かけるようになってきたのです。
 各地に散っている白いスライムからはこうした報告はないのですが、どうしてなのかな?
 以前吸収するとかスラちゃんが教えてくれた気もしますし、眷属同士でもそうした事をしているのかな?確かスラちゃんが以前、
【違うよー!分裂したけれど、それを吸収しただけだからねえ!その時にねえ!核を取り込んで格を上げちゃうんだよ!】

 と教えてくれたっけ。

 ※:40話参照

 この日は何事もなく終わり、寝ました。そして朝。
 何故か村長さんにたたき起こされました。
「ロキュス殿、大変ですぞ!」
 この村で特に約束はなかったと思いつつ、どうしたのかと思うと、
「おはようございますルート村長。何か忘れていた約束がありましたか?」

「そうじゃない!ランメルト伯爵様が迎えに来ているのだ!」
 ええ?まだ早いよ?それに約束していないよ!





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