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来訪者

勇者ヨーリスと転生者ライナス その6

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その何かは丸い珠の様で、玄関に転がっていく。

もう建物中の人が大騒ぎ。

建物のあちこちが破損し、何やら木材があちこちに飛び散っているからだ。



「いてて・・・・なんだったんだ?」

ライナスは何とか立ち上がる。

「あ、あれなんだ?」

ヨーリスはライナスと少し離れていたので、見えていたが、ライナスに何かがぶつかったようだ、しかもこの建物の天井を突き破って・・・・





そして玄関に転がるのを見ていて・・・・



その時丁度誰かが入ってきて・・・・

「なんだ?うっせーな!」



そう言いながら男2人は・・・・そのうち一人は足元に転がってきた珠を踏んでしまい、

見事にすっ転んだ。



「うぎゃあ!・・・・っていってええ!なんだ?なんで俺様こけたんだ?」



「うははは!なんともない所でコケるとは、勇者よ、お前もなかなか才能があるな!」



ヨーリスはその珠を追いかけていたので、ちょうど目の前にはこけた立派な姿をしている男性がいた。

なので、つい起き上がってもらおうと手を差し伸べた。

「あ、あの大丈夫ですか?」

「あ・・・・ああ?何だてめえ!てめえかこの珠を仕込んだ奴は・・・・まあいい・・・・」



そう言ってヨーリスの手を握り起き上がる男性。

そして・・・・

「てめえ面白い事やってくれるじゃないか!ああ?そうだろイディオ!」

「勇者が男の手を握ってるとか・・・・ついにそっちの趣味になったか?」

「あほいえ・・・・てめえ勇者様をこんな目に合わせたんだ、わかってるよな?」



その瞬間、ヨーリスは吹き飛んだ。そして・・・・しまった・・・・ついスキルを発動させてしまった・・・・



本来は相手の了承を得てからスキルを発動するヨーリスだが、今回相手の手を握った状態で強い衝撃を受け、強制的にスキルが働いてしまったのだ・・・・



そしてライナスが駆け寄ってくる。

「ヨーリス!」

「いや・・・・僕は問題ない・・・・それよりあの・・・・」



ライナスは勇者に駆け寄った。



「ちょっと!事情も聞かずに何でいきなり殴るんですか!」



すると今度はもう一人の方が・・・・

「おうにーちゃん、誰にモノ言ってんだかわかってんのか?」



そう言ってイディオと呼ばれたもう1人がライナスを吹き飛ばす。



「ふん・・・・なんだかむしゃくしゃしてきたぞ!こうなったら・・・・娼館へ行くか!」

「お!いいな!行くか?」



「oo!逝くze!」

「なんだ勇者調子が出てきたじゃねえか!」



「この後アルフォンシーナがここにやってくるらしいからよ!その後はあいつとお楽しみって寸法さ!」



「いいなあ!俺の趣味じゃないからなあ聖女様は・・・・娘もあんなだしなあ・・・・」



そんな事を言いつつ去っていく2人。



「おいライナス大丈夫か?」

「あ・・・・ああ・・・・なんだったんだ?」

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