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外伝 リュークとエリザヴェータ

聖女さま

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  僕達は予め孤児院で渡されていたお金を支払い、もう一度お姉さんにお礼を言って建物を出ようとしたんだけど、
「おい聞いたか!もうすぐ聖女様がここへきて、祝福を受けるらしいぜ!」
「マジっすか!めっちゃ可愛いって噂じゃあないっすか聖女様って!見てみたいっすよ!」
「ちょっと何言ってんのよ!可愛いのはここにもいるでしょ!」
「え?どこに居るっすかかわいこちゃん?」
「死ね!」ドカドカッ!!!
「いてえ・・・・冗談じゃないっすかあねさん。」
「あほやってないでさっさと受付に行く!」
「おう!早速獲得した獲物を換金だ!がははは!」

 ・・・・聖女さまって何だろうね?

 僕達と入れ替わるようにして入ってきた冒険者達がそう言うのを聞きながら、僕達は建物を後に。
 そして、用意してもらってる馬車に乗り込み、王都へ向かう事に。

「あの受付のお姉さん可愛かったな!あのお姫さまもそうだけど、都会ってスゲーな!」
 ヴェニアミンが馬車でそう言うけど、うん、可愛かった。
 横でユッテが睨んでいるけれど。
 よく見るとヴェニアミンはユッテにつねられている。
「何だよユッテ、妬いたのか?」
「知らないわよ!あほヴェニアミン!!」
「いて、いてて!まあユッテのそんな所が可愛いんだけどな!」
「な、何を言っているのよ!そんな事言っても機嫌なんてよくならないんだから!!」
 相変わらず仲のいい2人。
 今後どうするのかな?
 上手く2人とも離れずに暮す事ができればいいんだけど。
 あのお姫さまならきっとそう言った配慮してくれるんだろうな。
 あとは僕か。
 空間魔法って結局どうやって使うのか分からなかったし。
 それに回復魔術とか、全く心当たりがないし。
 この辺りも王都で聞けるのかな?
 そう思ってるとヴェニアミンが、
「それよりリューク!お前凄いスキル手に入れたじゃないか!」
 ユッテも、
「うんうん、リュークのスキルって聞いた事ないよね!それにみんな3つも獲得できたのって凄いね!」
「僕も戸惑っているよ。ヴェニアミンは・・・・左腕さえなんともなければいい冒険者になれた感じだよね。片腕で出来る仕事を探さないとね。ユッテはレベル5があって驚いたよ。裁縫ってそんなにしていたの?」
 ユッテが、
「料理は、まあお手伝い程度だったけれど、裁縫は孤児院では女の子って全員やっていたよ?掃除も毎日していたからスキルが貰えたのかな?」

 お互い所持しているスキルや今後の事を話し合いながら、馬車に揺られていたんだけど、結局何事もなく王都へ到着。
 そのままプレジール城へ行く事に。
 城って行った事ないけれど、どんな所なんだろう?今からドキドキするよ。
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