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第一章:八日前

天使_1-3

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「彼方と此方か……お前のお気に入りだな」
「彼等は優秀ですから」
「解った。あとで、お前のところに行くように伝えとく」
「しばらく借りますが大丈夫でしょうか?」
「彼方と此方は自分より実力のある奴の命令しか聞かない。俺の命令でも時々無視するしな。扱いづらいし、別にいなくても仕事は回る」
「手を焼いているようですね」
 天使はそれを聞いて静かに笑った。
「けど、お前の命令なら聞くだろ。なんか懐いているようだしな。好きに使え」
「ありがとうございます」
 天使の礼に、方波見は穿った視線を向けて問う。
「お前が、そこまでの戦力を揃えるのも珍しいな。厄介な仕事か?」
「えぇ、私にとって一番のリスクを排除しに行くのです」
 天使は冷徹な視線を返して、そう言った。
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