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追憶_6
一色_二十五歳
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「じゃあ、結婚しよう」
京に交際を申し込んだとき、返事はこれだった。自分の中に、確かに恋愛感情があると感じたときに俺は告白した。振られて、気まずくなる――そんなことよりも、捜査一課に配属されて、警察として過ごす中で忘れていた人間らしい感情を取り戻すと、それを大事にして、伝えたい衝動に駆られたんよ。
「え? 結婚ですか? 交際ではなく?」
「あれ? 結婚は視野にいれてない感じ?」
「いえ、そんなことはありません。本気で愛しています」
「私もキミに惹かれている。私としてはキミとなら生涯を共にしても良いと思ってる。どうせ結婚するとなら、交際なんて必要ないかな。キミのことならこの『警察』という仕事の中で知っている。もちろん、仕事だけで人の本質を見れるとは思わないけど、それでもキミの仕事に従事する姿が、心が、キミの本質だと思うのよ。正直、素敵よ」
「――あ、ありがとうございます」
「でも、危なっかしいのよね。だから、支えたい。もちろん、伴侶として」
そう言って、差し出された手を握ると、俺は幸福の気持ちが溢れて引き寄せ、彼女を抱きしめた。
そこから、京は早々に捜査一課のメンバ―に結婚することを打ち明け、その後、寿退社。
俺は捜査一課に残り、キャリアを重ねていくことになる。
京に交際を申し込んだとき、返事はこれだった。自分の中に、確かに恋愛感情があると感じたときに俺は告白した。振られて、気まずくなる――そんなことよりも、捜査一課に配属されて、警察として過ごす中で忘れていた人間らしい感情を取り戻すと、それを大事にして、伝えたい衝動に駆られたんよ。
「え? 結婚ですか? 交際ではなく?」
「あれ? 結婚は視野にいれてない感じ?」
「いえ、そんなことはありません。本気で愛しています」
「私もキミに惹かれている。私としてはキミとなら生涯を共にしても良いと思ってる。どうせ結婚するとなら、交際なんて必要ないかな。キミのことならこの『警察』という仕事の中で知っている。もちろん、仕事だけで人の本質を見れるとは思わないけど、それでもキミの仕事に従事する姿が、心が、キミの本質だと思うのよ。正直、素敵よ」
「――あ、ありがとうございます」
「でも、危なっかしいのよね。だから、支えたい。もちろん、伴侶として」
そう言って、差し出された手を握ると、俺は幸福の気持ちが溢れて引き寄せ、彼女を抱きしめた。
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