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第十章_空白と余白
佐倉_10-1
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「本件について、警察側の対応を話させて頂きます。今から話す内容については、こちらの上層部も了承済みの内容になります。
この件に関しては、ユースティティア側にとってはあまりに不名誉な事件です。世間に公表されると壊滅的なダメージを受けることになるでしょう。
今、警察とユースティティアの双方は徐々に対等な関係になりつつあり、治安を護り、市民を護るシステムが出来つつあるのに、ここで崩壊してしまうのは実に惜しい。
なので、双方で本件を隠蔽しましょう」
天使の唐突な提案に佐倉は驚いた。それもそのはずだ、この提案を警察側から行うにはあまりにも納得できないからだ。
この件と証拠を公表すれば警察は邪魔なユースティティアを壊滅させることができる。だが、それをせずに共存しようと言っているのだ。一見、ユースティティアを救おうとする行動にしか見えない。
――何が狙いだ。それに何の意味がある?
佐倉は無言のまま肯定も否定もしなかった。その反応を見ながら、天使は続ける。
「よって、双方はこの件に関してはこれ以上の調査を行わないこと。そして、封印の意味もこめて一色誠の情報をデータベースから削除すること。そして、それを警察が実施することを飲んでもらいたい」
「警察側がユースティティアのデータベースを変更する、ということか?」
「はい。もちろん、不要なデータを盗んだりはしませんよ。寧ろ、厄介なことをこちらが引き受け、そちらを存続させるのですから温情処置だと思ってください」
言葉だけを受け取れば、その通りだった。佐倉は真意を探ろうとするが、考えられるのはユースティティアが警察に大きな恩を作る、ということぐらいだった。だが、それだけで済むならユースティティアの上層部は受け入れるだろう。
――こっちも組織だ。多くの人間が働いている。意地を張って、隊員達に汚名を着せて路頭に迷わせるなんて出来ない。ユースティティアの存続を望むだろう。もちろん、他の隊員もだ。
それは既に導かれている答えでもあった。いや、その選択肢しか選べないようになっているのだ。
「先程、運ばれた遺体に関しても密葬することをオススメしますよ。家族への説明も適当にお願いします。さすがに、そこまで面倒はみれませんので。
では、そちらの上層部と協議した上で、懸命な判断と早急な報告をお待ちしています」
ユースティティア側の上層部がどのような決断をするのかを解りきっているように、天使は微笑みながら、そう言った。
この件に関しては、ユースティティア側にとってはあまりに不名誉な事件です。世間に公表されると壊滅的なダメージを受けることになるでしょう。
今、警察とユースティティアの双方は徐々に対等な関係になりつつあり、治安を護り、市民を護るシステムが出来つつあるのに、ここで崩壊してしまうのは実に惜しい。
なので、双方で本件を隠蔽しましょう」
天使の唐突な提案に佐倉は驚いた。それもそのはずだ、この提案を警察側から行うにはあまりにも納得できないからだ。
この件と証拠を公表すれば警察は邪魔なユースティティアを壊滅させることができる。だが、それをせずに共存しようと言っているのだ。一見、ユースティティアを救おうとする行動にしか見えない。
――何が狙いだ。それに何の意味がある?
佐倉は無言のまま肯定も否定もしなかった。その反応を見ながら、天使は続ける。
「よって、双方はこの件に関してはこれ以上の調査を行わないこと。そして、封印の意味もこめて一色誠の情報をデータベースから削除すること。そして、それを警察が実施することを飲んでもらいたい」
「警察側がユースティティアのデータベースを変更する、ということか?」
「はい。もちろん、不要なデータを盗んだりはしませんよ。寧ろ、厄介なことをこちらが引き受け、そちらを存続させるのですから温情処置だと思ってください」
言葉だけを受け取れば、その通りだった。佐倉は真意を探ろうとするが、考えられるのはユースティティアが警察に大きな恩を作る、ということぐらいだった。だが、それだけで済むならユースティティアの上層部は受け入れるだろう。
――こっちも組織だ。多くの人間が働いている。意地を張って、隊員達に汚名を着せて路頭に迷わせるなんて出来ない。ユースティティアの存続を望むだろう。もちろん、他の隊員もだ。
それは既に導かれている答えでもあった。いや、その選択肢しか選べないようになっているのだ。
「先程、運ばれた遺体に関しても密葬することをオススメしますよ。家族への説明も適当にお願いします。さすがに、そこまで面倒はみれませんので。
では、そちらの上層部と協議した上で、懸命な判断と早急な報告をお待ちしています」
ユースティティア側の上層部がどのような決断をするのかを解りきっているように、天使は微笑みながら、そう言った。
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