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第一章:これまでのこと。そして、これからのこと
有栖_1-3
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有栖の頭は、いや、ユースティティアの三人の頭は混乱していた。
天使との戦いを終わらせる為に挑み、負け、絶望しかけたところに既に死んだと聞いていた人物が目の前で話している。こんな状況では混乱しない方が無理な話だった。もちろん、三者三様に考えはしているだろうが彼女自身としては何を考えても正解で、何を考えても間違いであるように思えた。今日まで生きてきたこと全てがドッキリでした、というくだらないコメディであってもあり得そうだと思えるぐらいだ。
――今は回復に努めよう。
思考の優先順位を変えて一時停止させる。何が本当で、何が嘘かは解らないが、有栖自身が今抱えている痛みと敗北の苦さだけは彼女の中では真実だ。呼吸を整えながら、虹河原の後ろを歩く。その歩幅は少し小さく、ゆっくりとしたものでこちらの状況を配慮しているようにも思えた。
無言が正解、というよりは音を発することが間違いだといわんばかりに四人は黙ったまま一つ下の階に降りた。そこはこのビルの中で唯一何も企業が入っていないフロアでエレベーターが開くと受付とパーテーションで区切られたドアが見える。おそらく、以前ここに入っていた企業のフロア構成をそのままにしてあるのだろう。
虹河原が受付の奥にあるドアまで進み、開き、中に入る。三人も続き、中に入ると、
「えっ?」
有栖は驚いた表情を隠せなかった。
おそらく、以前は事務所として使われていただろう場所にはデスクとパソコン。そして、十数人の男達が静かに働いていた。その中には真木の姿があり、他にも見覚えがある――警察として現場などで見かけてことのある者が数人いた。
真木が虹河原と有栖達を視界に捉えるとこちらに近寄ってきて、
「おかえり。そして、ユースティティアの皆様はようこそ。作戦本部へ」
そう言って笑ってみせた。
天使との戦いを終わらせる為に挑み、負け、絶望しかけたところに既に死んだと聞いていた人物が目の前で話している。こんな状況では混乱しない方が無理な話だった。もちろん、三者三様に考えはしているだろうが彼女自身としては何を考えても正解で、何を考えても間違いであるように思えた。今日まで生きてきたこと全てがドッキリでした、というくだらないコメディであってもあり得そうだと思えるぐらいだ。
――今は回復に努めよう。
思考の優先順位を変えて一時停止させる。何が本当で、何が嘘かは解らないが、有栖自身が今抱えている痛みと敗北の苦さだけは彼女の中では真実だ。呼吸を整えながら、虹河原の後ろを歩く。その歩幅は少し小さく、ゆっくりとしたものでこちらの状況を配慮しているようにも思えた。
無言が正解、というよりは音を発することが間違いだといわんばかりに四人は黙ったまま一つ下の階に降りた。そこはこのビルの中で唯一何も企業が入っていないフロアでエレベーターが開くと受付とパーテーションで区切られたドアが見える。おそらく、以前ここに入っていた企業のフロア構成をそのままにしてあるのだろう。
虹河原が受付の奥にあるドアまで進み、開き、中に入る。三人も続き、中に入ると、
「えっ?」
有栖は驚いた表情を隠せなかった。
おそらく、以前は事務所として使われていただろう場所にはデスクとパソコン。そして、十数人の男達が静かに働いていた。その中には真木の姿があり、他にも見覚えがある――警察として現場などで見かけてことのある者が数人いた。
真木が虹河原と有栖達を視界に捉えるとこちらに近寄ってきて、
「おかえり。そして、ユースティティアの皆様はようこそ。作戦本部へ」
そう言って笑ってみせた。
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