有栖と奉日本『不気味の谷のアリス』

ぴえ

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第五章:祭囃子

反保_5-2

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「こりゃ、しばらく治療に専念やな」
 医師の診断を終え、待合室で一色は反保にそう言った。
 診察の結果は全治一ヶ月。事務業務などの身体を激しく動かさない仕事なら許可は出来るが、それ以外は控えるように、と診断された。
「はい」
「まぁ、明日は休みや」
「明日って……三日目は開催されるんですか?」
 反保は驚いた。
 サイバーフェス、二日目――事故が起き、人が死に、重要人物であるアース博士が誘拐されそうになった。どう考えても異常事態で、危険な状況だ。
 一般的な考えなら最終日である三日目は中止が妥当だろう。
「巨額の金額と技術の進歩の為に、明日も何事もなく開催される。そんなもんや。それらと比べたら小さな犠牲や、と言わんばかりやろ?」
 一色は馬鹿にするように小さく笑うと、舌打ちをした。
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