異世界オ○ホ英雄奇譚〜そのインポ童貞はオ○ホで世界を無双する〜

子猫紳士

文字の大きさ
27 / 33
ティンポラス編

23 魔王降臨

しおりを挟む
 「くそっ! やっぱ飛んでくるよな!」

 「ランさん、そっちは大丈夫ですか?」

 「おらぁ!……あぁ問題ないね。殴れば消えるみたいだ!」

 「うわぁ脳筋……」

 「うるせぇな、歳とるといろんな事は出来なくなるもんなんだよ。」

 北の草原の入り口でオレ達は案の定、紫の棒状の魔法攻撃でお出迎えされていた。

 オレは【絶対防御鉄の処女】を使用して攻撃を跳ね除け、ランさんは飛んでくる攻撃をひたすら殴るというスーパー脳筋プレイで対処していた。

 ガサッ……

 「ん、何だ?」

 オレの左耳に草のこすれる音が入ってきた。

 「へへへ…オマエ、シヌ……ココデ!」「マオウサマ、ノ、メイ…マモル」

 木々の後ろから、人語を話す大勢の骸骨が出てくる。

 「この骸骨たちは魔王の部下ってことっすかね?」

 「そうらしいな、謎の遠距離高速攻撃に加えて骸骨兵ときた。こりゃ骨が折れる。」

 「確かに二つとも相手にしてると面倒くさいことこの上ないっすね。」

 「儂の方はなんとかなるが、お前さんのその技は時間制限があるんだろ? 早く奥に進んだ方がいい。」

 しかめっ面のオレにランさんが声をかける。

 「結構な数いますけど……任せても、大丈夫っすか?」

 「問題ない、ここは任せて先に行きな……そらよ!」

 「何でそうフラグ連発するのかなぁ、この人は!」
 (なんか、むしろ逆に死にそうにない気がするわ。)

 紫の攻撃を弾きながらフラグを乱立するランさんを後に、オレは真っ直ぐ全速力で走り出す。

 「じゃあ、骸骨たちは任せます!」

 「おう、任された! 魔王ってやつはお前さんがぶっ倒してこい!」

 オレは紫の攻撃を弾きながら走り続ける。

 「くそっ、そろそろ十分経っちまう! 急がねぇと……ん?」

 走り続けていたオレの視界の先に小さく洞穴が見えてくる。

 「間違いない、この攻撃はあの洞穴から放たれてる。」

 オレは全力で洞穴に向かって走っていく。

 「うぉぉぉぉぉ! 間に合えぇぇぇ!!!」

 ズザザザザザ……!!

 オレが洞穴に滑り込むと同時に【絶対防御鉄の処女】の効果が切れる。

 「……っはぁ、間に合ったか。」

 「へぇ、よく辿りついたな。」

 全身汗まみれのオレに低く不気味な声が飛んでくる。

 「ここの支配者か?」

 「あぁ。」

 奥から小太りな体格の良い男が現れる。

 「お前……は……」

 全身の汗が上っていく。

 今のオレはさぞ顔面蒼白に違いない。

 オレはその男を知っている。忘れるわけがない。

 「ん? あぁ、お前もしかしてあの時の子猫ちゃんか?」

 男は舌舐めずりをし、ニチャァと気色の悪い笑みを浮かべる。

 その男は紛れもなく、オレの人生最大のトラウマ……

 “モブおじさん”だった。

 なんで……あいつがこの世界に!?

 こいつが魔王なのか!?

 頭が回らず、その場に硬直するオレを他所に魔王は得意げに話し始める。

 「この魔法攻撃はマジで便利なんだぜ、日本でも多くの人をイかせてきたもんだが、この技を使えば一瞬にして大勢を文字通り逝かせてやることができるんだからなぁ。」

 魔王はその太い腕を天に掲げ、背中から紫色のオーラを放つ。

 そのオーラはオレのよく知る形に変化していく。

 あの時の肉棒だった。

 あまりの速度で視認できていなかったが、あの紫の棒状の攻撃はオレのトラウマを抉る形をしていたのだ。

 「あ……。」

 言葉が出ない。

 思考が完全に停止する。

 足が震えて一歩踏み出すこともできない。

 指の一本だって動かせやしない。

 (動け……動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け!!!!!)

 「じゃぁな子猫ちゃん、またあの時みたいにかせてやるよ!」

 紫の禍々しいオーラを放つ、巨大なトラウマの具現化がオレを貫こうと迫ってくる。

 ……それでもオレの足が地を離れることはなかった。

 (ダメだな。あぁ、オレはどこまでもこいつに……)

 迫る魔王の攻撃を前にオレはただ立ち尽くす事しかできなかった。
 

 


 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)

MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。 ※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。 ※イラストはAI生成です

ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~

ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。 そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。 そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。

囚われの姫君の♥♥♥な舞台裏

AIに♥♥♥な質問
ファンタジー
清楚で可憐な王女、魔物を操る敵国に幽閉、肉体改造。何も起きないはずがなく…。

処理中です...