不受理実験レポート

ふしきの

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異性繁殖法

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「初潮から二年目の皆さん、おめでとうございます。とはいえ、昔の感覚と今の感覚では大きな解離がありますが、肉体的には同じ、あなた方を一人の女性として認める日でございます。あなた方は産める体になりました。去年廃止された異性間男女恋愛法2条が新しく出来たこの法律に移行しました。あなたがたには、お心に思う慕う相手に対しお互いの心をはぐぐみ合意の上、お互いを思いやることを前提としたことを望みます」


なんて、ピンと来ない。
ことがリアルに切実な問題になったとき、妙齢の男女は動物基本法にたち戻るのだ。
仕事が先か恋愛が先か。もちろん恋愛。約束は反故しても恋愛に支障がなければ大きな損失額が出ようとも国が弁明補助金を支払う。
相手が未成年だろうが恋愛と産みの対象者が健康であれば優先的に国内すべての優先席を取れる。
産みの不安も将来の不安も大丈夫なような体制も出来ている。学生なら子供預かり無償の上特待生枠で様々なカリキュラムや産後のケアもしてもらえる。男子の方は特別枠こそ女子より少ないが育児ポイント加算で今後の進路がアップする。


「あたしさ、異性繁殖法ってそこいらの年中発情期中のイカレタ奴らが町中でおっぱちめるデストピアかと思ったわ」
「前からポイ捨て禁止あるし、なにより男子は精子売買法の選択もあるからね」
「どおりで、あたしらの時代の思春期より殺伐としているんだ」
「愛の定義があやふやだからって、乱交はまず、母胎に残るDNAと子供たちの認知からはいるし、子作りよりも弱肉強食が勝っているもの動物本能基本法が母体だからね」


子は子を産み。
ねえやは育て。
子は親にもどされる。

それで人口減少は今後止まるのですか。
今後の子供たちは『優勢遺伝』という裏でささやかれている間引きはされていないと追証の報告が止まっているのですが。

なにより幼少期のねいやの登録者が大手五大資本の傘下の独占というのは。


さてさて。

論が先か、一例が先か。彼ら当事者の話はどうなのだろうね。
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