ノーマルニートな俺、家の勝手口の向こうの異世界で、欠食児童な勇者の孫のへなちょこ性別不明娘の相棒になりました

もにもに

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第五章:アヴトリッヒ家の華麗なる食卓(全8話)

アヴトリッヒ家の華麗なる食卓(2/8)

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(SIDE:ルーテフィア)




 次の日の朝……
 ボクは、早速、あの扉の前にいきました。

 そして、扉を開けたら……すぐにユウタが来てくれました♪


 ボクは、なんて幸運なのでしょう!



(ゆうたっ、ユウタ、♡)



 今日はなにして、遊ぼうかな♪



 そのことで頭をいっぱいにして、ボクは、昨日の晩のことを、なるべく遠くへ、あたまのなかの遠くへ、置いてこよう、としました。…………


 ! しっぱいだ!

 おもいだしちゃった…………叔母さまの、昨日の、あの指図を……


(………………)



 おこられるのが、とってもこわい…………

 で、でもでも、ボクは、おじいさまの孫の、立派な騎士になりたい夢を持っているのです!


 ボクは、やれば出来る子、なのですから!



 そうなのです。あとまわしにしちゃいましょう。


 いっぱい言い訳なら、あとでしちゃいます。

 それよりも、そんなことよりも、ボクにはユウタとの素敵な時間が、とっても大事なのです!




「…………」



 叔母さまの言ったことは、もう、放置してしまいましょう。

 いやなことは、全部忘れて、ユウタとあそびます!










     * * * * *





 さて、(SIDE:俺ちゃん)ですよ、って。




 …………




 俺の目の前に、ルーテフィアが現れた。

……勝手口のカギは閉めたはずなのだが……




「ゆうた、ユウタ、あいにきたよっ♪」


……、


「今日も、ミミカキ、してほしいっ♡」




…………、なんで今日も現れたの???




「ごはんもたべれるもんっ♪ あそんでもらえるもんっ♪ 

 おふろもはいれるもんっ♪」



 と、ルーは、ぱぁっ、っと、そう明るくおっしゃり賜ったのち、



「なにより、ユウタにあえるからだもんっ♡」



 と。




「…………~~~~っ」




 俺はたまらず、自分の頭をぐしゃぐしゃとした後、



「うー!!
 おめー、俺が、きのうあのオマエの爺に、どんだけ折檻くらったとおもってるんでぃ!???

 これいじょう連続されたら、俺のいのちがなくなるわっ」



 切実な理由である。
 がきんちょのお暇あそばせで命を取られたら、たまったもんじゃあない。
 


「だからね、もうさぁ……」



 と、俺はたじろぐしかなかったのだが、



「ぇふん、ユウタが、きょうもひとりでさみしいとおもったから、
 遊びにきてあげたのですよっ♪」



「ぐぬっ、」



 ルーのやつは、澄ました顔……というか、ドヤァ、な顔で、そうのたまってくれた。



 ああもう、俺をなんだと考えているのだ?




「? きぞくじゃ、ないの?」


 と、ルー。



「………………、、、、」


「こちらの、ニホン……の国の、
 きっと戦いに出られた時、昔に負傷などをされて、国から恩給がでて生活している。
 そうなのでしょう? ねっ?」



 ルーはそう続けた。
 なんだ、そりゃ……と俺はいいかけたが、




「フフーン、えふんっ、ボクの推理の能力は、すごいのですよ♪
 おじいさまの蔵書を小さい頃から読みふけって、
 お本の物語などで、
 あらかたの出来事の起こる成り立ちは、わかっているのですから!」



 とのこと。


 …………



 なにもいえねえ、



…………、


……はぁぁ、



「まあええわ。
 俺みたいな穀潰しがなにがしかに貢献できるのなら、
 まあ異世界人の異世界っ娘とはいえ、それに付き合いよく接するのが
 俺の出来るすくなからずの社会貢献になるだろうし、……ってな、」



「わーいわーい♪」




 ああ、まったく。





 さて、それからの内に、
 はらがへった、と所望するルーの奴に、

 こんどはツナ缶とコーン缶を落とした塩ラーメンを造ってやるなどして、

 俺たちは腹一杯になった……わけなのだが、





 ところで、



「ところで、何であそぶん?」





「それはですね……、、、、/////」











「え゛」



 気づいたら、例の屋敷の前まで連れてこられてました。

 足下には、ルーの奴が出してきた。ゼル伝に出てきそうな、盾。



 え?
 



「騎士ごっこ?」


「そうなのですっ!! …………~~~~~!!!!」



 無言で去ろうとする俺の腰に、ルーが飛び抱きついて、俺の帰宅への道をなんとか遅滞させようとする……。



「ゆうたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」



 はーああ、そういえば、俺はこいつに、俺の足の怪我の事は伝えられてなかったんだっけか…………

 
 どうしようか、と悩む俺に、かまわずの様子のルーテフィアは言葉を続けて、



「おなかいっぱいごはんが食べられて、ボクの元気はいっぱいです!」



「さぁ、ゆうたも、いっぱい運動して、そのおなかの贅肉おとしちゃいましょう♪」



 それはそうだとして、だから?(こういう尋ね返し方をするというのは、俺がつまらない大人になったからだろーなー、という所感込みで)



 と尋ねると、



「将来ボクがなる、すごい騎士としての研削を積む為の、訓練です!」



 とのこと。




「さぁ! いきますよっ!!」


「え゛っ、」



 おれちゃんの理解速度を遙かに追い抜いているルーの気早さによって、 次の瞬間には、その騎士ごっことやらが開始されてしまうらしい。


 そんな勢いの、
 木剣をふりかぶるルーの奴。




 え、まて、待て、





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