15 / 80
第一章
第14話 恵みの正体 〜その1〜
しおりを挟む
日々の任務をなんとかこなし、気が付くと『モン・フェリヴィント』での生活も10日が過ぎようとしていた。
ボクに任務を教える事が楽し気な鼻息荒いジェスターと、温厚でゆったりとしてるけど老人とは思えない効率の良さで任務を淡々をこなすヘルゲとも、随分と息が合う様になってきている。
やってるコトは相変わらず他の二班の使いっパシリだけどね。
今日も今日とて任務といえば、武具生産班の雑用だ。ボクたちは木のバケツとツルハシを持って西の鉱山へと向かっていた。
……本日の任務は武具生産班様のご依頼で、西の鉱山にて鉱石の採取でございます。
「それにしたってさ、なんだって鉱山のてっぺんまで登らなくちゃいけないのよ」
「それはな、山頂にある鉱石の方がいい鉄が採れるんだ。中腹の鉱石は柔らかくて使い物にならないんだぞ」
相も変わらずジェスターが、少しドヤ顔で豆知識を教えてくれる。
これがここ最近のボクらのルーティンになっていた。ヘルゲもよほどの事がない限り、このやりとりに口を挟んではこない。
まあボクにとっても知識が増える事はありがたいし、ジェスターも満更ではない様だから、別にいいんだけどね。
周りを見渡すと鉱山らしき山はいくつかあって、そのどれもが小ぶりな山だった。
高い山でも標高は20mくらいだろうか。「丘」と呼んだ方がしっくりくる。
だけど道具を抱えて登るにはそれなりに大変だし、ましてや鉱石を摂って昇り降りを繰り返すとなると、話は別だ。
武具生産班だかなんだか知らないけど、自分たちが必要なものなんだから、自分たちで採りにくればいーじゃない。いっつもさも当たり前の様な顔してボクらに命令してさ、感謝の気持ちが感じられないのよね。本当に感じわるっ!
ボクがブツブツ文句を言いながら登っていると、ジェスターが「なあ」と声を掛けてきた。
「今度の非番の日なんだけど、何か予定はあるのか?」
「そんなもんないわよ。この前の休みだって、体中の筋肉痛と戦いながら一日中寝ていたよ」
ボクらが所属する製造部では六日間任務に従事すると一日非番が与えられる。
もちろん有給なんてものは存在しない。
『モン・フェリヴィント』では曜日の概念はないのだけど、日本に当てはめると週一定休。これはかなり辛い。ヘルゲ曰く、ここではそれが当たり前で、所属部署によって多少の違いはあるものの非番の割合は同じ様なものらしい。
わぉぅ! なかなかのブラック軍隊ですこと。日本だったら訴えれば圧勝だよ!
「じゃあさ今度の非番……俺が町の中や町の周りを案内してやろうか? どうせカズキの事だから、めんどくさがってあまり町を出歩いてないだろ?」
「そうね……じゃあボクさ、欲しい物があるんだけど一緒に買い物に付き合ってくれないかい?」
「いいけど何を買うんだよ。木札だってあまり持ってないんじゃないのか?」
「ボク、部屋着や普段着が欲しいんだよ。だって最初にもらったこの服を二枚しか持ってないんだよ」
製造部のカラーであるカーキ色の作業服を、ボクはピラピラと靡かせてみた。
「……カズキが空から落ちて来た時って、服着てたんだろ? それを着ればいいじゃないか」
「ある事にはあるんだけどね……あれは、普段着で使える様な服じゃないの。それにね、あの服はボクがいた世界の思い出だしね、大切にしたいんだ」
ジェスターは小さく「そうか」と呟くとバツの悪そうな顔をした。
ボクに同情をしているのだろう。その証拠にジェスターの紺色の瞳が小刻みに揺れている。
初対面では最悪だったけど、ここ数日一緒に過ごしてジェスターの事を少しは分かったつもりでいた。この子は口は悪いけど、根はまっすぐな人間だ、と。
ジェスターに気にするなと言わんばかりに、ボクは声のトーンを張り上げた。
「——だいたいさ! 年頃の若い女子が着の身着のまま寝るときだってこの服を着てるんだよ? ジェスターもボクをかわいそうだと思うだろ?」
「う……俺は寝るときもこの服で寝ちまっているからよく分かんないけど、女って……そうなのか?」
「そうなの! そういうもんなの! ……だからお願いジェスター、給料日には返すからボクに服を買う木札を貸してください……!」
げっと顔を引きつらせるジェスターに、畳み掛ける様にボクは手を合わせて頭を下げる。
「俺だってそんなに木札持ってる訳じゃないんだぞ……なんだよ。おかしなポーズで凄んできたってないものはないぞ」
「これは凄んでいる訳でも脅している訳でもない……ボクの世界で心から相手を頼りにする時に敬意を払う神聖なポージングだよ。別に高価な服を買うって訳じゃないんだ。普段着でいいんだ。……お願いだよ、先輩」
ジェスターの顔が「げっ」から「ぐっ」とその表情を変えた。そして少し考えた後、諦めた様に小さく「はぁ」とため息を吐く。
「……分かったよ。そこまで言うなら俺が立て替えとくよ。だけどそんなに高い服は無理だからな」
「ありがとうジェスター先輩!」
「そう言う時だけ先輩呼ばわりして、カズキは調子がいいぞ」
そう言ったジェスターは照れ臭そうにボクから視線を逸らすと、また鉱山登りに集中した。
「先輩」と言う言葉はジェスターにとって絶大な効果がある様だ。しばらくは、困った時にはこの手を使わせてもらおうと思う。
「さあて二人とも、そろそろいいじゃろうて。ここで作業をするとしよう」
先頭のヘルゲが振り返り、手にした道具を下ろし始めた。
話に夢中で気づかなかったけど、いつの間のか頂上にたどり着いていた様だ。
鉱山の頂上はなだらかな平地になっていてボクらの作業小屋くらいの広さがある。
するとヘルゲとジェスターが右手を左胸に当て、恭しく姿勢を正す。「ほらカズキも一緒に」とジェスターに促され、ボクも見様見真似で同じポーズをして見せる。
「母なる大地の風竜に感謝を」
目を閉じたヘルゲがそう呟いて、謎の儀式は終了した。今までの任務ではこんな事はした事がない。
何かいろいろ複雑なルールがあるみたいだね。
ボクたちは少し距離を空け各々準備を整えると、青銅色をした地面に向かってツルハシを打ちつけ始めた。
「ガキン」と響く金属音と共に衝突の抵抗によってツルハシが跳ね上げられ、細かい破片が飛散する。
それを何度か繰り返し、石ころ程度に砕けた破片をバケツに集めていくのだけど。
鉱山硬すぎ! 手も痺れるし! 正直言ってメッチャきついっす……!
「……ねえジェスター。この鉱山、めっちゃくちゃ硬いんですけど」
「そりゃ鉱山だからな。この破片を熱して溶かして鉄を作るんだ。だから山頂の硬い鉱石じゃないとダメなんだ。鉱山の中腹辺りだと、まだしっかり固まってないから溶かして冷まして、も柔らかい鉄しかできないんだ」
「そういうもんなんだ。……ところでさっきさ、なんかお祈りみたいのしてたけど、あれは何? 今まであんな事してなかったけど」
「そりゃそうだよ。今回は風竜を傷つける訳だから、ちゃんと感謝の言葉を言わないといけないんだ」
「え……どういう事? 傷つける? この鉱山って一体……?」
「あ、悪い。言ってなかったか。この鉱山は地層を突き破って出てきた、風竜の『おでき』なんだ」
「え、ええええええ? これ竜のおでき? ちょ、ちょっと待って! こんなツルハシでガシガシぶっ叩いて大丈夫なの!?」
「う。そ、それは……」
「何、心配は無用じゃよ。風竜からすれば蚊に刺されたほどにも感じとらん。むしろ体の硬化した部分を削っておるんじゃ、存外喜んでくれているかも知れんのう」
ジェスターのプライドを傷つけない様に言い淀んだ時にだけ、絶妙な間合いでヘルゲが注釈を入れてくる。こういう気配りが年の功ってヤツなのだろう。
それにしても、この小さな鉱山がよもや竜のおできとは。
ヘルゲは大丈夫と言ってたけど、もし竜が怒って暴れたりしたら、ボクたちは一体どうなるんだろう。
ボクは考えてみたけれど、まったく想像もつかなかった。それもその筈だ。
だってこの竜がどんな姿をしているのか、ボクはまだ見た事がない。想像なんてできる訳ないのだ。
ボクに任務を教える事が楽し気な鼻息荒いジェスターと、温厚でゆったりとしてるけど老人とは思えない効率の良さで任務を淡々をこなすヘルゲとも、随分と息が合う様になってきている。
やってるコトは相変わらず他の二班の使いっパシリだけどね。
今日も今日とて任務といえば、武具生産班の雑用だ。ボクたちは木のバケツとツルハシを持って西の鉱山へと向かっていた。
……本日の任務は武具生産班様のご依頼で、西の鉱山にて鉱石の採取でございます。
「それにしたってさ、なんだって鉱山のてっぺんまで登らなくちゃいけないのよ」
「それはな、山頂にある鉱石の方がいい鉄が採れるんだ。中腹の鉱石は柔らかくて使い物にならないんだぞ」
相も変わらずジェスターが、少しドヤ顔で豆知識を教えてくれる。
これがここ最近のボクらのルーティンになっていた。ヘルゲもよほどの事がない限り、このやりとりに口を挟んではこない。
まあボクにとっても知識が増える事はありがたいし、ジェスターも満更ではない様だから、別にいいんだけどね。
周りを見渡すと鉱山らしき山はいくつかあって、そのどれもが小ぶりな山だった。
高い山でも標高は20mくらいだろうか。「丘」と呼んだ方がしっくりくる。
だけど道具を抱えて登るにはそれなりに大変だし、ましてや鉱石を摂って昇り降りを繰り返すとなると、話は別だ。
武具生産班だかなんだか知らないけど、自分たちが必要なものなんだから、自分たちで採りにくればいーじゃない。いっつもさも当たり前の様な顔してボクらに命令してさ、感謝の気持ちが感じられないのよね。本当に感じわるっ!
ボクがブツブツ文句を言いながら登っていると、ジェスターが「なあ」と声を掛けてきた。
「今度の非番の日なんだけど、何か予定はあるのか?」
「そんなもんないわよ。この前の休みだって、体中の筋肉痛と戦いながら一日中寝ていたよ」
ボクらが所属する製造部では六日間任務に従事すると一日非番が与えられる。
もちろん有給なんてものは存在しない。
『モン・フェリヴィント』では曜日の概念はないのだけど、日本に当てはめると週一定休。これはかなり辛い。ヘルゲ曰く、ここではそれが当たり前で、所属部署によって多少の違いはあるものの非番の割合は同じ様なものらしい。
わぉぅ! なかなかのブラック軍隊ですこと。日本だったら訴えれば圧勝だよ!
「じゃあさ今度の非番……俺が町の中や町の周りを案内してやろうか? どうせカズキの事だから、めんどくさがってあまり町を出歩いてないだろ?」
「そうね……じゃあボクさ、欲しい物があるんだけど一緒に買い物に付き合ってくれないかい?」
「いいけど何を買うんだよ。木札だってあまり持ってないんじゃないのか?」
「ボク、部屋着や普段着が欲しいんだよ。だって最初にもらったこの服を二枚しか持ってないんだよ」
製造部のカラーであるカーキ色の作業服を、ボクはピラピラと靡かせてみた。
「……カズキが空から落ちて来た時って、服着てたんだろ? それを着ればいいじゃないか」
「ある事にはあるんだけどね……あれは、普段着で使える様な服じゃないの。それにね、あの服はボクがいた世界の思い出だしね、大切にしたいんだ」
ジェスターは小さく「そうか」と呟くとバツの悪そうな顔をした。
ボクに同情をしているのだろう。その証拠にジェスターの紺色の瞳が小刻みに揺れている。
初対面では最悪だったけど、ここ数日一緒に過ごしてジェスターの事を少しは分かったつもりでいた。この子は口は悪いけど、根はまっすぐな人間だ、と。
ジェスターに気にするなと言わんばかりに、ボクは声のトーンを張り上げた。
「——だいたいさ! 年頃の若い女子が着の身着のまま寝るときだってこの服を着てるんだよ? ジェスターもボクをかわいそうだと思うだろ?」
「う……俺は寝るときもこの服で寝ちまっているからよく分かんないけど、女って……そうなのか?」
「そうなの! そういうもんなの! ……だからお願いジェスター、給料日には返すからボクに服を買う木札を貸してください……!」
げっと顔を引きつらせるジェスターに、畳み掛ける様にボクは手を合わせて頭を下げる。
「俺だってそんなに木札持ってる訳じゃないんだぞ……なんだよ。おかしなポーズで凄んできたってないものはないぞ」
「これは凄んでいる訳でも脅している訳でもない……ボクの世界で心から相手を頼りにする時に敬意を払う神聖なポージングだよ。別に高価な服を買うって訳じゃないんだ。普段着でいいんだ。……お願いだよ、先輩」
ジェスターの顔が「げっ」から「ぐっ」とその表情を変えた。そして少し考えた後、諦めた様に小さく「はぁ」とため息を吐く。
「……分かったよ。そこまで言うなら俺が立て替えとくよ。だけどそんなに高い服は無理だからな」
「ありがとうジェスター先輩!」
「そう言う時だけ先輩呼ばわりして、カズキは調子がいいぞ」
そう言ったジェスターは照れ臭そうにボクから視線を逸らすと、また鉱山登りに集中した。
「先輩」と言う言葉はジェスターにとって絶大な効果がある様だ。しばらくは、困った時にはこの手を使わせてもらおうと思う。
「さあて二人とも、そろそろいいじゃろうて。ここで作業をするとしよう」
先頭のヘルゲが振り返り、手にした道具を下ろし始めた。
話に夢中で気づかなかったけど、いつの間のか頂上にたどり着いていた様だ。
鉱山の頂上はなだらかな平地になっていてボクらの作業小屋くらいの広さがある。
するとヘルゲとジェスターが右手を左胸に当て、恭しく姿勢を正す。「ほらカズキも一緒に」とジェスターに促され、ボクも見様見真似で同じポーズをして見せる。
「母なる大地の風竜に感謝を」
目を閉じたヘルゲがそう呟いて、謎の儀式は終了した。今までの任務ではこんな事はした事がない。
何かいろいろ複雑なルールがあるみたいだね。
ボクたちは少し距離を空け各々準備を整えると、青銅色をした地面に向かってツルハシを打ちつけ始めた。
「ガキン」と響く金属音と共に衝突の抵抗によってツルハシが跳ね上げられ、細かい破片が飛散する。
それを何度か繰り返し、石ころ程度に砕けた破片をバケツに集めていくのだけど。
鉱山硬すぎ! 手も痺れるし! 正直言ってメッチャきついっす……!
「……ねえジェスター。この鉱山、めっちゃくちゃ硬いんですけど」
「そりゃ鉱山だからな。この破片を熱して溶かして鉄を作るんだ。だから山頂の硬い鉱石じゃないとダメなんだ。鉱山の中腹辺りだと、まだしっかり固まってないから溶かして冷まして、も柔らかい鉄しかできないんだ」
「そういうもんなんだ。……ところでさっきさ、なんかお祈りみたいのしてたけど、あれは何? 今まであんな事してなかったけど」
「そりゃそうだよ。今回は風竜を傷つける訳だから、ちゃんと感謝の言葉を言わないといけないんだ」
「え……どういう事? 傷つける? この鉱山って一体……?」
「あ、悪い。言ってなかったか。この鉱山は地層を突き破って出てきた、風竜の『おでき』なんだ」
「え、ええええええ? これ竜のおでき? ちょ、ちょっと待って! こんなツルハシでガシガシぶっ叩いて大丈夫なの!?」
「う。そ、それは……」
「何、心配は無用じゃよ。風竜からすれば蚊に刺されたほどにも感じとらん。むしろ体の硬化した部分を削っておるんじゃ、存外喜んでくれているかも知れんのう」
ジェスターのプライドを傷つけない様に言い淀んだ時にだけ、絶妙な間合いでヘルゲが注釈を入れてくる。こういう気配りが年の功ってヤツなのだろう。
それにしても、この小さな鉱山がよもや竜のおできとは。
ヘルゲは大丈夫と言ってたけど、もし竜が怒って暴れたりしたら、ボクたちは一体どうなるんだろう。
ボクは考えてみたけれど、まったく想像もつかなかった。それもその筈だ。
だってこの竜がどんな姿をしているのか、ボクはまだ見た事がない。想像なんてできる訳ないのだ。
0
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
現代知識と木魔法で辺境貴族が成り上がる! ~もふもふ相棒と最強開拓スローライフ~
はぶさん
ファンタジー
木造建築の設計士だった主人公は、不慮の事故で異世界のド貧乏男爵家の次男アークに転生する。「自然と共生する持続可能な生活圏を自らの手で築きたい」という前世の夢を胸に、彼は規格外の「木魔法」と現代知識を駆使して、貧しい村の開拓を始める。
病に倒れた最愛の母を救うため、彼は建築・農業の知識で生活環境を改善し、やがて森で出会ったもふもふの相棒ウルと共に、村を、そして辺境を豊かにしていく。
これは、温かい家族と仲間に支えられ、無自覚なチート能力で無理解な世界を見返していく、一人の青年の最強開拓物語である。
別作品も掲載してます!よかったら応援してください。
おっさん転生、相棒はもふもふ白熊。100均キャンプでスローライフはじめました。
白いもふもふ好きの僕が転生したらフェンリルになっていた!!
ろき
ファンタジー
ブラック企業で消耗する社畜・白瀬陸空(しらせりくう)の唯一の癒し。それは「白いもふもふ」だった。 ある日、白い子犬を助けて命を落とした彼は、異世界で目を覚ます。
ふと水面を覗き込むと、そこに映っていたのは―― 伝説の神獣【フェンリル】になった自分自身!?
「どうせ転生するなら、テイマーになって、もふもふパラダイスを作りたかった!」 「なんで俺自身がもふもふの神獣になってるんだよ!」
理想と真逆の姿に絶望する陸空。 だが、彼には規格外の魔力と、前世の異常なまでの「もふもふへの執着」が変化した、とある謎のスキルが備わっていた。
これは、最強の神獣になってしまった男が、ただひたすらに「もふもふ」を愛でようとした結果、周囲の人間(とくにエルフ)に崇拝され、勘違いが勘違いを呼んで国を動かしてしまう、予測不能な異世界もふもふライフ!
草食系ヴァンパイアはどうしていいのか分からない!!
アキナヌカ
ファンタジー
ある時、ある場所、ある瞬間に、何故だか文字通りの草食系ヴァンパイアが誕生した。
思いつくのは草刈りとか、森林を枯らして開拓とか、それが実は俺の天職なのか!?
生まれてしまったものは仕方がない、俺が何をすればいいのかは分からない!
なってしまった草食系とはいえヴァンパイア人生、楽しくいろいろやってみようか!!
◇以前に別名で連載していた『草食系ヴァンパイアは何をしていいのかわからない!!』の再連載となります。この度、完結いたしました!!ありがとうございます!!評価・感想などまだまだおまちしています。ピクシブ、カクヨム、小説家になろうにも投稿しています◇
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる