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第七章
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それから数日後――
調査の準備を整え終え、満を持し、
『さぁ行こうか!』
森の奥地へ向かうラディッシュ達。
直近の数日は調査班のドロプウォートとチィックウィードも調査に向かわず、ラディッシュ達とひたすら準備に専念し。
身軽にする為、持って行く物を厳選。
残す物は全て壊して燃やし、拠点も更地に戻した。
行き先に、何が待ち構えているか知れない「警戒感からの行い」であったが、そうまでして進んだ先で一行が目にしたのは、
(((((((な……!?)))))))
この世界における一般常識から、甚だ逸脱した世界であった。
食物連鎖から連想される肉食系動物、草食系動物などの分類からかけ離れ、種属による体躯のサイズもデタラメな、地世のチカラに汚染された哺乳類、爬虫類、魚類、鳥類、昆虫類などなど。
そんな混沌とした世界で、唯一の目にした法則とは『弱肉強食』。
チカラこそが、全て。
地世のチカラの汚染度合いと見られる「変異に比例した強さ」を基に、抗う事の出来ぬ上下関係がそこには存在し、この森で生きる物たちの不文律。
しかし中には不文律に立ち向かい「更なる南東」を目指す、下剋上と言える光景をも幾度となく眼にもした。
勝ったモノが正義の世界。
《馬鹿正直に戦って進んでいたら疲弊して、仲間の誰かが命を落すかも知れない》
ラディッシュ達は交戦を極力避け、
「「「「「「「…………」」」」」」」
森を奥へ、奥へと分け入った。
物陰に身を潜め、周囲を注意深く警戒しながらの移動を繰り返し。
報告にあった通り、進むにつれて狂暴化、凶悪化する汚染獣を改めて目の当たりに、
(やっぱり、南東に何かありそうだね……)
(ですわね……)
ラディッシュとドロプウォートの緊張感をまとった呟きに、チィックウィードが二人の間で、
(でぇすわねぇ♪ でぇすわねぇ♪)
天使の笑顔で口真似(くちまね)していると、緊迫した中に居ながらニプルウォートとカドウィードが毒気を抜かれたように笑みを浮かべ、
(まぁ地図で見る限り、海に抜けるまで「何週間もかかる距離」じゃないさぁ~)
(答えは「近きにあり」と言ぇんしょ~)
目的地が目前であるのを示し、パストリスとターナップも笑顔で頷いた。
危険な状況下でありながらも笑顔が絶えないのは、ひとえに「信頼できる仲間と共にあるが故」の安心感から。
とは言え、森を奥に進むに合わせ地世のチカラを色濃く感じ、
「「「「「「「…………」」」」」」」
否応なし緊張感が増す中、やがてうっそうと茂る木々の向こうに見えて来たのは、
(((((((?!)))))))
加工された巨石を積み上げて造られた「堅牢な神殿」であった。
苔が生え、建物周りの石柱は倒れ、経年による劣化が見受けられるものの、威風堂々たる存在感を以てそこに建ち、
「「「「「「「…………」」」」」」」
地世のチカラは明らかにその奥から、溢れ出ているように感じられ、
「…………」
息を呑むラディッシュ。
しかし、
(ここまで来て尻込みしてる場合じゃない!)
リーダーとして決意を以て振り返り、仲間たちを見回すと、仲間たちも、
「「「「「「…………」」」」」」
緊張感を持った面持ちで頷いた。
同じ腹積もりであるのを再確認した上で、
『行こう!』
神殿に向かって歩み出したその刹那、
『『『『ゴォルガラァアアァァーーーッ!!!』』』』
森の中から数頭の汚染獣が雄叫びと地鳴りを上げ「我先に」と神殿を目指し、
「「「「「「「ッ!」」」」」」」
出鼻を挫かれる形で「足止め」を食わされる勇者組であったが、それ以上に、
『これは天法の気配!』
ラディッシュは仲間たちと共に即座に身を屈め、警戒態勢に入った。
すると神殿回りの地面が白き輝きを放ち、それに合わせて劣化により崩れた石柱に見えていた巨石の瓦礫たちが「ゴォンゴォン」と薄気味悪い音を立てて転がり集まり、それは瞬く間に数体の「巨大な人型」を形成。
冒険モノの同人誌で幾度となく目にした、
『『『『『『『ゴーレムぅ!?』』』』』』』
思わず叫んでしまったラディッシュ達。
しかし数体のゴーレムは、そんな勇者たちに気付いていないのか、今は標的として捉えていないのか、鋭い牙と爪を剥き出し猛り、迫る、合成獣と見紛うばかりの汚染獣の群れに、地鳴りを伴う踏み音を鳴らしながら向かって行き、
『『『『ゴォルァアアァァーーーッ!!!』』』』
汚染獣の繰り出す猛攻を全身に受けながら、物ともせず、巨岩のような右拳を天高く振り上げると、彼らの頭頂部に重々しく叩き付けた。
グシャッと嫌な音は一瞬で、悲鳴を上げる余裕も無く、
ドォガァアァァァァァアーーーーーーッ!
土煙を上げ、顎から地面にめり込み沈黙する「凶暴であった汚染獣」の群れ。
勝負は、たったの一撃で終わりを迎えた。
静寂を取り戻した森。
自らの血の池に沈む汚染獣の群れを前に、何ごとも起きていなかったかのように、ガラガラと音を立てながら崩れ、瓦礫に戻って行くゴーレムたち。
そして亡骸や痕跡は、天法の白き輝きが収まるに合わせ消滅していき、一部始終を見届けたラディッシュ達は、
「「「「「「「…………」」」」」」」
言葉が出なかった。
まかり知らずに足を踏み入れていたならば、あの場所で潰されていたのは自分達であったかも知れない事実に。
調査の準備を整え終え、満を持し、
『さぁ行こうか!』
森の奥地へ向かうラディッシュ達。
直近の数日は調査班のドロプウォートとチィックウィードも調査に向かわず、ラディッシュ達とひたすら準備に専念し。
身軽にする為、持って行く物を厳選。
残す物は全て壊して燃やし、拠点も更地に戻した。
行き先に、何が待ち構えているか知れない「警戒感からの行い」であったが、そうまでして進んだ先で一行が目にしたのは、
(((((((な……!?)))))))
この世界における一般常識から、甚だ逸脱した世界であった。
食物連鎖から連想される肉食系動物、草食系動物などの分類からかけ離れ、種属による体躯のサイズもデタラメな、地世のチカラに汚染された哺乳類、爬虫類、魚類、鳥類、昆虫類などなど。
そんな混沌とした世界で、唯一の目にした法則とは『弱肉強食』。
チカラこそが、全て。
地世のチカラの汚染度合いと見られる「変異に比例した強さ」を基に、抗う事の出来ぬ上下関係がそこには存在し、この森で生きる物たちの不文律。
しかし中には不文律に立ち向かい「更なる南東」を目指す、下剋上と言える光景をも幾度となく眼にもした。
勝ったモノが正義の世界。
《馬鹿正直に戦って進んでいたら疲弊して、仲間の誰かが命を落すかも知れない》
ラディッシュ達は交戦を極力避け、
「「「「「「「…………」」」」」」」
森を奥へ、奥へと分け入った。
物陰に身を潜め、周囲を注意深く警戒しながらの移動を繰り返し。
報告にあった通り、進むにつれて狂暴化、凶悪化する汚染獣を改めて目の当たりに、
(やっぱり、南東に何かありそうだね……)
(ですわね……)
ラディッシュとドロプウォートの緊張感をまとった呟きに、チィックウィードが二人の間で、
(でぇすわねぇ♪ でぇすわねぇ♪)
天使の笑顔で口真似(くちまね)していると、緊迫した中に居ながらニプルウォートとカドウィードが毒気を抜かれたように笑みを浮かべ、
(まぁ地図で見る限り、海に抜けるまで「何週間もかかる距離」じゃないさぁ~)
(答えは「近きにあり」と言ぇんしょ~)
目的地が目前であるのを示し、パストリスとターナップも笑顔で頷いた。
危険な状況下でありながらも笑顔が絶えないのは、ひとえに「信頼できる仲間と共にあるが故」の安心感から。
とは言え、森を奥に進むに合わせ地世のチカラを色濃く感じ、
「「「「「「「…………」」」」」」」
否応なし緊張感が増す中、やがてうっそうと茂る木々の向こうに見えて来たのは、
(((((((?!)))))))
加工された巨石を積み上げて造られた「堅牢な神殿」であった。
苔が生え、建物周りの石柱は倒れ、経年による劣化が見受けられるものの、威風堂々たる存在感を以てそこに建ち、
「「「「「「「…………」」」」」」」
地世のチカラは明らかにその奥から、溢れ出ているように感じられ、
「…………」
息を呑むラディッシュ。
しかし、
(ここまで来て尻込みしてる場合じゃない!)
リーダーとして決意を以て振り返り、仲間たちを見回すと、仲間たちも、
「「「「「「…………」」」」」」
緊張感を持った面持ちで頷いた。
同じ腹積もりであるのを再確認した上で、
『行こう!』
神殿に向かって歩み出したその刹那、
『『『『ゴォルガラァアアァァーーーッ!!!』』』』
森の中から数頭の汚染獣が雄叫びと地鳴りを上げ「我先に」と神殿を目指し、
「「「「「「「ッ!」」」」」」」
出鼻を挫かれる形で「足止め」を食わされる勇者組であったが、それ以上に、
『これは天法の気配!』
ラディッシュは仲間たちと共に即座に身を屈め、警戒態勢に入った。
すると神殿回りの地面が白き輝きを放ち、それに合わせて劣化により崩れた石柱に見えていた巨石の瓦礫たちが「ゴォンゴォン」と薄気味悪い音を立てて転がり集まり、それは瞬く間に数体の「巨大な人型」を形成。
冒険モノの同人誌で幾度となく目にした、
『『『『『『『ゴーレムぅ!?』』』』』』』
思わず叫んでしまったラディッシュ達。
しかし数体のゴーレムは、そんな勇者たちに気付いていないのか、今は標的として捉えていないのか、鋭い牙と爪を剥き出し猛り、迫る、合成獣と見紛うばかりの汚染獣の群れに、地鳴りを伴う踏み音を鳴らしながら向かって行き、
『『『『ゴォルァアアァァーーーッ!!!』』』』
汚染獣の繰り出す猛攻を全身に受けながら、物ともせず、巨岩のような右拳を天高く振り上げると、彼らの頭頂部に重々しく叩き付けた。
グシャッと嫌な音は一瞬で、悲鳴を上げる余裕も無く、
ドォガァアァァァァァアーーーーーーッ!
土煙を上げ、顎から地面にめり込み沈黙する「凶暴であった汚染獣」の群れ。
勝負は、たったの一撃で終わりを迎えた。
静寂を取り戻した森。
自らの血の池に沈む汚染獣の群れを前に、何ごとも起きていなかったかのように、ガラガラと音を立てながら崩れ、瓦礫に戻って行くゴーレムたち。
そして亡骸や痕跡は、天法の白き輝きが収まるに合わせ消滅していき、一部始終を見届けたラディッシュ達は、
「「「「「「「…………」」」」」」」
言葉が出なかった。
まかり知らずに足を踏み入れていたならば、あの場所で潰されていたのは自分達であったかも知れない事実に。
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