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第八章
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百人の天世人に選ばれたラミウムが、何故に地世の王たる「魔王のチカラ」を受け継いだのか。
そもそも「初代魔王のチカラ」を受け継いだのは、元勇者プエラリアの筈である。
(((((((ど、どういうことぉ?!)))))))
すると彼の言葉足らずに、
『話の順序がアベコベなぁんしぃ~』
呆れ顔したリンドウとヒレンがため息交じり、
「中世人だったラミウムがぁ「百人の天世人」になれたのは、たまたまナンしぃ」
「そうよ。永らく空座だった一席を埋める為に、体裁を整える為に呼ばれたの。天世の誰もが気味悪がって継承を拒んだ「空座のチカラ」を引き継がせる為にね」
「「「「「「「!」」」」」」」
思い至るラディッシュ達は、
「その「空座のチカラ」の元所有者って、まさか……」
『御明察だよぉネぇ~♪』
ゴゼンはおどけて拍手しながら、
「初代魔王ちゅぁんはぁ、百人の一人の「成れの果て」なぁんだョねぇ~♪ しかも彼もぉ、元は中世で「名高い聖人」だったらしぃんだョねぇ~♪ まぁ太古の話過ぎてぇ真偽はぁ知らないけどぉネぇ~♪」
次々と明らかに事実に勇者組は驚きを隠せないと同時、中世で「聖人」とまで呼ばれ、百人の天世人にまで指名された徳の高い人物が、
(((((((どうして?!)))))))
地世に落され「初代魔王になる」までに至ったのか。
しかし「語る」に不都合があるのか、天世の三人は「その部分」には触れず、
「まぁ当時の「初々しいラミウムちゅぁん」が、その話を知ってて承諾したとは思えないョねぇ~♪ それが例え「誉れ高い百人の天世人」への御指名だとぉしてもぉネぇ♪」
「つまりは、そう言うことしぃ。地世に落された元中世人が使っていた「穢れたチカラ」を受け継ぎたいと思う「物好きな天世人」は、誰も居なかったのしぃ」
「中世で高僧として名を馳せていたラミウムに押し付けるには、丁度良かったのよ」
途切れ途切れであった話と歴史が、
「「「「「「「…………」」」」」」」
徐々に繋がっていく。
ラミウムが「天世の話」を口にした時、時折見せた「微妙な表情」も今ならば理解できる。
(ラミィはどれだけの逆風の中で、ラミィとして「百人の天世人であろう」とし続けたんだろ……)
数えきれないほどの嫌がらせを受けたであろう事は容易に想像でき、それでも「天世の民」や「中世の民」に寄り添い続けた彼女の姿に、勇者組は深い感銘を受けると同時、
(((((((…………)))))))
天世に対する憤りも、新たに覚えずには居られなかったが、
『ん? あれ?!』
何事か気付いた声をラディッシュが唐突に上げ、
「そ、そのチカラって今は「僕の中に」あるんじゃ……?!」
リンドウたち三人が「協力を仰ぎに来た話」との不一致に、違和感を抱いた顔をすると、
「そぉんナン気にしてるのぉ、昔の連中だけしぃ~」
「だョねぇ~」
「利用できるモノは、何でも利用するわ」
平然と言い切り、割り切りの良さに、
「「「「「「「…………」」」」」」」」
ラディッシュ達が「この三人らしい」と感じ、苦笑を浮かべると、
『時に、リンドウさん』
ドロプウォートが改まった物言いの声を上げ、
「今更「さん付け」なんてぇ何しぃ、ドロプぅ? 何かのぉ「からかい」しぃ?!」
リンドウが辟易笑って問うと、
「貴方に「百人の天世人の座」を譲った「古き天世人」は、如何な成りましてですわの?」
すると彼女は再びのゲンナリ顔で、ため息交じりに、
「あぁ~あの元老院の腰巾着はぁ念願叶ってぇ、元老院の一員になったのしぃ」
眉間に不愉快のシワを作り、
「まぁ……」
「まぁ?」
「私利私略(しりしりゃく)ぅ、足の引っ張り合いが日常の元老院でぇ、長生きしてるとは思えないしぃ」
「「「「「「「…………」」」」」」」
「地世に早々落されてぇ、泣いてる姿しか想像できないしぃ」
ある種の「身内と言える人物」の話であり、
「しょ、消息は、気になりませんですわの?」
ドロプウォートは顔色を窺うような気遣いを見せたが、
『興味ナイしぃ♪』
彼女は清々しい程の笑顔で切って捨て、
「天世の為に何も成そうとしなかったヤツしぃよ♪ そぉんなヤツの末路なんかにぃ興味ナイしぃ♪」
軽やかに笑った。
しかし、
「でも、しぃ……」
僅かばかりに「思うところ」はある様子に、
「「「「「「「でも……?」」」」」」」
ラディッシュ達が食い入ると、
『後任に指名してくれた事にダケぇ「感謝する余地」はあるしぃ~♪』
一変してケラケラと笑い飛ばした。
一切の暗さを感じさせずに。
《・・・・・・》
二の句を失う勇者組。
その一方で、ゴゼンとヒレンは「何を今さら」とでも言いたげに、
「こう言うヤツなぁんョぉ~リンドウちゅぁんはぁ♪」
「興味が惹かれないモノには一切見向きしないヤツのよ」
辟易笑う二人に、
『どう言う意味なんしぃ!』
リンドウが憤慨すると、ターナップがおもむろ、
「なぁ? そもそもの話で「百人の勇者」って、じゃぁ何なんだ?」
『『『『『『!』』』』』』
ラディッシュ達も、かねてより訊きたいと思っていた話ではあった。
話ではあったが、「その質問」を迂闊に口にする事で「全ての問い」が閉ざされてしまいそうな、触れてはいけない「タブーである」と感じ、今日まで訊けずに居た話の一つであった。
そもそも「初代魔王のチカラ」を受け継いだのは、元勇者プエラリアの筈である。
(((((((ど、どういうことぉ?!)))))))
すると彼の言葉足らずに、
『話の順序がアベコベなぁんしぃ~』
呆れ顔したリンドウとヒレンがため息交じり、
「中世人だったラミウムがぁ「百人の天世人」になれたのは、たまたまナンしぃ」
「そうよ。永らく空座だった一席を埋める為に、体裁を整える為に呼ばれたの。天世の誰もが気味悪がって継承を拒んだ「空座のチカラ」を引き継がせる為にね」
「「「「「「「!」」」」」」」
思い至るラディッシュ達は、
「その「空座のチカラ」の元所有者って、まさか……」
『御明察だよぉネぇ~♪』
ゴゼンはおどけて拍手しながら、
「初代魔王ちゅぁんはぁ、百人の一人の「成れの果て」なぁんだョねぇ~♪ しかも彼もぉ、元は中世で「名高い聖人」だったらしぃんだョねぇ~♪ まぁ太古の話過ぎてぇ真偽はぁ知らないけどぉネぇ~♪」
次々と明らかに事実に勇者組は驚きを隠せないと同時、中世で「聖人」とまで呼ばれ、百人の天世人にまで指名された徳の高い人物が、
(((((((どうして?!)))))))
地世に落され「初代魔王になる」までに至ったのか。
しかし「語る」に不都合があるのか、天世の三人は「その部分」には触れず、
「まぁ当時の「初々しいラミウムちゅぁん」が、その話を知ってて承諾したとは思えないョねぇ~♪ それが例え「誉れ高い百人の天世人」への御指名だとぉしてもぉネぇ♪」
「つまりは、そう言うことしぃ。地世に落された元中世人が使っていた「穢れたチカラ」を受け継ぎたいと思う「物好きな天世人」は、誰も居なかったのしぃ」
「中世で高僧として名を馳せていたラミウムに押し付けるには、丁度良かったのよ」
途切れ途切れであった話と歴史が、
「「「「「「「…………」」」」」」」
徐々に繋がっていく。
ラミウムが「天世の話」を口にした時、時折見せた「微妙な表情」も今ならば理解できる。
(ラミィはどれだけの逆風の中で、ラミィとして「百人の天世人であろう」とし続けたんだろ……)
数えきれないほどの嫌がらせを受けたであろう事は容易に想像でき、それでも「天世の民」や「中世の民」に寄り添い続けた彼女の姿に、勇者組は深い感銘を受けると同時、
(((((((…………)))))))
天世に対する憤りも、新たに覚えずには居られなかったが、
『ん? あれ?!』
何事か気付いた声をラディッシュが唐突に上げ、
「そ、そのチカラって今は「僕の中に」あるんじゃ……?!」
リンドウたち三人が「協力を仰ぎに来た話」との不一致に、違和感を抱いた顔をすると、
「そぉんナン気にしてるのぉ、昔の連中だけしぃ~」
「だョねぇ~」
「利用できるモノは、何でも利用するわ」
平然と言い切り、割り切りの良さに、
「「「「「「「…………」」」」」」」」
ラディッシュ達が「この三人らしい」と感じ、苦笑を浮かべると、
『時に、リンドウさん』
ドロプウォートが改まった物言いの声を上げ、
「今更「さん付け」なんてぇ何しぃ、ドロプぅ? 何かのぉ「からかい」しぃ?!」
リンドウが辟易笑って問うと、
「貴方に「百人の天世人の座」を譲った「古き天世人」は、如何な成りましてですわの?」
すると彼女は再びのゲンナリ顔で、ため息交じりに、
「あぁ~あの元老院の腰巾着はぁ念願叶ってぇ、元老院の一員になったのしぃ」
眉間に不愉快のシワを作り、
「まぁ……」
「まぁ?」
「私利私略(しりしりゃく)ぅ、足の引っ張り合いが日常の元老院でぇ、長生きしてるとは思えないしぃ」
「「「「「「「…………」」」」」」」
「地世に早々落されてぇ、泣いてる姿しか想像できないしぃ」
ある種の「身内と言える人物」の話であり、
「しょ、消息は、気になりませんですわの?」
ドロプウォートは顔色を窺うような気遣いを見せたが、
『興味ナイしぃ♪』
彼女は清々しい程の笑顔で切って捨て、
「天世の為に何も成そうとしなかったヤツしぃよ♪ そぉんなヤツの末路なんかにぃ興味ナイしぃ♪」
軽やかに笑った。
しかし、
「でも、しぃ……」
僅かばかりに「思うところ」はある様子に、
「「「「「「「でも……?」」」」」」」
ラディッシュ達が食い入ると、
『後任に指名してくれた事にダケぇ「感謝する余地」はあるしぃ~♪』
一変してケラケラと笑い飛ばした。
一切の暗さを感じさせずに。
《・・・・・・》
二の句を失う勇者組。
その一方で、ゴゼンとヒレンは「何を今さら」とでも言いたげに、
「こう言うヤツなぁんョぉ~リンドウちゅぁんはぁ♪」
「興味が惹かれないモノには一切見向きしないヤツのよ」
辟易笑う二人に、
『どう言う意味なんしぃ!』
リンドウが憤慨すると、ターナップがおもむろ、
「なぁ? そもそもの話で「百人の勇者」って、じゃぁ何なんだ?」
『『『『『『!』』』』』』
ラディッシュ達も、かねてより訊きたいと思っていた話ではあった。
話ではあったが、「その質問」を迂闊に口にする事で「全ての問い」が閉ざされてしまいそうな、触れてはいけない「タブーである」と感じ、今日まで訊けずに居た話の一つであった。
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