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第14話・後 俺に、主人公と一緒にダンジョンに潜る素質はない!
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「うわ…すご…これがダンジョンなのか…!」
俺は目の前に広がる高い木々の風景に圧倒された。松の木のダンジョン内部はバカみたいに広い松の木の森が続く異空間。よくある階段上り下りで階層を移動するタイプではなく広いフィールドを奥へ奥へと進んでいくタイプのダンジョンだそうだ。
「すごいでしょ。奥へ行けば行くほど木がどんどん高くなっていくのよ!ここ第一階層では木の高さは平均100m。第二階層は200mになるの!」
俺の隣に立つ巧美は愛用のソードライフルを肩にかけながらダンジョンについて説明を始めてくれた。まあぶっちゃけ原作知識ってやつでこのダンジョンについてはここにいるだれよりも詳しいんだが。なおこのダンジョンの最奥を原作における重要キャラクターが根城としている。いわゆる勇者の対存在、『魔王』。まああくまでもその候補の一体なのだが。その名前はフワワちゃん!絶対に可愛い(確信)。だけど原作最強候補の一角です。ちなみに有東さんの義理の娘。神話上は男?として語られています。ビルさんの妹さんと結婚したっていう神話パティーンもあるそうですよ。
「つまり第N階層では木々の高さは100m×Nになるってことか!つまり第三階層では…300m!!!」
これが数学的帰納法だ!!こちとらN県ですでに学園2年までの学習課程は修了させているのだ。ところでエロゲ世界の『学園2年』って現実世界の高校で言えばどれくらいの学習深度に対応するのだろう?疑問である。
「そうよ!!リオンは天才ね!すごいわ!!花丸あげる!!!」
巧美は俺の胸に指をあてて花丸マークをなぞった。少しむず痒くて笑みがこぼれる。指が触れられた時にすこし心臓が跳ねたけど、その高鳴りに気づかれてないことを祈る。そんな俺の事をレイカはジトッと咎めるような目で見ていた。
「天才って…。それくらい普通解るでしょ…。はぁまったく…まあいいや。涅杜くん。事前に確認したポジションはちゃんと覚えてるよね?」
ダンジョンに入る前に軽いミーティングを行った。前衛はレイカとオーブリー。後衛はソイントゥと俺。巧美たんは宙にフワフワ浮いて適時各ポジションをサポートするということになった。
「おうよ。俺はでしゃばらないで、前衛から漏れた獲物を狙う」
「そう。涅杜君は格闘経験がないから絶対に近接戦闘しないでね。ビームみたいな奴が撃てるんでしょ。それだけ撃ってればいいから。疲れたらアイテム使ってダンジョンから即脱出。いいね?」
可愛らしく首を傾けて俺に確認を取ってくるレイカの仕草はショタ可愛いのに目だけはなんかすごく怖い。ダンジョンは恐ろしい所だし、パーティーリーダーのレイカはメンバーを安全に帰還させる責任があるからガチモードなんだろうな。俺は真面目に頷き、パーティーは前進を始めた。
モンスターとはすぐに会敵した。なんか人間サイズの猪が6匹。
「ひっ。ささったらおっかなそうだね」
「たしかにな。鋭すぎだね。自然界にいていい生きもんじゃないね」
牙がナイフみたいに尖ってる。それを見たソイントゥは息を呑んで、俺の制服の袖を掴んでいる。ぶっちゃけ俺も怖いです。
「あれはこのダンジョンの名物モンスターの木更津イノシシ。牙をドロップするんだけどまあ子供のお小遣いレベルね。レアドロップだとお肉を落とすらしいわ。とっても美味しいんだって」
巧美たんが俺の傍にふよふよと飛んできて耳元で甘ロリボイスで囁く。うわ。背中がぞくぞくするくらい甘くて気持ちいい!
「ブルックリンさん!行くよ!」
「ええ!おまかせあれ!!リオン。わたくしたちの戦い方を参考にしてくださいまし!!」
両手に大小の刀を構えたレイカが群れに飛び込んでいき、それにオーブリーが続く。
「がんばれー!りんちゃーん!!」
「いけ!レイカ!が・ん・ば・れ!が・ん・ば・れ!うぇーい!」
俺とソイントゥは二人に声援を送る。
「覇ああああああああああ!神々廻流奥義流!残照・雅!!」
レイカがそう叫ぶと、剣から白銀の綺麗なオーラが舞い散る。そしていきなり陽炎の様に姿を消したかと思ったら、群れの後ろにレイカが立っていた。そして。
『『『『『PPPYYYYYYYGGAAAAAAAAAAAAAAAAAAA』』』』』
断末魔を上げてイノシシたちがバラバラに飛び散り、光の塵になって霧散した。
「今のは…なんですの…?」
引き気味の目でオーブリーはレイカを見ていた。対してレイカはドヤ顔で言う。
「ボクの実家の剣術だよ。自己暗示を使って一時的に肉体にかかっているリミッターを一秒間だけはずし、身体と意識を加速して一秒間に20連撃を繰り出すんだ。本当はもっと連撃できるんだけど。まあ相手は雑魚だしちょっと抑えておいた」
「そ、そうですの…はは…」
オーブリーの声が震えてる。今の剣術は超能力や魔術などの異能ではなく、身体技能のみに依存する力だ。よくあるよね!異能はFランクだけど、身体能力まではそうではないぞ!って感じ!つーかこの技をあの決闘の時に使っていたらオーブリーさん一瞬で敗北していただろう。絶対あの戦い舐めプしてたよね。レイカってばほんと可愛い顔してナチュラルボーンどS鬼畜!
「ねぇレイカ。イキってる癖に一匹逃してるわよ」
巧美はどことなくやるせなさげな声を出した。彼女の視線の先には、仲間が一瞬にして死んでしまい混乱しているイノシシモンスターが一体残されていた。
「おっと。手加減しすぎちゃった。てへ。涅杜君!そのモンスター弱ってるから、君でも倒せると思うよ!あはは!」
レイカがなんか嗜虐的な笑みを浮かべている。よく見ればイノシシの体の表面には深い刀傷が刻まれている。絶対ワザと弱らせてるよね。
「ちっ。ガキかよ…。まったくもう…でもちょうどいいか。リオン。初実戦やってみましょ。大丈夫あたしがサポートしてあげるから」
ふわふわと宙を浮く巧美は後ろから俺の両肩に手をのせて、耳元でささやく。すでにレイカがボコボコにしている残り物。例えるならばサッカー部のキャプテンにNTRた幼馴染がフラれて、優しいだけが取りえの男の所に戻ってきたような状態だが、童貞捨てるには丁度いいかも知れない。
「おっし!俺の初めてを見届けてくれ巧美!!モンスター!!かかってこいやぁあああ!!」
叫び声に反応し、イノシシが俺に目を向ける。その殺気に満ちた視線に若干たじろぎそうになった。だが
「きゃー!頑張れ!リオン!!」
巧美たんの声援が俺を奮い立たせる。そして俺はファイティングポーズを取った。するとイノシシさんは俺の方へと雄たけびを上げて走ってきた。
『Pigiiiiiiiiiiiii!!!』
イノシシさんは俺の正面を走る。俺は右手に異能の力を貯める。虹色のふわっとしてそれでいてなんかすごく雑な異能のオーラが右手の拳に渦巻く。
「我が王権並ぶものなし。我が王威果てなく響き、戍敵を討ち滅ぼさん!えーっと・・・・遠当てビーム突き!!」
相変わらず必殺技名がグダグダだった。俺の右手から放たれた遠当てビーム突きは真っすぐとイノシシに向かって。
『pigi!』
ひょいっと躱された。
「あれぇええええ?!!」
放たれたビームは森の木々を薙ぎ払い粉々に砕きながら森の奥へ奥へと飛んでいき見えなくなった。
「・・・すっ凄い威力よリオン!見て!イノシシがビビって足を止めるわ!ほら!」
イノシシさんはビームが放たれてなぎ倒された森の方を見ている。どことなく呆れているような雰囲気を感じる。巧美たんのフォローは嬉しいけど…。
「威力があっても、躱されるんじゃ意味ないよね」
レイカの溜息交じりの声が聞こえた。その通りである。俺のビーム。直線にしか飛ばせない。弾速もぶっちゃけそこまで早くない。っていうかね。俺現状これしかできないの!
「ちょっとレイカ!!リオン頑張ってるのよ!正論とかやめてあげなさいよ!!」
「厳しい言葉がないと人は成長しないと思うけどね」
「ロジハラやめなさいよ!!かわいそうじゃない!!リオン!アイツの言葉は気にしなくていいわ!これから頑張ればいいの!」
巧美たん…フォローが…フォローの言葉が俺の心をズタズタに切り裂いていくようぅ。
「うう!がんばりましゅう!!かかってこいやああああああああ!!!」
再び俺はイノシシに向かって叫ぶ。イノシシは俺の意を組んでくれたのか再びこっちに向かって走ってきてくれた。
「リオン。この際だし近接戦闘を経験しましょう。あなたのそのオーラ放たないでとどめておくことはできる?」
巧美たんが甘ロリボイスで囁く。俺はオーラの流れを手に止める様にイメージする。すると虹色のオーラはグローブの様に、拳を包んだ。
「出来た!!出来たよ!巧美!」
「いいわよリオン!流石ね!やっぱりやればできる子だったわね!それでイノシシを殴りなさい!」
「おっしゃー!いくぜ!!」
イノシシが俺に向かって飛びこんでくる。それに合わせるようにして俺は拳で突きを放つ!!はずだった。
「言ったよね?近接戦闘は駄目だよってね」
レイカの声が聞こえたと思ったら、目の前のイノシシが細切れになって消滅する。
「ここはダンジョン。パーティーリーダーの言うことは絶対なんだ。だから君には近接戦闘は絶対にさせない。だって危ないからね」
後ろからレイカの喜色を含んだ、なのに冷たい声が響く。振り向くとそこには剣帯の鞘に刀を仕舞うレイカの姿があった。見えなかった。一瞬にして目の前のイノシシを切り裂いて、俺の背後を取った。
「レイカ!!あんた何考えてるの!!!」
宙に浮いていた巧美はレイカの前に降りて怒鳴る。
「今のは成長のチャンスだったはずよ!!それをあんたは潰した!!」
「言ったでしょ。近接戦闘は禁止だってね。ボクから見れば今の涅杜くんには実力が足りない。危ないことはさせられないよ。弱い人は守ってあげなきゃね。ボクは勇者になる男だからね」
レイカは冷たい声で反論する。2人は言い合いを始めてしまう。
「一階層のモンスターの攻撃で危なくなるわけないでしょ!!何が守ってあげるですって?!ふざけんな!!勇者になるっていうなら人を見守ることも大切でしょう!!」
「涅杜君を成長させることはボクの手の外の事だよ。その身を守るのはやぶさかじゃないけど。強くなることの面倒は流石に見切れないよ」
「なにたわけたこと言ってるの!さっきからリオンに難癖と屁理屈ばかりつけて!!リオンの何が気に入らないって言うのよ!!」
「別に強いて言うなら…」
その時だ。突然森の木々が騒めき始める。
俺は目の前に広がる高い木々の風景に圧倒された。松の木のダンジョン内部はバカみたいに広い松の木の森が続く異空間。よくある階段上り下りで階層を移動するタイプではなく広いフィールドを奥へ奥へと進んでいくタイプのダンジョンだそうだ。
「すごいでしょ。奥へ行けば行くほど木がどんどん高くなっていくのよ!ここ第一階層では木の高さは平均100m。第二階層は200mになるの!」
俺の隣に立つ巧美は愛用のソードライフルを肩にかけながらダンジョンについて説明を始めてくれた。まあぶっちゃけ原作知識ってやつでこのダンジョンについてはここにいるだれよりも詳しいんだが。なおこのダンジョンの最奥を原作における重要キャラクターが根城としている。いわゆる勇者の対存在、『魔王』。まああくまでもその候補の一体なのだが。その名前はフワワちゃん!絶対に可愛い(確信)。だけど原作最強候補の一角です。ちなみに有東さんの義理の娘。神話上は男?として語られています。ビルさんの妹さんと結婚したっていう神話パティーンもあるそうですよ。
「つまり第N階層では木々の高さは100m×Nになるってことか!つまり第三階層では…300m!!!」
これが数学的帰納法だ!!こちとらN県ですでに学園2年までの学習課程は修了させているのだ。ところでエロゲ世界の『学園2年』って現実世界の高校で言えばどれくらいの学習深度に対応するのだろう?疑問である。
「そうよ!!リオンは天才ね!すごいわ!!花丸あげる!!!」
巧美は俺の胸に指をあてて花丸マークをなぞった。少しむず痒くて笑みがこぼれる。指が触れられた時にすこし心臓が跳ねたけど、その高鳴りに気づかれてないことを祈る。そんな俺の事をレイカはジトッと咎めるような目で見ていた。
「天才って…。それくらい普通解るでしょ…。はぁまったく…まあいいや。涅杜くん。事前に確認したポジションはちゃんと覚えてるよね?」
ダンジョンに入る前に軽いミーティングを行った。前衛はレイカとオーブリー。後衛はソイントゥと俺。巧美たんは宙にフワフワ浮いて適時各ポジションをサポートするということになった。
「おうよ。俺はでしゃばらないで、前衛から漏れた獲物を狙う」
「そう。涅杜君は格闘経験がないから絶対に近接戦闘しないでね。ビームみたいな奴が撃てるんでしょ。それだけ撃ってればいいから。疲れたらアイテム使ってダンジョンから即脱出。いいね?」
可愛らしく首を傾けて俺に確認を取ってくるレイカの仕草はショタ可愛いのに目だけはなんかすごく怖い。ダンジョンは恐ろしい所だし、パーティーリーダーのレイカはメンバーを安全に帰還させる責任があるからガチモードなんだろうな。俺は真面目に頷き、パーティーは前進を始めた。
モンスターとはすぐに会敵した。なんか人間サイズの猪が6匹。
「ひっ。ささったらおっかなそうだね」
「たしかにな。鋭すぎだね。自然界にいていい生きもんじゃないね」
牙がナイフみたいに尖ってる。それを見たソイントゥは息を呑んで、俺の制服の袖を掴んでいる。ぶっちゃけ俺も怖いです。
「あれはこのダンジョンの名物モンスターの木更津イノシシ。牙をドロップするんだけどまあ子供のお小遣いレベルね。レアドロップだとお肉を落とすらしいわ。とっても美味しいんだって」
巧美たんが俺の傍にふよふよと飛んできて耳元で甘ロリボイスで囁く。うわ。背中がぞくぞくするくらい甘くて気持ちいい!
「ブルックリンさん!行くよ!」
「ええ!おまかせあれ!!リオン。わたくしたちの戦い方を参考にしてくださいまし!!」
両手に大小の刀を構えたレイカが群れに飛び込んでいき、それにオーブリーが続く。
「がんばれー!りんちゃーん!!」
「いけ!レイカ!が・ん・ば・れ!が・ん・ば・れ!うぇーい!」
俺とソイントゥは二人に声援を送る。
「覇ああああああああああ!神々廻流奥義流!残照・雅!!」
レイカがそう叫ぶと、剣から白銀の綺麗なオーラが舞い散る。そしていきなり陽炎の様に姿を消したかと思ったら、群れの後ろにレイカが立っていた。そして。
『『『『『PPPYYYYYYYGGAAAAAAAAAAAAAAAAAAA』』』』』
断末魔を上げてイノシシたちがバラバラに飛び散り、光の塵になって霧散した。
「今のは…なんですの…?」
引き気味の目でオーブリーはレイカを見ていた。対してレイカはドヤ顔で言う。
「ボクの実家の剣術だよ。自己暗示を使って一時的に肉体にかかっているリミッターを一秒間だけはずし、身体と意識を加速して一秒間に20連撃を繰り出すんだ。本当はもっと連撃できるんだけど。まあ相手は雑魚だしちょっと抑えておいた」
「そ、そうですの…はは…」
オーブリーの声が震えてる。今の剣術は超能力や魔術などの異能ではなく、身体技能のみに依存する力だ。よくあるよね!異能はFランクだけど、身体能力まではそうではないぞ!って感じ!つーかこの技をあの決闘の時に使っていたらオーブリーさん一瞬で敗北していただろう。絶対あの戦い舐めプしてたよね。レイカってばほんと可愛い顔してナチュラルボーンどS鬼畜!
「ねぇレイカ。イキってる癖に一匹逃してるわよ」
巧美はどことなくやるせなさげな声を出した。彼女の視線の先には、仲間が一瞬にして死んでしまい混乱しているイノシシモンスターが一体残されていた。
「おっと。手加減しすぎちゃった。てへ。涅杜君!そのモンスター弱ってるから、君でも倒せると思うよ!あはは!」
レイカがなんか嗜虐的な笑みを浮かべている。よく見ればイノシシの体の表面には深い刀傷が刻まれている。絶対ワザと弱らせてるよね。
「ちっ。ガキかよ…。まったくもう…でもちょうどいいか。リオン。初実戦やってみましょ。大丈夫あたしがサポートしてあげるから」
ふわふわと宙を浮く巧美は後ろから俺の両肩に手をのせて、耳元でささやく。すでにレイカがボコボコにしている残り物。例えるならばサッカー部のキャプテンにNTRた幼馴染がフラれて、優しいだけが取りえの男の所に戻ってきたような状態だが、童貞捨てるには丁度いいかも知れない。
「おっし!俺の初めてを見届けてくれ巧美!!モンスター!!かかってこいやぁあああ!!」
叫び声に反応し、イノシシが俺に目を向ける。その殺気に満ちた視線に若干たじろぎそうになった。だが
「きゃー!頑張れ!リオン!!」
巧美たんの声援が俺を奮い立たせる。そして俺はファイティングポーズを取った。するとイノシシさんは俺の方へと雄たけびを上げて走ってきた。
『Pigiiiiiiiiiiiii!!!』
イノシシさんは俺の正面を走る。俺は右手に異能の力を貯める。虹色のふわっとしてそれでいてなんかすごく雑な異能のオーラが右手の拳に渦巻く。
「我が王権並ぶものなし。我が王威果てなく響き、戍敵を討ち滅ぼさん!えーっと・・・・遠当てビーム突き!!」
相変わらず必殺技名がグダグダだった。俺の右手から放たれた遠当てビーム突きは真っすぐとイノシシに向かって。
『pigi!』
ひょいっと躱された。
「あれぇええええ?!!」
放たれたビームは森の木々を薙ぎ払い粉々に砕きながら森の奥へ奥へと飛んでいき見えなくなった。
「・・・すっ凄い威力よリオン!見て!イノシシがビビって足を止めるわ!ほら!」
イノシシさんはビームが放たれてなぎ倒された森の方を見ている。どことなく呆れているような雰囲気を感じる。巧美たんのフォローは嬉しいけど…。
「威力があっても、躱されるんじゃ意味ないよね」
レイカの溜息交じりの声が聞こえた。その通りである。俺のビーム。直線にしか飛ばせない。弾速もぶっちゃけそこまで早くない。っていうかね。俺現状これしかできないの!
「ちょっとレイカ!!リオン頑張ってるのよ!正論とかやめてあげなさいよ!!」
「厳しい言葉がないと人は成長しないと思うけどね」
「ロジハラやめなさいよ!!かわいそうじゃない!!リオン!アイツの言葉は気にしなくていいわ!これから頑張ればいいの!」
巧美たん…フォローが…フォローの言葉が俺の心をズタズタに切り裂いていくようぅ。
「うう!がんばりましゅう!!かかってこいやああああああああ!!!」
再び俺はイノシシに向かって叫ぶ。イノシシは俺の意を組んでくれたのか再びこっちに向かって走ってきてくれた。
「リオン。この際だし近接戦闘を経験しましょう。あなたのそのオーラ放たないでとどめておくことはできる?」
巧美たんが甘ロリボイスで囁く。俺はオーラの流れを手に止める様にイメージする。すると虹色のオーラはグローブの様に、拳を包んだ。
「出来た!!出来たよ!巧美!」
「いいわよリオン!流石ね!やっぱりやればできる子だったわね!それでイノシシを殴りなさい!」
「おっしゃー!いくぜ!!」
イノシシが俺に向かって飛びこんでくる。それに合わせるようにして俺は拳で突きを放つ!!はずだった。
「言ったよね?近接戦闘は駄目だよってね」
レイカの声が聞こえたと思ったら、目の前のイノシシが細切れになって消滅する。
「ここはダンジョン。パーティーリーダーの言うことは絶対なんだ。だから君には近接戦闘は絶対にさせない。だって危ないからね」
後ろからレイカの喜色を含んだ、なのに冷たい声が響く。振り向くとそこには剣帯の鞘に刀を仕舞うレイカの姿があった。見えなかった。一瞬にして目の前のイノシシを切り裂いて、俺の背後を取った。
「レイカ!!あんた何考えてるの!!!」
宙に浮いていた巧美はレイカの前に降りて怒鳴る。
「今のは成長のチャンスだったはずよ!!それをあんたは潰した!!」
「言ったでしょ。近接戦闘は禁止だってね。ボクから見れば今の涅杜くんには実力が足りない。危ないことはさせられないよ。弱い人は守ってあげなきゃね。ボクは勇者になる男だからね」
レイカは冷たい声で反論する。2人は言い合いを始めてしまう。
「一階層のモンスターの攻撃で危なくなるわけないでしょ!!何が守ってあげるですって?!ふざけんな!!勇者になるっていうなら人を見守ることも大切でしょう!!」
「涅杜君を成長させることはボクの手の外の事だよ。その身を守るのはやぶさかじゃないけど。強くなることの面倒は流石に見切れないよ」
「なにたわけたこと言ってるの!さっきからリオンに難癖と屁理屈ばかりつけて!!リオンの何が気に入らないって言うのよ!!」
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