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捻りだせ火事場の力
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「…フォームは悪くなかったっスよ!ワンモアトライ!!」
知恵熱出しそうなぐらい人が考えているところに、それまでだんまりだったルートさんが声をかけてきた。
待って、今話しかけられたらこの手の光消えそう!
「…ルートのやつ随分甘ぇじゃねえか。」
傍から見ててフォームが良かったってこと?
確かにさっきは想定以上に上手く投げられた気がする。私の腕力ではあの速度は通常出ない。
「…つまりはもう1回投げるしかないな!」
どの道あと1足しか残ってないけど!
放たれる火炎からずっと逃げ続けていたけど、
立ち止まり最後の1足を手に持つ。
「もうかけっこは終わりか?焼き加減ぐらいは選ばせてやるよ。」
発言が完全に悪役だが良いのか、本当にこの人は。
体力的にも靴的にもラストチャンスだ、手に魔力らしきものを集めつつ、大きく靴を振りかぶった。狙いは真ん前ストレート!
「ピッチャー第1球投げましたぁぁああ!!!」
渾身の力を込めて投げた靴は、隼のように隊長が放ってきた火炎の中を突き進み、隊長の手を弾いた。
「たどり着いたな解に。」
二ィっと隊長がヒールな笑みを浮かべ、疲れたなと何処からか椅子を持ってきて座った。そしてルートさんにコーヒーを持ってこさせたところで、初めての異能バトルは幕を閉じたのであった。
「というか、説明も無しに『1回死んでみろ』って何なんですか!死ぬわ!!」
「あぁ?『1回死んで(しまうくらい必死にやって)みろ』ってことだろ。1から懇切丁寧に教えるより、やらせてみて追い詰めて考えさせた方が成長は早いんだよ。実に合理的だ。」
「独特な省略の仕方!!理解出来るか!!」
「シノ、諦めな。この人に常識を説く方が非合理的っス。」
先程までの必死な空気感と打って変わって
休憩も兼ねたティーブレイクである。
よく生き残ったよ本当に。
「お前を『診た』時に、お前の異能は『黒』だってことが分かったからな。どう魔力を使うことが出来るのか知る必要があった。最初に出会った時は炎を使ってたからてっきり『赤』だと思ってたんだがな。」
「へー!シノも『赤』と『黒』の2色持ちっスか!隊長とお揃いじゃないっスか!レア中のレアっスよ。」
「あ、炎は文明の力と言いますか。こう…隊長達みたいに魔力を使ったものじゃなくて、誰でも使える炎というか。」
「だろうなぁ。お前の中に『赤』の変換方式は無かった。今回も使ってこなかったところを見るに何かしらの道具が要るんだろ。」
「今回の突然・スパルタ火炎放射は私の『変換方式』を見るために仕掛けたってことですか?普通ってどのくらいの期間で『変換方式』を見つけるんですか?」
本当に追い詰められなきゃこんな速さで見つけてないと思う。火事場のクソ力みたいなまぐれ当たりだったしね。
この私の純粋な問いに対して、隊長もルークさんも暫く答えを返してくれなかった。
…何この間。ルートさん3年後くらいを見つめてるんだけどどうした。
知恵熱出しそうなぐらい人が考えているところに、それまでだんまりだったルートさんが声をかけてきた。
待って、今話しかけられたらこの手の光消えそう!
「…ルートのやつ随分甘ぇじゃねえか。」
傍から見ててフォームが良かったってこと?
確かにさっきは想定以上に上手く投げられた気がする。私の腕力ではあの速度は通常出ない。
「…つまりはもう1回投げるしかないな!」
どの道あと1足しか残ってないけど!
放たれる火炎からずっと逃げ続けていたけど、
立ち止まり最後の1足を手に持つ。
「もうかけっこは終わりか?焼き加減ぐらいは選ばせてやるよ。」
発言が完全に悪役だが良いのか、本当にこの人は。
体力的にも靴的にもラストチャンスだ、手に魔力らしきものを集めつつ、大きく靴を振りかぶった。狙いは真ん前ストレート!
「ピッチャー第1球投げましたぁぁああ!!!」
渾身の力を込めて投げた靴は、隼のように隊長が放ってきた火炎の中を突き進み、隊長の手を弾いた。
「たどり着いたな解に。」
二ィっと隊長がヒールな笑みを浮かべ、疲れたなと何処からか椅子を持ってきて座った。そしてルートさんにコーヒーを持ってこさせたところで、初めての異能バトルは幕を閉じたのであった。
「というか、説明も無しに『1回死んでみろ』って何なんですか!死ぬわ!!」
「あぁ?『1回死んで(しまうくらい必死にやって)みろ』ってことだろ。1から懇切丁寧に教えるより、やらせてみて追い詰めて考えさせた方が成長は早いんだよ。実に合理的だ。」
「独特な省略の仕方!!理解出来るか!!」
「シノ、諦めな。この人に常識を説く方が非合理的っス。」
先程までの必死な空気感と打って変わって
休憩も兼ねたティーブレイクである。
よく生き残ったよ本当に。
「お前を『診た』時に、お前の異能は『黒』だってことが分かったからな。どう魔力を使うことが出来るのか知る必要があった。最初に出会った時は炎を使ってたからてっきり『赤』だと思ってたんだがな。」
「へー!シノも『赤』と『黒』の2色持ちっスか!隊長とお揃いじゃないっスか!レア中のレアっスよ。」
「あ、炎は文明の力と言いますか。こう…隊長達みたいに魔力を使ったものじゃなくて、誰でも使える炎というか。」
「だろうなぁ。お前の中に『赤』の変換方式は無かった。今回も使ってこなかったところを見るに何かしらの道具が要るんだろ。」
「今回の突然・スパルタ火炎放射は私の『変換方式』を見るために仕掛けたってことですか?普通ってどのくらいの期間で『変換方式』を見つけるんですか?」
本当に追い詰められなきゃこんな速さで見つけてないと思う。火事場のクソ力みたいなまぐれ当たりだったしね。
この私の純粋な問いに対して、隊長もルークさんも暫く答えを返してくれなかった。
…何この間。ルートさん3年後くらいを見つめてるんだけどどうした。
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