黒の死刑執行人

由紀乃

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1402年室町時代。とある死刑執行人の家に新たな命が産まれた。
「おぎゃーおぎゃー」
と、元気な声が家いっぱいに広がる。その赤子の名は「せん」である。
せんは、父の勘違いにより、女の子の名前になってしまった。だがせんは、呼ばれる度に両親に笑顔を見せていた。そして、幸せな家庭だった。

せんが、5歳になる頃。
母が倒れてしまった。謎の不治の病だった。そして、桜の花弁の様に散って居なくなってしまった。
せんにとって、母の死は衝撃的なものだったのだろう。3年が経つまで、表情を見せなくなってしまった。

表情を見せる頃、せんにお見合いの話が入った。せんは、お見合いを受ける事にし会うことになった。その女子は、雰囲気が何処と無く、失った母に似ていたらしく、せんは結婚を申し込んだ。
せんが、家業につくと同時に、2人は結婚し、幸せな家庭を築いた。だが幸せは続かず、最愛の妻を失ったせんは、家を焼き、姿を消した。

「はい。話は終わり。」
「ママ。せんは、どうなったの?」
「さぁ。どうなったのかしらね。もう夜遅いわ。早く寝なさい。」
「はーい!おやすみなさい。ママ。」
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