最悪最凶スキル『デスゲームメーカー』生存確率…

昆布海胆

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第63話 強肉弱食

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小鬼達にとって普段の食事は木の実や生えてる草、野生の動物もたまに狩りをしたりもするが基本は虫であった。
たまにリーダー格の小鬼が人間を迷わせて食らうのは、食べるよりも繁殖の為なのが本来の生態たのである。
そんな小鬼達にとっての虫とは日本人の米のように主食となる大事な食料なのであった。

「ギャギャギャ!!」
「ギギッ?!」
「ギャーギャギャ!」

次から次へと天井から落ちてくる虫達に喜ぶ小鬼達は我先にと拾ってその虫を口に入れて咀嚼する。
最初は取り合いに発展しそうな様子であったのが次から次へと落下してくる虫に取り合って争うより、新しいのを拾って食べた方が早いのを理解した小鬼達はカイン達に目もくれず虫を拾っては食べていく。

「何て言うか酷い光景ね…」
「ですが今のうちに…」

カミラとカインは小鬼達がこっちに目を向けていないのを確認し倒れたままのジタンの側に移動した。
心なしかカミラの距離が近い気がしたが状況が状況なので気にせずにカインはジタンに手を伸ばす

「良かった、生きてます。ジタンさん…ジタンさん…」
「ん…んん…」

肩を揺すって意識の戻ったジタンはカインの顔を見て妙な表情を見せる。
勿論ジタンも自分と同じ様に幻覚を見せられていたのを理解しているカインは背中を軽く叩きながらジタンを起こす。

「俺は…」
「どうやらアイツらに幻覚を見せられていたみたいです」

その言葉に理解が追い付いたのか周りの小鬼達が虫を食べ合ってる様を見て驚く。
だがジタンの声が出そうになるのをカインは口を押さえて防ぐ。

「落ち着いてください、無闇に今は刺激を与えない方がいい」
「ジタン、とりあえず立ちな」

カミラの言葉に腰を下ろした状態では逃げるにしても逃げられないと判断したジタンは立ち上がる。
その視界にカミラの手がカインの服を摘まんでいるのが入り少し気にもなったが今はそれどころではない。
小鬼達が食べている虫が天井から次々と落下してくるのにその時初めてジタンは気付き再び声を上げそうになる。

「落ち着いてください、ただの虫ですか…」
「ギャッ!?ギャャャァァァァ!?!?」

そこまで口にした時に声が上がった。
小鬼の悲鳴に驚きそっちを見ると先程から食べていた虫が一匹の小鬼に群がっている。
痛みを訴えているのか叫びながら暴れる小鬼は床に体を叩き付けて這い上がる虫を潰して殺していく。
だがそれが更に虫を呼び寄せるように虫達はその小鬼目掛けて押し寄せる…
その小鬼を避けるように他の小鬼達は距離を離しその様子を見つめ続ける…

「ギッギギィィギャァァァァ!!!!」

まさしく断末魔の叫びを上げてその小鬼は虫に覆い尽くされて黒い塊と化した。
悪夢は現実となった。
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