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第88話 全ての真相
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「貴女の願いは何かしら?」
白骨死体は白根に声を掛ける。
白根の目に映るのは間違いなくホラーな姿なのだが白根は恐れること無く空洞の目を見つめて告げる。
「私達を元の生活に帰して!」
「いいわよ、対価は…そうね、ここの記憶で良いわよ」
そう告げられた白根もその姿を消失させる。
後に残されたのはまなみ一人。
その状況になってまなみの前の少女は表情を崩して笑顔になる。
「本当に叶えてくれたんだね?」
「約束したでしょ、リリン」
「うん、カインお兄ちゃん…違うかお姉ちゃんだね」
二人の前にある空間が揺らぐ。
そこから優雅に歩いて突如現れた仮面の男。
「ウイさん、また会えたね」
「君は平行世界の記憶を持ってるんだね?」
「歴史改変、でも私が居たのは別の世界線だから…」
リリンが見上げるとそこに映像が浮かび上がる。
それは前回の図書館でのデスゲームの光景。
白根が願いを告げてからまなみが口を開くシーン。
『ねぇ、私に協力してくれない?』
まなみから語られる話にリリンは少し考え頷く。
そして、与えられるその力。
誰かの死と共にデスゲームを発動しあの世界…前もって決めていた世界へ転生する力。
シーンが変わり竜一が虐められてるシーンが映し出される。
そこに、まなみは居た。
床下である。
そして、まなみは部屋に竜一が居ることを確認し自らの手首をナイフで切った。
『ごめんなさい白根さん、ずっと嘘ついてて…』
それは図書館での記憶が無い白根をまなみが騙し続けていた事への謝罪。
まなみは白根と初対面を装って近付き、竜一の残された寿命が尽きる直前に自らの死と共にデスゲームを発動させたのだ。
だが白根には竜一を虐める奴等を完全犯罪で殺すために力を使うとしか伝えてなかった。
そして、まなみの死と共に密室のデスゲームが始まる。
全ては計画通りであった。
デスゲームを発動した者とデスゲームの主となるマスターを別にすることで死神の目を欺いたのだ。
「本当にありがとう、カイン…お姉ちゃん」
「俺がここに来た事で歴史の事象は確定する」
ウイの言葉にまなみもリリンも頷く。
空に浮かぶ映像は更に続く。
「しかし、まなみは本当に上手いこと考えたな」
「そうね、一応賭けだったのは確かよ」
それはここに居るまなみが未来の事象を知っている理由。
ループの中で何度死んでも生き返っていた理由。
過去の自分に転生していたのだ。
「そろそろ時間みたいね」
そう言うリリンの体が透ける。
未来で本の中へカインとして転生しウイとなった竜一と共に本の中の歴史を改変した事象が確定する。
つまり、本来であれば赫の家で魔物達に孕まされ黒い渦によって別の世界線へ飛ぶ。
そして、死神の力を宿したイナバンを産み落とし、数億年という長い年月を二人で生き続け世界を渡る方法を見つけ出した。
それが二つの世界の間で一つのデスゲームを発生させ、クリア後もう一つの世界へ戻すという方法であった。
「私は本の中で最後まで幸せに暮らしたのかしら?」
「えぇ、旦那さんとの間に生まれた子供、そしてその孫達に囲まれてね」
「そう、それは良かったわ」
まなみがカインとして本の中の世界を語った言葉にリリンは微笑み光の粒子となって消え去った。
それを見つめ続けるウイとまなみ。
「これでイナバンも消えて全てが解決した形に歴史改変が起こるな」
「えぇ、それが目的だったからね」
横並びに立つまなみとウイ…
その背後から突如聞こえたのは拍手であった。
「ブラボー、見事だったよ二人とも」
その声に驚き振り替える二人。
そこにはウサギの着ぐるみを着た金髪の男、イナバンが立っており拍手を送っていた。
「嘘…」
「なんで…」
二人の驚きに満ちた言葉が嬉しいのかイナバンは嬉しそうに伝える。
「僕はね、死神…つまり神なんだ」
それは無情な一言であった。
白骨死体は白根に声を掛ける。
白根の目に映るのは間違いなくホラーな姿なのだが白根は恐れること無く空洞の目を見つめて告げる。
「私達を元の生活に帰して!」
「いいわよ、対価は…そうね、ここの記憶で良いわよ」
そう告げられた白根もその姿を消失させる。
後に残されたのはまなみ一人。
その状況になってまなみの前の少女は表情を崩して笑顔になる。
「本当に叶えてくれたんだね?」
「約束したでしょ、リリン」
「うん、カインお兄ちゃん…違うかお姉ちゃんだね」
二人の前にある空間が揺らぐ。
そこから優雅に歩いて突如現れた仮面の男。
「ウイさん、また会えたね」
「君は平行世界の記憶を持ってるんだね?」
「歴史改変、でも私が居たのは別の世界線だから…」
リリンが見上げるとそこに映像が浮かび上がる。
それは前回の図書館でのデスゲームの光景。
白根が願いを告げてからまなみが口を開くシーン。
『ねぇ、私に協力してくれない?』
まなみから語られる話にリリンは少し考え頷く。
そして、与えられるその力。
誰かの死と共にデスゲームを発動しあの世界…前もって決めていた世界へ転生する力。
シーンが変わり竜一が虐められてるシーンが映し出される。
そこに、まなみは居た。
床下である。
そして、まなみは部屋に竜一が居ることを確認し自らの手首をナイフで切った。
『ごめんなさい白根さん、ずっと嘘ついてて…』
それは図書館での記憶が無い白根をまなみが騙し続けていた事への謝罪。
まなみは白根と初対面を装って近付き、竜一の残された寿命が尽きる直前に自らの死と共にデスゲームを発動させたのだ。
だが白根には竜一を虐める奴等を完全犯罪で殺すために力を使うとしか伝えてなかった。
そして、まなみの死と共に密室のデスゲームが始まる。
全ては計画通りであった。
デスゲームを発動した者とデスゲームの主となるマスターを別にすることで死神の目を欺いたのだ。
「本当にありがとう、カイン…お姉ちゃん」
「俺がここに来た事で歴史の事象は確定する」
ウイの言葉にまなみもリリンも頷く。
空に浮かぶ映像は更に続く。
「しかし、まなみは本当に上手いこと考えたな」
「そうね、一応賭けだったのは確かよ」
それはここに居るまなみが未来の事象を知っている理由。
ループの中で何度死んでも生き返っていた理由。
過去の自分に転生していたのだ。
「そろそろ時間みたいね」
そう言うリリンの体が透ける。
未来で本の中へカインとして転生しウイとなった竜一と共に本の中の歴史を改変した事象が確定する。
つまり、本来であれば赫の家で魔物達に孕まされ黒い渦によって別の世界線へ飛ぶ。
そして、死神の力を宿したイナバンを産み落とし、数億年という長い年月を二人で生き続け世界を渡る方法を見つけ出した。
それが二つの世界の間で一つのデスゲームを発生させ、クリア後もう一つの世界へ戻すという方法であった。
「私は本の中で最後まで幸せに暮らしたのかしら?」
「えぇ、旦那さんとの間に生まれた子供、そしてその孫達に囲まれてね」
「そう、それは良かったわ」
まなみがカインとして本の中の世界を語った言葉にリリンは微笑み光の粒子となって消え去った。
それを見つめ続けるウイとまなみ。
「これでイナバンも消えて全てが解決した形に歴史改変が起こるな」
「えぇ、それが目的だったからね」
横並びに立つまなみとウイ…
その背後から突如聞こえたのは拍手であった。
「ブラボー、見事だったよ二人とも」
その声に驚き振り替える二人。
そこにはウサギの着ぐるみを着た金髪の男、イナバンが立っており拍手を送っていた。
「嘘…」
「なんで…」
二人の驚きに満ちた言葉が嬉しいのかイナバンは嬉しそうに伝える。
「僕はね、死神…つまり神なんだ」
それは無情な一言であった。
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