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第1話 不老不死に憧れて・・・
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不老不死、それは人類の永遠の夢である。
『私を呼び出したのはお前か?』
床に描かれた魔法陣から現れた異形の者。
人はそれを悪魔と呼ぶ。
私はこの日をずっと心待ちにしていた・・・
私の名前は・・・いや、名前なんてどうでもいいだろう。
来年20歳を迎える私は焦っていた。
人は20歳を超えると老化をし始め老いていく・・・
私にはそれが耐えられない、もしも永遠の若さと命があれば・・・
今の美貌が永遠に続く事ばかり考えていた私は1年かけて様々な方法を思考した。
だが過去に不老不死になれた者は存在しない、今の医学では不可能なのだ。
そこで私は考えた、人に出来ないのであれば人で無い者の力を使えばいいのだ!
私が調べた文献の中に『悪魔との魂の契約』と言うものがあった。
願いを叶える代わりに、自分が死んだ時にその魂を対価とする契約だ。
古今東西調べれば調べる程これに関する記述は存在した。
そして、私は一つの方法を思い付いたのだ。
死んだ時に魂を奪われるのであれば死ななくなる願いを叶えてもらえばどうだろう?
パラドックスとも呼ばれるこの考え方は二人からの借金に似ていた。
片方からお金を借りて、もう片方から同額を借りる、そして片側のお金を交互に返して再度借りれば借金を返さなくても良くなるというパラドックスだ。
実際には馬鹿な考え方ではあるが私はそれに賭けた!
『願いを言え、お前の死んだ時にその魂を頂くのを対価にその願いを叶えてやろう』
悪魔が告げた言葉に内心ほくそ笑みながら私は落ち着いて言葉を発する・・・
「不老不死になりたい」
『・・・分かった』
そう返事した悪魔は私の手に小さな豆を1つ手渡した。
『それを飲み込めばお前は24時間後に不老不死になれる、』
「24時間後?」
『1日かけてお前の魂をその体に固定して老いず死なないようにするモノだ』
「ふーん」
私はその豆を手にしたままその場を離れる。
『お、おい何処へ行く?』
「だってあなた、私が飲んだ瞬間に契約成立って事で私を殺すでしょ?」
そう、過去に悪魔を呼び出して同じ願いを伝えた者はきっといる。
なら何故その者は今も不老不死で生き続けていないのか、その答えが先程の私の言葉だ。
だから私は魔法陣をそのままにしてその場を離れていった。
もしも魔法陣を消したりすれば悪魔はその場から消えて何処かへ行ってしまうだろう。
あの魔法陣の上にあの悪魔を固定したままの状態で24時間生き延びれば私の願いはきっと叶う。
だから私はまだ飲まずにその場を離れたのだ。
悪魔を呼び出した場所から数十キロ離れたホテルに私は居た。
手にした豆を見ながら覚悟を決める。
これから24時間、飲まず食わず眠らずで部屋から出ずに耐え抜けば私の勝ち。
ありとあらゆる方法で私の命を奪おうと悪魔が何かしてくるかもしれないと考えた私は最も安全であろう方法に出たのだ。
ありとあらゆる死の可能性を除外した個室に立て籠もって耐え抜けば私の勝ち。
そう考えて私は豆をそのまま飲み込んだ・・・
「ふぅ・・・眠いわ」
あれから23時間半が経過した。
壁に固定された柱時計をチラリと見て欠伸に耐える・・・
残り時間は1時間、私は固定されたイスに座ったまま天井のシミを再度数え始める・・・
する事が無いが、何か物が在れば死の可能性が出てくる。
絶対に不老不死を手にする為、私は数十回目のシミを数えながら眠らないように耐える・・・
そして、ついに・・・その時間がやってきた・・・
「ピピピッピピピッピピピッ・・・」
部屋の外に置いたスマホの24時間を知らせるタイマーが鳴っている音が響く・・・
手足を軽く動かしてみるが、特に何かが変わっている気もしない・・・
「これで本当に不老不死になったのかな・・・?」
分からない事は何回考えても分からない、だから私は再び悪魔の元へ向かった。
魔法陣を消して解放するのと、私の仕掛けたパラドックスで悪魔が手出しできない事を伝える為だ。
こうして私は自分の体に起こった不老不死の変化に気付かないまま部屋を後にするのであった・・・
『私を呼び出したのはお前か?』
床に描かれた魔法陣から現れた異形の者。
人はそれを悪魔と呼ぶ。
私はこの日をずっと心待ちにしていた・・・
私の名前は・・・いや、名前なんてどうでもいいだろう。
来年20歳を迎える私は焦っていた。
人は20歳を超えると老化をし始め老いていく・・・
私にはそれが耐えられない、もしも永遠の若さと命があれば・・・
今の美貌が永遠に続く事ばかり考えていた私は1年かけて様々な方法を思考した。
だが過去に不老不死になれた者は存在しない、今の医学では不可能なのだ。
そこで私は考えた、人に出来ないのであれば人で無い者の力を使えばいいのだ!
私が調べた文献の中に『悪魔との魂の契約』と言うものがあった。
願いを叶える代わりに、自分が死んだ時にその魂を対価とする契約だ。
古今東西調べれば調べる程これに関する記述は存在した。
そして、私は一つの方法を思い付いたのだ。
死んだ時に魂を奪われるのであれば死ななくなる願いを叶えてもらえばどうだろう?
パラドックスとも呼ばれるこの考え方は二人からの借金に似ていた。
片方からお金を借りて、もう片方から同額を借りる、そして片側のお金を交互に返して再度借りれば借金を返さなくても良くなるというパラドックスだ。
実際には馬鹿な考え方ではあるが私はそれに賭けた!
『願いを言え、お前の死んだ時にその魂を頂くのを対価にその願いを叶えてやろう』
悪魔が告げた言葉に内心ほくそ笑みながら私は落ち着いて言葉を発する・・・
「不老不死になりたい」
『・・・分かった』
そう返事した悪魔は私の手に小さな豆を1つ手渡した。
『それを飲み込めばお前は24時間後に不老不死になれる、』
「24時間後?」
『1日かけてお前の魂をその体に固定して老いず死なないようにするモノだ』
「ふーん」
私はその豆を手にしたままその場を離れる。
『お、おい何処へ行く?』
「だってあなた、私が飲んだ瞬間に契約成立って事で私を殺すでしょ?」
そう、過去に悪魔を呼び出して同じ願いを伝えた者はきっといる。
なら何故その者は今も不老不死で生き続けていないのか、その答えが先程の私の言葉だ。
だから私は魔法陣をそのままにしてその場を離れていった。
もしも魔法陣を消したりすれば悪魔はその場から消えて何処かへ行ってしまうだろう。
あの魔法陣の上にあの悪魔を固定したままの状態で24時間生き延びれば私の願いはきっと叶う。
だから私はまだ飲まずにその場を離れたのだ。
悪魔を呼び出した場所から数十キロ離れたホテルに私は居た。
手にした豆を見ながら覚悟を決める。
これから24時間、飲まず食わず眠らずで部屋から出ずに耐え抜けば私の勝ち。
ありとあらゆる方法で私の命を奪おうと悪魔が何かしてくるかもしれないと考えた私は最も安全であろう方法に出たのだ。
ありとあらゆる死の可能性を除外した個室に立て籠もって耐え抜けば私の勝ち。
そう考えて私は豆をそのまま飲み込んだ・・・
「ふぅ・・・眠いわ」
あれから23時間半が経過した。
壁に固定された柱時計をチラリと見て欠伸に耐える・・・
残り時間は1時間、私は固定されたイスに座ったまま天井のシミを再度数え始める・・・
する事が無いが、何か物が在れば死の可能性が出てくる。
絶対に不老不死を手にする為、私は数十回目のシミを数えながら眠らないように耐える・・・
そして、ついに・・・その時間がやってきた・・・
「ピピピッピピピッピピピッ・・・」
部屋の外に置いたスマホの24時間を知らせるタイマーが鳴っている音が響く・・・
手足を軽く動かしてみるが、特に何かが変わっている気もしない・・・
「これで本当に不老不死になったのかな・・・?」
分からない事は何回考えても分からない、だから私は再び悪魔の元へ向かった。
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