絶対無敵のアホウ

昆布海胆

文字の大きさ
18 / 25

第18話 スーパーロボット大変!?

しおりを挟む
ドゴーン!!!
爆音が響き周囲に爆風が起こり、その中をヒロシは腕を組んで立つ。
この爆音は目の前のオメガデーモンが1歩歩いた音である。

「環境破壊とか言うレベルじゃないなこれは」

砂嵐が巻き起こるがそれをものともせずにヒロシは告げそれを見上げる・・・
オメガデーモンの周囲に黒い放電現象を起こす渦が2つ・・・4つ・・・8つ・・・
次々と出現し渦同士がその放電を繋げ不規則な動きをし始める・・・
その渦の一つ一つが強力な重力魔法で小さなブラックホールとなっていた。

「それはちょっと危険だなぁ~」

そう言って指をパチンっと鳴らす!
するとヒロシの背後に巨大な腕のない緑の巨兵が現れた。
その胴体に空いた穴から一斉に光のレーザーがランダムに放たれて渦を破壊しオメガデーモンへもダメージを与える!

「やっぱ拡散メガ粒子砲は漢のロマンだねぇ~」

巨大なロボットはピグ○ムであった。
自慢気にどうだとオメガデーモンに胸を張るヒロシのそれはガンプラを友達に見せ付ける男の子そのものであった。
だが次の瞬間ピ○ザムはオメガデーモンの体から放たれた鉄骨の様な物に貫かれて爆発飛散した。
壊れた体の機械の部分の一部を飛ばしてきたオメガデーモンのカウンターである!

「やってくれるねぇ~」

だがそれに動じないヒロシは続けて指をパチンパチンと鳴らす!
直接攻撃に出れると核心したのであろう、ヒロシの背後に白い人型のロボットと鉄の丸いロボットが出現した!
間違い無く、ジャイア○トロボと鉄人○8号である!
ヒロシの攻撃には反撃せずピグ○ムの攻撃に反撃をしたと言う事で遠距離攻撃にカウンターを放つスタイルなのだと予測したのだ。

「いけ!」

ヒロシの合図で2体の巨大ロボはオメガデーモンへ向けて巨大な拳を振るう!
その拳が同時にぶつかり周囲に物凄い衝撃波を放つ!
あまりにも巨大な物質同士の衝突は周囲に過大な被害をもたらすのだ!
だが・・・

「うぉい?!」

ジャイアント○ボと鉄人2○号の腕はその衝撃に耐えられなかったのか砕け散る!
しかし、それを待っていたかのようにヒロシがパチンっと指をならすと2体の巨大ロボはその姿を消した。
そして、その背後に立つもう一体の巨大ロボが空へと飛び上がっていた!
腕を巨大なドリルに変形させ物凄い回転を起こしながら突っ込むその姿はまさしくドリルそのもの!
遺伝子であるDNAが2重螺旋を描くように回転こそ、ドリルこそ漢のロマンとばかりに敵へと突っ込んだ!
天元突破されたドリルは技名を叫びながらオメガデーモンの中へと突入した!

「ギガドリルブレイク!」

グレ○ラガンが突入したのを確認したヒロシは続けざまに追撃の手を休めない!
次々と巨大なロボが直接攻撃を出現しては仕掛けていく!
マジン○イザー、ゲッター○ボ、ラーゼ○ォン、エヴァン○リオン、サイ○スター!!!
一撃加えては直ぐにその姿を消すのでオメガデーモンも反撃する相手に躊躇していた。
まさにヒット&ウェイ!
次々と凄まじい攻撃が繰り出されその体を破損させていくオメガデーモンの背中を突き破ってグ○ンラガンが飛び出した!

「まだまだぁ!!!!」

ヒロシは指を次々とパチンパチンパチンパチンと鳴らし続ける!
まるであのギネス記録保持者の様に指パッチンで曲を演奏するかのように素早く鳴らされた事で更に次々と巨大ロボが攻撃を仕掛ける!
体を貫かれたのが理由か遠距離攻撃へのカウンターが止んだのも確認したのかそこからは遠距離攻撃のオンパレードであった!
だが、ただやられているだけにはいかないとオメガデーモンも反撃を仕掛ける!
それがヒロシではなく巨大ロボ達へ向かっている段階でヒロシの思う壺なのだが・・・

「ザクとは違うのだよ!ザクとは!」

赤いロボットがオメガレーザーを華麗に回避しその隙を次々と弾幕が埋めていく!
動きが3倍と言われるその回避能力は凄まじく攻撃が一切当たらない!
翻弄される続けるその様子にオメガデーモンも怒りが溜まったのであろう!

「GOAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!」

物凄い雄叫びが響きそれと同時にその身に埋め込まれていた鉄骨部分が一斉に周囲に飛び出した!
直接狙った攻撃であれば回避も容易であろうが意思の含まれていない無差別攻撃には流石のシャアな人も回避仕切れなかった。
だが直撃の瞬間にはどの巨大ロボもその姿を消して消え去る。
まるでそこには今まで何も無かったかの様に・・・
全てはヒロシの仕業であった。
そして、この猛攻全てが布石である事にオメガデーモンは気付かない。
ヒロシの背後に立つその小さいロボット、人類が生み出した究極の兵器の存在を隠す為の攻撃であった。
既に準備は整っていた。

直接攻撃の間に猛烈な足踏みを行い大地のエネルギーを集める・・・
遠距離攻撃の間に屈伸運動でそのエネルギーを一点へ集める・・・
そして、今後ろへ引いた腰が前へと突き出されようとしていた。

「さぁ消し飛べ!これが人類の究極兵器だ!」

ヒロシがその身を横へかわした!
そこに存在した1体のロボ、それをオメガデーモンは今の今まで気付かなかった。
2000年に世界を震撼させた中国が生み出した夢と希望と股間に設置されたキャノン砲が少年達の心を鷲掴みにしたそのロボットの名前は・・・

「くらえ!先行者の中華キャノンだ!」

突き出された股間からとても小さな、とっても小さなビームが放たれた!
それは特別早くもなく今までの猛攻を受けていたオメガデーモンを硬直させた。
何かの罠かと勘繰られるのも仕方ない程の落胆の差にどう対応したらいいのか迷ったのだろう。
そして、そのビームがオメガデーモンの体へ直撃し小さな爆発を起こす。
まるで爆竹を破裂させたようなそれはオメガデーモンの体を一切揺らす事無く破裂したのだ。

・・・・・・・

っで?

っと自身に当たった攻撃を直視したオメガデーモンはヒロシの方を見る。
そのオメガデーモンの方を満足気に見るヒロシの表情に違和感を覚えたオメガデーモン・・・
だが既に種は撒かれていた。
一体先程の攻撃にどんな意味があるのか?
先程まで猛攻撃を行なっていたロボット達がその姿を既に消している理由・・・
全てが意味不明、悪魔であるオメガデーモンの脳内は???で埋め尽くされていた。
しかし、目の前の敵であるヒロシは未だ無傷。
それを認識し直したオメガデーモンは気を取り直してヒロシへ攻撃を仕掛けようと動こうとする・・・
だが・・・

「GU・・・GA・・・???」

体が動かないのだ!
それを見て腕を組んだままのヒロシは歩き出し先行者の肩に腕を回してオメガデーモンを見上げてサムズアップをする!
そして、嬉しそうに告げる・・・

「見たか!これが人類最高峰のロボット!先行者の中華キャノンに仕込まれたサイバーテロ攻撃だ!」

立てられた親指を下へ反転させ拳を落とす!

「終わりだ!オメガデーモン!」

高らかな宣言と共に天井の岩盤を突き破って巨大な隕石がオメガデーモンへと落ちるのであった!
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

OLサラリーマン

廣瀬純七
ファンタジー
女性社員と体が入れ替わるサラリーマンの話

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双

四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。 「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。 教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。 友達もなく、未来への希望もない。 そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。 突如として芽生えた“成長システム”。 努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。 筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。 昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。 「なんであいつが……?」 「昨日まで笑いものだったはずだろ!」 周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。 陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。 だが、これはただのサクセスストーリーではない。 嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。 陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。 「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」 かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。 最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。 物語は、まだ始まったばかりだ。

本能寺からの決死の脱出 ~尾張の大うつけ 織田信長 天下を統一す~

bekichi
歴史・時代
戦国時代の日本を背景に、織田信長の若き日の物語を語る。荒れ狂う風が尾張の大地を駆け巡る中、夜空の星々はこれから繰り広げられる壮絶な戦いの予兆のように輝いている。この混沌とした時代において、信長はまだ無名であったが、彼の野望はやがて天下を揺るがすことになる。信長は、父・信秀の治世に疑問を持ちながらも、独自の力を蓄え、異なる理想を追求し、反逆者とみなされることもあれば期待の星と讃えられることもあった。彼の目標は、乱世を統一し平和な時代を創ることにあった。物語は信長の足跡を追い、若き日の友情、父との確執、大名との駆け引きを描く。信長の人生は、斎藤道三、明智光秀、羽柴秀吉、徳川家康、伊達政宗といった時代の英傑たちとの交流とともに、一つの大きな物語を形成する。この物語は、信長の未知なる野望の軌跡を描くものである。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

サイレント・サブマリン ―虚構の海―

来栖とむ
SF
彼女が追った真実は、国家が仕組んだ最大の嘘だった。 科学技術雑誌の記者・前田香里奈は、謎の科学者失踪事件を追っていた。 電磁推進システムの研究者・水嶋総。彼の技術は、完全無音で航行できる革命的な潜水艦を可能にする。 小与島の秘密施設、広島の地下工事、呉の巨大な格納庫—— 断片的な情報を繋ぎ合わせ、前田は確信する。 「日本政府は、秘密裏に新型潜水艦を開発している」 しかし、その真実を暴こうとする前田に、次々と圧力がかかる。 謎の男・安藤。突然現れた協力者・森川。 彼らは敵か、味方か—— そして8月の夜、前田は目撃する。 海に下ろされる巨大な「何か」を。 記者が追った真実は、国家が仕組んだ壮大な虚構だった。 疑念こそが武器となり、嘘が現実を変える—— これは、情報戦の時代に問う、現代SF政治サスペンス。 【全17話完結】

処理中です...