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エイプリルフール企画超短編

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ここは…そうか俺はあの時に車に跳ねられて…
ん?
なんで俺なんともないんだ?

「やっと目覚めたか」

な、なんて綺麗な人だ?!

「ふふっありがと。私は異世界を司る女神エイプリル。」

女神エイプリル…

「貴方は知っての通り車に跳ねられて死んだのよ」

ん?ならここはあの世なのか?

「ちょっと違うのよ、貴方異世界に興味ない?」

こ、これってもしかして異世界転生でチートハーレムウハウハな展開?!

「あなたがそれを望むならそうにも出来るわよ」

マジでか?!
興味ある!めっちゃある!女神様の裸くらい興味ある!

「なんか変なこと言ってるけどとりあえずどんなチート能力が良い?」

うーんと、強くて金が簡単に稼げてモテモテになるやつ!

「わかったわ、それじゃ第二の人生楽しんできてね」

よーし!俺は生まれ変わって新しい人生を歩むんだ!








おれ?

「ププ…プアハハハハハハハ!バカみたいアハハハハハハハ」

な、なに?女神様?

「ねぇ君今日がなんの日か知ってる?」

えっ?確か4月1日…ってまさか?!

「そうよ、嘘よ嘘!見事に引っ掛かってくれるからもうおかしくておかしくて」

ひ…酷い…でもそうじゃないってことは…

「あっ勘違いしないでね、死んだのは間違いないから」

えっ…

「いやー人間の嘘を付いても良い日ってのを試したくてたまたま死んだ直後の君を呼びつけて嘘ついてみたのよ、ごめんね」

じゃあ俺は…

「うん、あとは成仏するだけ」

う、嘘だ…嘘だぁぁああああ!!!!

「うん?あれ?君もしかして…」

うあああああぁぁぁぁぁぁ…!!!!

「消えちゃった」







「ごふっげふっ?!」
「被害者の意識が戻ったぞ!」

男が目を開けると救急隊員達が何か治療を行っていた。
話を聞くと奇跡的に助かったとの事で血が出すぎてフラフラするが会話が出来るようで安心した。
あの嘘つき女神め!ふざけた真似しやがって!

「いや~でも本当に良かった。我々の回復魔法が間に合わなかったら助からなかったですよ」
「えっ?回復…まほう?」
「おーいこっちの魔道車を動かすから手伝ってくれ」
「あぁ今いくよ」

そっちに視線を送ると数人係りで男を轢いた車を手も触れずに浮かせている人達が…
そうだ女神は名乗ったんだ。

『私は異世界を司る女神エイプリル』

まさか…まさかここは…

見上げる空を飛び回る空飛ぶ車の数々を見て男は意識を失うのであった…
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