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第25事件 最終章後編 小五のロリと書いて『悟る』
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副社長から仕事が見つからなくても会社に出てきてくれれば給料を払う。
そんな事を告げられて放置された昆布。
そしていよいよ問題の1月末がやって参りました。
「副社長・・・個別面談明日ですか?」
「あぁ明日ちょっと時間作ってくれたまえ」
そう電話で連絡を貰い仕事を中抜けして面談に出向くことが決まった昆布であるが・・・
世間ってのは狭い物で会社の現状が非常に不味いところまで来ているのはバレバレであった。
曰く、半数以上の従業員が次の仕事決まってない。
曰く、別営業所でも本社に転勤させられた者が更に数名増えた。
曰く、出社していれば給料は払うと言うが最低賃金ギリギリしか出さないだろう・・・
様々な憶測と噂が広まり昆布は一つの決心をしていました。
仕事無いなら京都に帰るかな。
実は実家を売りに出して昆布の両親が引っ越すと言う話が意外と上手くいかず実家を残す事に正月決まったのであった。
それを偶然にもナイスタイミングで聞いていた昆布は選択肢の一つとして考えていたのだが・・・
現在働いている場所への引き抜きには応じない、かといって本社転勤は嫌だ。
ならばいっその事退職して京都に帰って生活するのも良いかと考えたのだ。
実際問題で京都は生活面では春の花粉症と夏の熱帯夜さえ何とかなればとても過ごしやすい場所なのだ。
北海道の極寒だったり灼熱だったり一日の気温の変化が激しすぎたり賃金安かったり・・・
それに比べれば京都に帰ったほうが本当に良いのではないか?
そう考えた昆布は一つの決心をしていた。
明日の個人面談で良い話が無かったら、そこで退職を伝えよう。
そして、嫁と娘を連れて京都に帰って暮らそう。
向こうなら定年迎えた両親が居るので娘を預けることも可能だしこっちよりも保育園も幼稚園も託児所も沢山ある。
仕事の面でもいくつかコネがあるので問題は無いだろう。
そうして決意を決めてその日の仕事が終わった時であった!
「昆布君、ちょっといいかな・・・」
仕事をさせてもらっている所のTOPが突然帰ろうとした昆布に話しかけてきたのだ。
正直嫌な予感しかしなかったが後2日でお別れという事もあり最後のお誘いかと思い話を聞くだけ聞こうと行ったのですが・・・
「実はね、君の所の副社長さんに昆布君を引き取って貰えないだろうか?と今日内密に電話を貰ってね」
(・・・あのハゲチャピンなにやっとるんじゃいぃいいいいいい!!!!)
「それでね、もう一度考え直して欲しいんだよ」
「えっと、明日返事させてもらっても良いですか?」
「あぁ、是非宜しく頼むよ」
正直唖然としましたね、副社長・・・
勝手に直談判しに行って大問題起こしてこんな事になっているのにここでも営業所のTOPに内密で電話してなにしてくれとんじゃい?!
まぁ従業員の事を思って行動した結果なんだろうけど・・・
自信満々に『もし仕事が決まらなくて開く日があったとしても会社に出社してさえいてくれたら居るだけで日給として給料は支払うから安心してくれ』って言ってたのに酷くがっかりでしたね・・・
そして・・・翌日・・・
個人面談に行ってきましたよ・・・
結論から言いますと・・・
「昆布君、実はね先方から昆布君を引き抜きさせて貰えないだろうか?と言う話があってだね・・・」
(いやちょっと待てお前が言ってるんだろ?!)
「給料面でもこれくらい保障してくれるって言ってくれてるんだが・・・」
(殆ど今と変わらない額か・・・)
「どうだろうか?」
うん、これってあれだよね?個人面談とか良いながら会社辞めるか引き抜きに応じるかの2択だよねこれ?
「あ、あの・・・有給休暇丸々残ってるんですが・・・買取とかして貰えますか?」
「あ~確かに移ったらそのまま継続して働いてもらう形になるからね」
少し考える素振りを見せて・・・
「分かった特別に買い取らせてもらうよ、特別だよ?」
「分かりました。それでは退職してあちらに移動と言う形を取らせてもらいます」
正直昨夜提示された内容も悪い話ではなかったのだ。
上場企業で初日から正社員雇用、ボーナス等もしっかりとある会社なのだ。
そうして昆布は結論を出して転職が決まったのであるが、事件は翌日に更に起こった・・・
「ん?電話?副社長から?」
「あー昆布君、有給休暇の買取ね、15日分の60%で買い取らせてもらうよ」
「はぁ?!話が違うじゃないですか!」
有給は丸々40日残っていて1日1万円と単純計算したのなら40万円が9万円と言う話である。
「とにかく買取自体が特別なんだから理解宜しく頼むね、それじゃ・・・」
「あっちょっおいっハゲチャピン!!」
とまぁこんな事件が色々在りまして現在の職場に落ち着いたと言うわけなのでした。
ちなみにこの後、源泉徴収が頼んでも来なかったり・・・
離職票が頼まないと発行されなかったり・・・
そのくせ保険証の回収だけは即日に来たり・・・
最後の給料明細に有給休暇の買取分が込みこみの適当な明細で幾ら有給休暇分が出ているのか訳分からない明細だったりと・・・
色々とありましたがなんとか山を越えて昆布は現在の職場に至りました。
まだ学生の皆さん、これから社会の波に揉まれて理不尽な事に遭遇することも多くなると思います。
その時に・・・昆布さんこんな理不尽な目に遭っても頑張ってるんだ、だから俺も頑張る!
と考えて貰える・・・訳はないかもしれませんが心の支えになるかもしれないとここに残しておきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
これ以降も色々と事件は目白押しですがそれはまた機会が在れば紹介したいと思います。
それでは皆さんさようなら~
そんな事を告げられて放置された昆布。
そしていよいよ問題の1月末がやって参りました。
「副社長・・・個別面談明日ですか?」
「あぁ明日ちょっと時間作ってくれたまえ」
そう電話で連絡を貰い仕事を中抜けして面談に出向くことが決まった昆布であるが・・・
世間ってのは狭い物で会社の現状が非常に不味いところまで来ているのはバレバレであった。
曰く、半数以上の従業員が次の仕事決まってない。
曰く、別営業所でも本社に転勤させられた者が更に数名増えた。
曰く、出社していれば給料は払うと言うが最低賃金ギリギリしか出さないだろう・・・
様々な憶測と噂が広まり昆布は一つの決心をしていました。
仕事無いなら京都に帰るかな。
実は実家を売りに出して昆布の両親が引っ越すと言う話が意外と上手くいかず実家を残す事に正月決まったのであった。
それを偶然にもナイスタイミングで聞いていた昆布は選択肢の一つとして考えていたのだが・・・
現在働いている場所への引き抜きには応じない、かといって本社転勤は嫌だ。
ならばいっその事退職して京都に帰って生活するのも良いかと考えたのだ。
実際問題で京都は生活面では春の花粉症と夏の熱帯夜さえ何とかなればとても過ごしやすい場所なのだ。
北海道の極寒だったり灼熱だったり一日の気温の変化が激しすぎたり賃金安かったり・・・
それに比べれば京都に帰ったほうが本当に良いのではないか?
そう考えた昆布は一つの決心をしていた。
明日の個人面談で良い話が無かったら、そこで退職を伝えよう。
そして、嫁と娘を連れて京都に帰って暮らそう。
向こうなら定年迎えた両親が居るので娘を預けることも可能だしこっちよりも保育園も幼稚園も託児所も沢山ある。
仕事の面でもいくつかコネがあるので問題は無いだろう。
そうして決意を決めてその日の仕事が終わった時であった!
「昆布君、ちょっといいかな・・・」
仕事をさせてもらっている所のTOPが突然帰ろうとした昆布に話しかけてきたのだ。
正直嫌な予感しかしなかったが後2日でお別れという事もあり最後のお誘いかと思い話を聞くだけ聞こうと行ったのですが・・・
「実はね、君の所の副社長さんに昆布君を引き取って貰えないだろうか?と今日内密に電話を貰ってね」
(・・・あのハゲチャピンなにやっとるんじゃいぃいいいいいい!!!!)
「それでね、もう一度考え直して欲しいんだよ」
「えっと、明日返事させてもらっても良いですか?」
「あぁ、是非宜しく頼むよ」
正直唖然としましたね、副社長・・・
勝手に直談判しに行って大問題起こしてこんな事になっているのにここでも営業所のTOPに内密で電話してなにしてくれとんじゃい?!
まぁ従業員の事を思って行動した結果なんだろうけど・・・
自信満々に『もし仕事が決まらなくて開く日があったとしても会社に出社してさえいてくれたら居るだけで日給として給料は支払うから安心してくれ』って言ってたのに酷くがっかりでしたね・・・
そして・・・翌日・・・
個人面談に行ってきましたよ・・・
結論から言いますと・・・
「昆布君、実はね先方から昆布君を引き抜きさせて貰えないだろうか?と言う話があってだね・・・」
(いやちょっと待てお前が言ってるんだろ?!)
「給料面でもこれくらい保障してくれるって言ってくれてるんだが・・・」
(殆ど今と変わらない額か・・・)
「どうだろうか?」
うん、これってあれだよね?個人面談とか良いながら会社辞めるか引き抜きに応じるかの2択だよねこれ?
「あ、あの・・・有給休暇丸々残ってるんですが・・・買取とかして貰えますか?」
「あ~確かに移ったらそのまま継続して働いてもらう形になるからね」
少し考える素振りを見せて・・・
「分かった特別に買い取らせてもらうよ、特別だよ?」
「分かりました。それでは退職してあちらに移動と言う形を取らせてもらいます」
正直昨夜提示された内容も悪い話ではなかったのだ。
上場企業で初日から正社員雇用、ボーナス等もしっかりとある会社なのだ。
そうして昆布は結論を出して転職が決まったのであるが、事件は翌日に更に起こった・・・
「ん?電話?副社長から?」
「あー昆布君、有給休暇の買取ね、15日分の60%で買い取らせてもらうよ」
「はぁ?!話が違うじゃないですか!」
有給は丸々40日残っていて1日1万円と単純計算したのなら40万円が9万円と言う話である。
「とにかく買取自体が特別なんだから理解宜しく頼むね、それじゃ・・・」
「あっちょっおいっハゲチャピン!!」
とまぁこんな事件が色々在りまして現在の職場に落ち着いたと言うわけなのでした。
ちなみにこの後、源泉徴収が頼んでも来なかったり・・・
離職票が頼まないと発行されなかったり・・・
そのくせ保険証の回収だけは即日に来たり・・・
最後の給料明細に有給休暇の買取分が込みこみの適当な明細で幾ら有給休暇分が出ているのか訳分からない明細だったりと・・・
色々とありましたがなんとか山を越えて昆布は現在の職場に至りました。
まだ学生の皆さん、これから社会の波に揉まれて理不尽な事に遭遇することも多くなると思います。
その時に・・・昆布さんこんな理不尽な目に遭っても頑張ってるんだ、だから俺も頑張る!
と考えて貰える・・・訳はないかもしれませんが心の支えになるかもしれないとここに残しておきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
これ以降も色々と事件は目白押しですがそれはまた機会が在れば紹介したいと思います。
それでは皆さんさようなら~
応援ありがとうございます!
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解決!…なのか?
新しい住所を作り出したメーカーも、その住所へ配送した業者も、その住所で受け取った人もいる!?
異世界ワールド!
キタ??♪ o(゚∀゚o) (o゚∀゚o) (o゚∀゚)o キタ??♪
角又さん 全くその通りですよ(笑)
とりあえずブツは予定日までに届き事なきを得ました。
多分上の方では解決してるんでしょうが末端には詳細は語られないんですよね~(笑)
持ってきた運送屋も仮伝票で来ているって事しか言ってませんでしたし…
(;・д・)
か、解決していない…だと?!
受領を誰がしているのかで分からないのですかね?
もやもやする。
角又さん > きっと明日には・・・きっと・・・笑
(;・д・)
大変な事になっていたんですね…。病院は行かれたのかな?
1日でも早く全快すると良いですね。
しかし、この状況下でも更新されるとは!?
ご心配をおかけしました。
バファ○ン効果なのか昼前くらいから痛みが殆んどなく今なら頭で壁ドンしても大丈夫そうです。
病院は早出週は厳しくて行ってないんですよね…
まぁ大丈夫ですよ!きっと(笑)