昆布迷探偵の事件録

昆布海胆

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第1事件 金と現金の神隠し

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これは筆者の仕事先で起こった事件の物語である。
結構頻繁に事件が起こり過ぎるのでこうして記録に残しておこうと書き始める。
なので特定を避ける為に一部フェイクが入っている場合があるので御了承願いたい。

さて、昆布の働く会社はちょっと特殊な形で一つの建物に複数の会社が入っているのである。
その中の大元になっている会社を『ハニワ商事』と仮名を付けたいと思う。
このハニワ商事の仕事も請け負って筆者の昆布は作業を行ったりしている場合もあるのである。

今回の事件はそんな大元のハニワ商事で起こった。
ご存知の通り先週の土曜日は祝日である。
そして、日曜日を挟んで本日月曜日に事件は発覚した!
ハニワ商事ではお客さんからの集金等が在った場合入金のルールがある。
まず金額と入金者を一覧に記載する。
次に金額を封筒に入れ、それを更に封筒より少し大きい規定の入れ物に入れその外側に貼られている紙に日付と名前と金額と詳細を記入する。、そしてクリアファイルに入れてから金庫になっている穴に投入して完了だ。

その入金一覧に金曜日の最後に入金された人の名前と金額が書かれているのに金庫の中に入って無かったのが今回の事件の始まりであった。
幸い、この金庫の場所は防犯カメラが常時動いており先週の金曜日から月曜の朝までをしっかり撮影されているので画質は悪いが本人がお金を入れたかどうかはハッキリする。
だが、ここで大問題が発生していた。
なんと偶然エラーが発生しており先週頭から防犯カメラの映像が全く録画されていなかったのだ。

こういう時に隣の会社の人間である昆布に事務員がいつも助けて欲しいと頼んでくる事から分かる様に無駄に雑学が多い筆者昆布はこういう事件の時に良く頼られるのである。
事実、先日の盗難事件を解決したのも昆布だからこそ過去の実績から頼られるのは仕方ないであろう。
っという訳で今回も昆布に救援要請が来たのである。

さて、ここで事件のおさらいをしてみよう。
入金者の話では金曜の夕方に入金を行ったのは確かだと言う。
土曜日は祝日で事務員は居らず日曜日も不在。
金曜日のその入金の前と日曜日にあった入金は残っており確認済み。
つまり昆布の推理によると・・・

1.入金した封筒が中まで入っておらず誰かに抜き取られた。
2.誰かが金庫を開けて一番上にあったそれを抜き取った。
3.入金者が嘘を付いている。
4.異世界に転移した。

防犯カメラが存在する以上ここから盗んで行ったと言うのは考えにくい
故障していると言うのは今まで誰も知らなかったからだ。
しかし、自体は思いがけない方向へ進展した。

事件と大事にする前にやはりこういう時は上司に相談するのが筋であろう、その為事務員は渋々ハニワ商事のTOPに報告を行った。

「はい、金曜日の夜から・・・はい、お金が無くなって・・・はい・・・はい? はぃいいいい?!」

その後事務員から説明されました。

「土曜日に飲みに行ったそうです」

おぃいいいいいい!!!!!

見た目は大人頭脳は子供!迷探偵昆布は今日も頭が逝く!
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