Silver Week

セリーネス

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First Period 5

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吐き出し窓から入る光りで、佳夜は目を覚ました。

『そっか、ゆうべ障子を閉めないで寝ちゃったから……』

そっと起き上がりうっすらと明るい室内を見渡すと、隣に寝ていたはずのグヴァイがいなかった。

「あれ?」

寝ていた部分を触れば、ほんのりと温かい。まだ起き出して間もない様だ。
枕元のスマホで時間を確認すれば、5時を少し回った所だった。

シュッ!タンッ!ザッ!!
シュッ!タタンッ!シュッ!シュッ!ザッ!タンッ!

お手洗いやお風呂場へ通じる廊下へ出ると、茶室の裏手から不思議な音が聞こえた。
洗面所の隣にある勝手口を開けると、少し離れた所でグヴァイが剣を自在に操り舞っていた。

『剣の鍛練、よね?……なんて華麗なんだろう』

思わず舞っている。なんて思ってしまったが、正に舞を舞っている様な滑らかさ。芝の上を裸足で立ち、浴衣姿のまま一心不乱に行う剣の型や足さばきは瞬きを忘れてしまう美しい動きだった。
こちらに背を向けているので、佳夜には気が付いていないのかも知れない。

『そっか、毎朝剣の鍛練の為に5時には起きているって言っていたもんね』

グヴァイの所に泊まると、いつも起こされる側だったので鍛練の様子を見た事が無かった。
長年行って来たのだと素人目でも解る洗練された動作で、徐々に徐々に速くしていく足さばきと型の動きに佳夜は見惚れてしまいグヴァイから目が離せなかった。
およそ1時間半後、ようやくグヴァイは鍛練を終了した。
身体中から吹き出る汗ですっかり浴衣は濡れ、開けた胸元から流れ落ちる汗が朝日の中で光り、艶っぽい。
深呼吸を2~3回繰り返して息を調え、剣を鞘に戻し汗で濡れた前髪を掻き上げて振り向くと、建物の出入口近くに佳夜が立っていて、グヴァイは本当に驚いた。

「あれ!?サラ起きていたの!?……ってか、一体いつから居たの?」

「1時間半ぐらい前からかな。ルーがあんまりにも格好良かったから見惚れてました…」

頬を赤らめ目を潤ませながらグヴァイを見つめるサラが可愛い過ぎて、押し倒したくなる衝動に一瞬だけ駆られたグヴァイだった。


※※※※※※※※※※※※※※※※


夜明け前、まだ室内も外も薄暗い中でふと自分の下半身に違和感を覚えてグヴァイは目を覚ました。横になったままで手でまさぐってみると、なんと夜具を濡らす程先走りを滴らせてガチガチに硬く反り起つ息子に触れたのだった。

『!?』

寝る前に -故意ではなかったとは言え- 佳夜から受けた羽への愛撫で狂った様に吐精したと言うのに、たった一晩でもう装填が完了し臨戦態勢になっている。
己の性欲の強さに思わず苦笑いを浮かべてしまったが、朝起ちはしてもこんな状態には滅多にならない。何故この様な事態になったのか頭を捻る。
すると、何処からともなく甘い匂いが漂い思わず唾を飲み込んだ。この匂いの出処は……そう、サラの胸からだ。
昨日、この匂いに包まれてサラから溢れ出る白濁とした液体を飲んだ。ほんのりと甘く、強めに乳首を吸えば吸うだけ溢れ出てくる。いたずらで時折舌で乳首を転がしたり軽く歯を当てれば、感じてしまったサラがピクリと身体を揺らし、鼻から色っぽく息を漏らして更に乳首から液体を溢れ出させた。後でサラがこっそりと教えてくれたがやはりあれは乳だった。サラが生理中では無かったら、怒張した己の猛りを直ぐ様挿入し、乳を飲みながらサラの理性が壊れる程抽挿してしまっていた事だろう。理性が壊れたサラは、こちらの理性を崩壊してくれる程淫らになるから堪らない。
しかし、寝ている佳夜の顔を見ながら己の手で慰めるとか悲しくなる事はしなくなかったので、グヴァイは外で気分転換をする事にしたのだった。

……沸き起こった情欲を振り払う為にそっと起き出して剣の鍛練をしたと言うのに、佳夜の艶かしい肢体を思い出してしまいまた反り起ち始めてしまった。

シャワーを浴びながら手で慰めて一回抜いておかないと駄目か。と内心溜め息を吐きながら思ったグヴァイだった。
ふと佳夜を見れば、夜具の代わりと言って着ているTシャツと呼ばれる服の胸の部分に2つ丸い大きなシミが出来ていた。

「そう、なんだ……。もしかして、それでその状態なの?」

見惚れていた。言う佳夜が可愛いくてグヴァイも数秒見惚れてしまった。

「え?」

グヴァイは驚く佳夜にゆっくりと近付いて、胸元を指差した。

「!?」

グヴァイからの指摘で胸を見て驚いた。
シャツの上からそっと触れば胸は痛い程張ってしまっていて、乳首から乳が染み出してしまっている。
恥ずかしくて一気に顔が赤くなるのが判った。

『さっき起きた時は少し張るなぁって感じただけだったのに、一体いつの間にこんな状態になったのかしら……』

「サラ」

呼ばれ、顔を上げると目の前に立っていたルーが優しく触れるだけのキスをした。そして、そのまま手を引き室内に入ると洗面脱衣場へ佳夜を連れてきた。

「一緒にシャワー浴びようか❤」

「え!?でも、私まだ沢山血が……」

佳夜は自身の出血なので大丈夫だが、グヴァイは浴室があの鉄の様な臭いに充満されて気持ち悪くならないだろうか?

「俺には花の香りとしか感じないし、血の色は訓練や大会で散々見ているから大丈夫だよ♪」

佳夜の言いたい事が解ったグヴァイはそう話し「とりあえず先にシャワーを浴びているから、良かったらおいで❤」と言ってバッと浴衣を脱いで浴室へ入って行った。

『浴衣の脱ぎ方から格好良いとか卑怯だよ!』

背中だけとは言え、鍛え上げた身体があまりにもセクシーで、腰が砕けた佳夜は思わず洗面台に突っ伏してしまった。

『あ、いけないっ』

前屈みになったからか、張りっ放しの胸から余計にミルクが溢れてきてしまい、滴り落ちたミルクがお腹まで濡らし始めてしまった。

『……やっぱり、また飲んでもらうしかないのかな?』

蕾紗さんが、搾乳機で絞り出す方法もあるけど可能なら口から吸って貰う方が女性ホルモンの刺激になって良いのよ♪と昨夜言っていた事を思いだした。

『……さすがに、挿れてはこないよね?』

まだ2日目で出血量も昨日よりある。グヴァイは自分よりも生理に詳しかったから無茶はして来ないだろう。

『よしっ』

意を決して佳夜もTシャツと黒いパジャマズボン、そしてサニタリーショーツを脱いだ。

「お待たせ致しました…」

そう言えば後から入るのも初めてだった。
昨夜は生理中に一緒に入るのは何だか抵抗があって、残念がるグヴァイを我慢させて別々にお風呂に入った。
無性に込み上げる恥ずかしい思いを何とか我慢して浴室へ入ると、身体を洗っていたグヴァイが振り返り笑顔を見せた。

「おいで、洗ってあげるよ❤」

グヴァイは自分の前に椅子を置き、佳夜の手を引いた。背中を向けて座ると、グヴァイは自身が使っていたボディタオルでそのまま丁寧に佳夜を洗ってくれた。変ないたずらも無く真面目に洗って泡を流し、次はそのまま自身の太ももに佳夜の頭を乗せて頭を洗い上げた。

「相変わらずサラの髪の毛は気持ちが良いな❤」

「そう言うルーも変わらず頭洗うの上手~♪気持ち良い~」

「ふ~ん?洗うのだけが上手なのか?」

「え?」

泡を流し終えて、佳夜の身体を起こすとグヴァイはそのまま唇を奪い、深く口付けて佳夜の舌を絡め取った。

「あっ……、んっ!」

口内を優しく舐めながら、両手で胸を揉みし抱く。
パンパンに張った胸はいつもより大きくて重い。
だが、揉むだけでは乳首からの乳は沢山は出ない様だ。

「口付けもこうやってサラの感じる所をより気持ち良くも出来ていたと思っていたけどなぁ?」

少し意地悪気な笑みを浮かべ、佳夜を抱き上げて自身の太ももの上に座らせると、そのままパクっと乳首に吸い付いた。

「あっ!あぁんっ!」

強く吸うと、直ぐに口いっぱいに甘い乳が溜まった。吸っても吸っても溢れ出てくる。

『はぁ…。ヤバイ。マジこれはクセになりそうだ』

昨夜よりも甘味が増している気もする。もっと飲み続けたいけど、恐らくこれは初潮の初期のみの症状で明日には出なくなるだろう、と蕾紗から聞いた佳夜が昨夜グヴァイに説明をした。
ヒサシがこれを味わえない事に少しだけ喜んでしまう自分が正直いるのも本当だ。
判ってはいたが、共に暮らしているので毎晩佳夜の身体を独占出来ていたヒサシが羨ましかった。

『これぐらい俺にも良い事があってもバチは当たらないよな♪』

しかし、柔らかい肢体と未だに吸えば出続ける乳に反応しまだ宥めていない息子が痛い程怒張してきてしまった。

『あぁ!挿れて注ぎてぇっ!……いや、駄目だっ!それは絶対に駄目だ!』

佳夜の身体を心から大切に想うならば、絶対に月経中(しかも、初潮!)に俺の馬鹿太い奴を挿れたら華奢な佳夜の身体を壊す。
4年前、騎士になった祝いだと先輩に妓楼に連れて行かれ、その時の女将が娘達を大切に扱う真っ当な考えを持つ人だった。俺が妓楼が初体験でしかも筆下ろしだと判ると、店一番の遊女を宛がってくれてその遊女から女性のイロハを教わった。その中で覚えておきなさい。と言われたのが、月経に関する事だった。

『あの時はまだサラが番だと判っていなかったけど、あの話を聞いた時に浮かんだのがサラ(5歳の姿)だったんだよなぁ』

昔を思い出し、何とか理性を保っていると佳夜がグヴァイの額に口付けを落とした。

「ここ、舐めても良い?」

そう言ってグヴァイの陰茎を優しく撫でた。

「!?」

『また昨夜みたいに口で?いや、それなら……』

「サラ、それなら昨夜とは違う方法をお願いしても良いか?」

そう言いながら、佳夜を太ももから降ろして椅子に座らせた。

「あっ!」

佳夜の焦る声と目線で自身の太ももを見れば、経血がかなりベットリと付いていた。

「ごめんなさい!」

佳夜が慌ててシャワーで流してくれたが、グヴァイは全く気にならなかった。

「謝る必要は無い」

「え!?……でも、血で汚してしまったわ」

「サラ❤俺はサラの血が汚いなんて思った事は無い。ましてや月経の血だろう?佳夜の身体にとって大切な循環からの出血じゃないか。一体それの何処が汚いんだい?」

「そんな風に考えてくれるなんて……。ありがとう❤やっぱり、ルーは大人ね❤」

佳夜は嬉しさと照れくささから頬を赤らめながら微笑んだ。

「サラが大切な番だからだよ。きっとヒサシだって同じ事を言うと思うぞ?」

グヴァイはシャワーで佳夜の体を温め、更に足の間にシャワーヘッドを向けて経血を洗い流してあげた。

「あっ、ん!ダメぇっ!」

シャワーの水圧とグヴァイの指の動きに感じてしまい、佳夜は身悶えた。

『可愛い!』

グヴァイの家にもシャワーはあるが、こんな風に使った事が無かったし水圧と自分の指だけでも達しそうになる佳夜の姿に萌えてしまった。
このままイかせたらどうなるのだろう?と興味が沸いてしまい、グヴァイは佳夜の両腕を自分の肩に掛けさせ抱き付く様に促した。そして更に水圧を強めたシャワーをクリトリスに当てながら膣にもう片方の指を2本挿れて佳夜が一番感じてしまう所を刺激した。

「んっ!あっ!……っ!あぁっ、やっ、そこ気持ち快いの!~~~あっ!イッちゃうっっ!!」

舐めてイかすよりもずっと早く達してしまった。

『しかも、イき方がかなりエロいとか。……シャワーヤバイな』

まだグヴァイに抱き付いたまま肩で荒く呼吸を繰り返しているが、その姿すらこちらの情欲を誘う色っぽさだった。
改めて溢れ出た経血を優しく洗い流し、息が整ってきた佳夜の手に少しだけボディソープを垂らし、両手で泡立ててから己の猛りを握らせた。

「……こう、掌で包み込む様に優しく握って上下に擦って欲しいんだ」

「えっと、こう?」

「……っ!あぁっ、そう。上手だよ……。凄く気持ち良いよっ」

初めはグヴァイが佳夜の両手を包んで握り方や擦り方の手解きをしたが、佳夜は直ぐにコツを掴みグヴァイが身悶えてきてしまう程掌の動きが巧かった。

「………っ。ごめんっサラ。このままイっても良いか?」

「うん。良いよ❤」

もう少しだけ掌の動きを速めてもらい、グヴァイは昨夜の様に我慢はせず気持ち快さに身を任せて達した。

「あっ、あぁっ!!」

佳夜の手の中で達した陰茎は、思った以上に吐精し佳夜の顔や頭に掛かってしまった。

「……ごめんっ!」

「ううん♪私の手だけでも気持ち良くなって貰えて嬉しい❤……それに、」

「?」

「ルーのって初めて飲んだけど、嫌な匂いがしないし少し甘いから好きかも❤」

『!?』

慌ててシャワーを掛けて佳夜の髪の毛や顔に付いてしまった精液を洗い流してあげたが、意外な言葉が帰ってきて心底驚いた。

『……俺がサラの血の匂いが花の香りと思う様にサラも俺のをそう感じるのか?』

自分の手で慰めて、吐精した際に室内に漂う臭いはどちらかと言えば青臭いと思っていたからだ。
これが番との繋がりを表すものの1つなのだろうか?

「……どんな匂いがするんだい?」

「ん~、少し甘い果物?みたいな匂いかな❤」

佳夜から美味しかったよ❤ありがとう♪と可愛い笑顔で言われ、グヴァイは物凄く照れてしまった。
とりあえず、抜いた事で息子も落ち着きを取り戻したのでグヴァイはサッともう一度シャワーで汗を流して浴室をでた。
佳夜は「もう少し血を洗い流してから行くね」と言うので先に布団が敷かれた部屋に戻り、騎士服に着替えた。
昨夜、夜具に着替えた際に魔術で服の汚れは全て丹念に落としておいたので新品同然だ。
新しい夜具に着替えて部屋に入ってきた佳夜も清楚で可愛いらしいデザインのワンピースに着替えた。
佳夜を手伝いながら寝具を三つ折りにして隅に置き、共に母屋へ向かった。

「お早うございます」

「おはよう!佳夜ちゃん♪グヴァイラヤー君」

ダイニングには雅鷹さんと貴美恵さんが並んで座りコーヒーを飲んでいた。
久志はまだ降りてきていなく、蕾紗さんは朝早くにもう出たのだそうだ。

「マサタカ殿、キミエ殿、昨夜は泊めて頂き有難うございました」

「あら~!お礼なんて良いのよ!グヴァイラヤー君は私達のもう1人の息子みたいなものなんだから♪」

「あぁ」

「その様に言って頂き嬉しいです」

グヴァイが雅鷹さん達と話していると、久志がそばに来て佳夜に声を掛けた。

「おはよう、佳夜❤」

「おはよう、久志♪」

久志も着替えが済み、ジャケットは脱いでいるがネクタイとベストを着ていた。

『やっぱり、格好良い……❤』

「佳夜は本当に俺のスーツ姿が好きだな」

「……うん」

見惚れてしまい、頬を赤らめていたら久志がクスッと小さく笑って唇に優しくキスを落とした。

「おはよう、ヒサシ」

「おはよう、グヴァイ」

久志の姿を見てグヴァイは軽く目を見開いた。

「へぇ、それがこちらの正装なのか?」

「えぇ」

「似合うな!」

「有難うございます♪」

「さあ、食べましょう!」と貴美恵さんから声がかかり、全員席に着いて朝食を食べ始めた。
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