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2人でタオルケットにくるまり、抱き合った温かさが気持ち良くて気が付いたら寝ていた様だ。私はお手洗いに行きたくなり目が覚めて身動いだ。すると、私が軽く動いた気配に久志も目が覚めた様で私を見つめ優しく微笑んだ。
「寝ちゃったね」
「うん」
お手洗いに行ってくるね、と言って起き上がると、久志は私に自分のパジャマを羽織らせた。
「そのままのサラは襲いたくなっちゃうから」
「……バカ」
だけど、お手洗いから戻ると身体を起こしていた久志にベッドに直ぐ様引き込まれた。
「続き、良いよね?」
そう言うやいなや、久志は左手を割れ目に差し込みクリトリスを摘まんだ。
「んっ!」
右手で胸を揉み、口は左の胸を舐めしゃぶる。
「綺麗だ。まるで赤い果実だね」
舌で転がされ、唾液に濡れた乳首は赤く色づき固く尖った。
「反対側も熟れさせなきゃね♪」
そう言って右側の乳首も強く吸い付いた。
久志の舌と指が胸と乳首を弄り、気持ち好さに翻弄され私は軽くイッてしまった。それを見ていた久志は、クリトリスの感じる部分をわざと舐めしゃぶり私をまた直ぐにイかせた。連続でイッてしまった為に下半身は跳ね、息があがり私は目から涙を溢し肩で息をした。しかし、久志はイッた後の敏感になったクリトリスを更に執拗に舐め続けた。
「やっ!久志、感じ過ぎちゃう!…おかしくなっちゃうから駄目ぇ!」
そう訴えるも、逃げられない様に腰を強く掴まれ久志は舌を動かし続ける。久志の舌がクリトリスに触れる度に私の腰は跳ね上がり、嬌声が漏れた。更に久志は指を2本膣に挿れて中で蠢かし、私の感じる箇所をピンポイントに責め続けた。
舌と指が与える快楽に私は簡単に溺れ、もう久志のが欲しい!ぐちゃぐちゃにしてぇ!とそれしか考えられなくなってしまった。
「久志ぃ。お願い、挿れて?もう、我慢出来ないよぉ……」
「ん、俺ももう限界」
私の愛液をずっと味わっていたかったのも本当だけど、と言いながら久志も挿れたくて堪らない状態になっていた。
血管を浮き上がらせる程怒張し、先走りを溢し続けてテラテラと光らせた陰茎はかなり卑猥で、それを見ただけで私の下半身は更にいやらしく疼いた。
久志は私の脚を優しく開き、膣に宛がうと一気に挿入した。
「あぁぁぁぁぁぁぁ!」
凄く熱くて太い陰茎が膣壁を抉りながら奥を一気に貫いた瞬間、抉られる様に擦って行く快感のあまりの気持ち好さに、頭が真っ白になってしまう程激しくイッてしまった。
陰茎を絞る様に蠢く膣の快楽を、久志は眉間にシワを刻んで耐えた。そして私の身体が弛緩してきた所で背中に腕を回し私を抱き起こし、久志は私に挿れたまま胡座を掻き、腰を揺らし始めた。
「あぁっ、んんっ!あんっ」
久志の怒張したままの陰茎は、あまりにも太い為にお腹を中から盛り上げ、触れればそこが硬く陰茎だと判る程に膣を占領していた。
抽挿される度に溢れ出る愛液は陰茎を包み込み、ぬめりを増し久志の動きを激しくさせ奥を更に強く突かれた。快楽に支配された私は一緒に腰を揺らしよがり喘ぎ声を上げ続けた。
久志の動きもどんどん速さを増し、一際大きく腰を動かして深く膣を抉り奥へ擦り付けた瞬間、私はまたイッてしまった。中をキツく締めた事で同時に久志も達した。
「くぅっ!……」
奥に押し付け射精し続ける久志は、少し焼けた肌の頬を染め身体全体にうっすらと汗をかき、硬く目を瞑る姿が本当に艶っぽい。イッた瞬間の私の顔がエロ過ぎと言われたけど、久志の方が私より何倍もエロい顔だと思った。
久志は余韻を味わう様に腰を揺らし続け、長く注ぎ込んだ。そして漸く身体を弛緩させると、ハッと目を見開いて顔をあげた。
「…ごめん!!」
慌てて抜こうとする久志を止め、私は掌にルーの浄化の魔術式を思い浮かべ声に出した。
サーヴラーの原語を正しく発音出来ているか自信は無かったが、何度も耳にした音で呟くと掌に魔術式が浮かび上がった。
色は違うけど、同じ術式に見える。私はその魔術式を自分の下半身にかざしてみると、ルーがやってくれた様に一瞬で中が浄化された感触がした。
「!? 今のは?」
久志にも伝わった様で驚かれた。
「浄化の応用魔術なの。……その、もう抜いて大丈夫だよ」
「それって、…つまり避妊出来るって事?……その魔術って何度も使えるのか?」
「うん」
「そっか…」
するとまだ硬い陰茎を挿れたままだった久志は、今度は私をうつ伏せにすると、ゆっくりと抽挿を開始したのだった。
「あん!…久志!?」
「サラに頼るとか情けないけど、もう駄目なんだ。…抱き潰したくは無いけど、このまま朝までヤリたい。……サラを抱いてイき続けたいって思ってしまって気が狂いそうなんだ」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「あっ!…あ!ん!…あん!」
もう、外はすっかり暗くなっているのに、久志とずっと繋がっている。
きっと夕食の時間も過ぎてしまっているだろう。でも、部屋に鍵を掛け更に寝室の扉にも鍵を掛けている為に誰にも邪魔をされないで籠り交わり続けている。もしかしたら久志が先に夕食は要らないと言っているのかも知れない。どちらにせよ寝室から遠い廊下から部屋のドアをノックされたとしても、ベッドの軋む音と卑猥な水音と私の嬌声で溢れた寝室では何も聞こえなかった。
もう、何度体位を変えただろう?お互い何回イッたのかも判らない。
気持ち好すぎてずっとずっと挿れっぱなしのままでいる。
久志が注ぐ度に浄化の魔術を掛け、また2人で貪る様に身体を重ね互いの感じる所を刺激し合い快楽に身を委ね続けた。
「あぁっ…サラ!サラ!愛している…!」
ルーとの行為の様な激しさは無いけれど、私を気持ち良くしながらも久志が私で感じてくれているのが判り、とても嬉しかった。
「あん!ダメぇ!そんなに擦られたらまたイッちゃうから~!」
仰向けに寝た久志の上に跨がり、久志の鍛え上げられた胸に両手を置き私は自ら腰を揺らしていた。
久志も腰を下から突き上げる様に何度も動かし、奥を擦った。殆んどイキっ放しの私は久志との快楽に溺れて理性等とっくに無かった。
しかし、身体は正直でもう体力は底を尽きかけていた。
「……あぁっ!」
下から一際強く中を抉られ、私は仰け反り身体が弾ける様にイッた。そしてそのまま久志の胸の上に倒れこみ、肩で息をした。
久志も私がイッた瞬間に達し、ビュクビュクと音が聞こえてきそうな程激しく吐き出した。
「……大丈夫?サラ?」
私は緩く首を横に振った。
久志の射精が収まって、互いの身体が弛緩した所でなんとか上半身を起こし、浄化の魔術をかけた。だけど、もう腕にも力が入らずまた直ぐに久志の上に倒れこんだ。
久志はゆっくりと体勢を変え、私をベッドに寝かせズルっと膣から陰茎を抜いた。
そしてそのままベッドから降りると、隣の部屋に消えて行った。
どうしたのかと思い、声をかけたかったけど私は嬌声を上げすぎて声が枯れ、喉が痛かった。
『……喉だけじゃない。横になった途端全身に疲労感が襲ってきて悲鳴を上げている。全然動けない』
眼も開けられず、このまま眠ってしまいそうだった。
「…サラ」
うとうとと眠りかけていたら、優しい久志の声に意識が浮上した。
「少し、身体を起こすよ」
動けない身体を労る様に、久志は背中に腕を回してそっと私を起こした。背中に沢山のクッションや枕を当てて寄りかからせてくれた。
重い瞼をなんとか開けると、ベッドの端に腰掛けていた久志は手に持っていたカップを私の口に当ててくれた。
「水、飲める?」
小さく頷き、口を開くと久志はゆっくりとカップを傾けて水を口の中に注いでくれた。火照った身体に丁度良い冷たさの水は、喉が潤い痛みが和らげてくれた。
カップの半分程飲んで、ジェスチャーでご馳走さまと示すと、久志はナイトテーブルにカップを置いて私を抱き寄せ膝の上に座らせた。
「…ごめん。身体、辛いよね?」
「……うん、ちょっとだけね」
「今、お風呂用意しているから沸いたら一緒に入ろう?」
「うん…」
正直お風呂に入ってサッパリしたいと思っていたけど、身体に力が入らないので諦めていた。
きっと久志が私を洗ってくれるつもりなので、一緒に入ろうって言ってくれたのだろうけど、恥ずかしくて顔が熱くなる。ついさっきまでずっと裸で交わっていたんだから、今さら恥ずかしく思うのって変だと頭では解る。なのに顔が火照ってくる。羞恥心とは厄介過ぎると思ってしまった。
久志は私の身体が冷えない様にタオルケットを巻き付けると、私を横向きに抱き上げ隣の部屋に移動した。そしてラグの上に下ろし「ベッドのシーツ換えてくるから」と言ってまた寝室に入って行った。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
……チャプン
ふと気が付くと、久志の膝の上で身体を久志にもたれかける様にして私は一緒に湯船に浸かっていた。
「あ、目が覚めた?」
ぴくん、と動いた私に気付き、久志は私の顔を覗きこんで唇にキスをした。
シーツの交換が済んで戻ったら、私は寝てしまっていたらしい。でも、そのままでは身体が気持ち悪いだろうから湯船に浸かってお湯で洗い流してあげようと思い一緒に温まっていた所だった様だ。
「ごめんね。私、重かったでしょう?」
いくら私の方が小柄で細いとは言え、同じ年だしルーみたいに筋肉隆々に鍛え上げている訳じゃない。良くここまで運べたなぁ、と驚いた。
「軽い、とは言えないけど、サラ1人運ぶぐらいの力は俺にだってあるから大丈夫だよ」
「そうなんだ。…やっぱり久志って男の人なんだねぇ」
私がふわりと笑うと、久志が「なんだそれ」と言って笑った。
温まった身体のおかげで少し動ける様になり、湯船から出て身体を洗った。(とは言っても殆んど久志に洗われたけど)
再度浸かって温まり、自分で腕や脚を軽くマッサージすると今度は自分の足で歩いて浴室から出られた。バスタオルで身体を拭きながら籠の中を見ると、中にはタオル地で可愛らしいデザインのパジャマや桃色の可愛い下着が用意されていた。どちらも新品の様だ。
「これ、久志が用意してくれたの?」
「うん、まぁ」
「…下着、も?」
「…うん」
久志は女性物の下着を手に取る事に恥ずかしさは感じないのだろうか??
ついジッと久志を見つめると、久志は顔を赤らめ目を反らした。
「俺のより小さくて可愛いパンツに欲情しそうになったけど、流石に今はもう自制は利くから」
「!?」
そっち!?
羞恥心じゃなくて欲情!?
「……いや、あの、女物の下着を手にするのって恥ずかしくないのかなぁ?って思っただけだよ?」
「……それは無いかな。むしろ俺が選んだ奴を身に付けたサラの姿を想像して起ってきてしまう」
「!?……え?久志って変態だったの?」
「違っ!」
男ってそういうもんなんだ!と言われた。
……そう言えば、弟も私にトータルコーディネイトして写真撮りたいとか言ってたっけ。
「……よく解らないけど、わかった」
男心がイマイチ理解出来ないけど、湯冷めしちゃうのでとりあえず着る事にした。
着替え終え、隣の部屋に移動した。何時だろう?と思い時計を見ると、夜の11時を回っていた。
「!?」
お昼過ぎからおよそ9時間も2人っきりで部屋に籠っていた事実に、居たたまれない思いに襲われ、その場にうずくまった。いくら久志の番の症状とは言え!もう殆んど嫁入りしている様なもんだとは言え!彼氏の実家の部屋に9時間も籠るとか非常識過ぎるでしょう!獣!?私達は獣ですか!?
「あ~、ごめん。サラ」
私がうずくまった理由を察し、久志は片膝をついて私の頭を撫でた。
「俺が盛った所為だから、サラの所為じゃないから」
ポン、ポン、と優しく頭を叩かれて慰めてくれるけど、立ち直るのにもう暫くかかりそうだった。
ぐ~、きゅるるる、ぐ~
「「…………………」」
またこのパターン!!
「クッ」
真っ赤になった私の隣で久志は肩を震わせ俯いた。
「…台所に行ってみようか?」
ひとしきり笑われた後、久志は私の両脇に手を入れて私を立ち上がらせ額にキスを落とした。
「……久志、笑い過ぎだから」
「ごめん、サラが可愛いくて」
久志は私と指を絡め、部屋を出た。しんと静まり返った廊下を歩き階下へ行くと、灯りが消され辺りは暗かった。
「貴美恵さん達はもう寝ちゃったの?」
「いや、今夜は帰らないんだ」
聞けば、雅鷹さん達は取引先のパーティーに出席してそのまま泊まってくるらしく、蕾紗さんも友人と旅行に出掛け明後日まで帰らないらしい。
「……ずっと部屋に籠り続けたのって、みんながいないのを判っていたからなの?」
「半分はそうだけど、もう半分は完全にサラの身体に溺れた」
今は落ち着いているけど、まだ身体はサラを味わいたくて疼くんだ。と久志は私の耳たぶを噛んだ。
「んっ!……私じゃなくてご飯を食べて!」
「そうだった」
久志はクスリと笑い、台所に入り明かりを点けた。
「おっ!流石、都子さん。味噌汁作ってくれてるしご飯も炊いておいてくれてる♪」
久志は味噌汁の鍋に火をかけながら、手際良くお釜からご飯を出しておにぎりを握ってくれた。
お椀によそったお味噌汁とおにぎりを持ってダイニングへ移動。
具を入れない只の塩むすびだけど、良い塩梅で美味しかった。
「ご馳走さまでした」
「お粗末さま♪」
2人で並んで使用した食器類を洗って片付け部屋に戻った。
「サラ、おいで」
歯を磨き、寝室に入るとベッドに腰掛けている久志が両腕を広げ私を抱き寄せた。
そして唇を耳に口付け「さっきみたいな無茶はしないから、また抱きたい」と吐息と共に囁かれた。久志の唇が耳に触れた時点で私の下半身は甘く痺れ、濡れてきてしまっていた。
私は小さく頷き、久志に口付けをするとそのままベッドに押し倒され、あっという間に全てを脱がされてしまった。
「サラ、愛している」
久志はそう呟き、私に口付け舌を口の中に差し込んだ。
「寝ちゃったね」
「うん」
お手洗いに行ってくるね、と言って起き上がると、久志は私に自分のパジャマを羽織らせた。
「そのままのサラは襲いたくなっちゃうから」
「……バカ」
だけど、お手洗いから戻ると身体を起こしていた久志にベッドに直ぐ様引き込まれた。
「続き、良いよね?」
そう言うやいなや、久志は左手を割れ目に差し込みクリトリスを摘まんだ。
「んっ!」
右手で胸を揉み、口は左の胸を舐めしゃぶる。
「綺麗だ。まるで赤い果実だね」
舌で転がされ、唾液に濡れた乳首は赤く色づき固く尖った。
「反対側も熟れさせなきゃね♪」
そう言って右側の乳首も強く吸い付いた。
久志の舌と指が胸と乳首を弄り、気持ち好さに翻弄され私は軽くイッてしまった。それを見ていた久志は、クリトリスの感じる部分をわざと舐めしゃぶり私をまた直ぐにイかせた。連続でイッてしまった為に下半身は跳ね、息があがり私は目から涙を溢し肩で息をした。しかし、久志はイッた後の敏感になったクリトリスを更に執拗に舐め続けた。
「やっ!久志、感じ過ぎちゃう!…おかしくなっちゃうから駄目ぇ!」
そう訴えるも、逃げられない様に腰を強く掴まれ久志は舌を動かし続ける。久志の舌がクリトリスに触れる度に私の腰は跳ね上がり、嬌声が漏れた。更に久志は指を2本膣に挿れて中で蠢かし、私の感じる箇所をピンポイントに責め続けた。
舌と指が与える快楽に私は簡単に溺れ、もう久志のが欲しい!ぐちゃぐちゃにしてぇ!とそれしか考えられなくなってしまった。
「久志ぃ。お願い、挿れて?もう、我慢出来ないよぉ……」
「ん、俺ももう限界」
私の愛液をずっと味わっていたかったのも本当だけど、と言いながら久志も挿れたくて堪らない状態になっていた。
血管を浮き上がらせる程怒張し、先走りを溢し続けてテラテラと光らせた陰茎はかなり卑猥で、それを見ただけで私の下半身は更にいやらしく疼いた。
久志は私の脚を優しく開き、膣に宛がうと一気に挿入した。
「あぁぁぁぁぁぁぁ!」
凄く熱くて太い陰茎が膣壁を抉りながら奥を一気に貫いた瞬間、抉られる様に擦って行く快感のあまりの気持ち好さに、頭が真っ白になってしまう程激しくイッてしまった。
陰茎を絞る様に蠢く膣の快楽を、久志は眉間にシワを刻んで耐えた。そして私の身体が弛緩してきた所で背中に腕を回し私を抱き起こし、久志は私に挿れたまま胡座を掻き、腰を揺らし始めた。
「あぁっ、んんっ!あんっ」
久志の怒張したままの陰茎は、あまりにも太い為にお腹を中から盛り上げ、触れればそこが硬く陰茎だと判る程に膣を占領していた。
抽挿される度に溢れ出る愛液は陰茎を包み込み、ぬめりを増し久志の動きを激しくさせ奥を更に強く突かれた。快楽に支配された私は一緒に腰を揺らしよがり喘ぎ声を上げ続けた。
久志の動きもどんどん速さを増し、一際大きく腰を動かして深く膣を抉り奥へ擦り付けた瞬間、私はまたイッてしまった。中をキツく締めた事で同時に久志も達した。
「くぅっ!……」
奥に押し付け射精し続ける久志は、少し焼けた肌の頬を染め身体全体にうっすらと汗をかき、硬く目を瞑る姿が本当に艶っぽい。イッた瞬間の私の顔がエロ過ぎと言われたけど、久志の方が私より何倍もエロい顔だと思った。
久志は余韻を味わう様に腰を揺らし続け、長く注ぎ込んだ。そして漸く身体を弛緩させると、ハッと目を見開いて顔をあげた。
「…ごめん!!」
慌てて抜こうとする久志を止め、私は掌にルーの浄化の魔術式を思い浮かべ声に出した。
サーヴラーの原語を正しく発音出来ているか自信は無かったが、何度も耳にした音で呟くと掌に魔術式が浮かび上がった。
色は違うけど、同じ術式に見える。私はその魔術式を自分の下半身にかざしてみると、ルーがやってくれた様に一瞬で中が浄化された感触がした。
「!? 今のは?」
久志にも伝わった様で驚かれた。
「浄化の応用魔術なの。……その、もう抜いて大丈夫だよ」
「それって、…つまり避妊出来るって事?……その魔術って何度も使えるのか?」
「うん」
「そっか…」
するとまだ硬い陰茎を挿れたままだった久志は、今度は私をうつ伏せにすると、ゆっくりと抽挿を開始したのだった。
「あん!…久志!?」
「サラに頼るとか情けないけど、もう駄目なんだ。…抱き潰したくは無いけど、このまま朝までヤリたい。……サラを抱いてイき続けたいって思ってしまって気が狂いそうなんだ」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「あっ!…あ!ん!…あん!」
もう、外はすっかり暗くなっているのに、久志とずっと繋がっている。
きっと夕食の時間も過ぎてしまっているだろう。でも、部屋に鍵を掛け更に寝室の扉にも鍵を掛けている為に誰にも邪魔をされないで籠り交わり続けている。もしかしたら久志が先に夕食は要らないと言っているのかも知れない。どちらにせよ寝室から遠い廊下から部屋のドアをノックされたとしても、ベッドの軋む音と卑猥な水音と私の嬌声で溢れた寝室では何も聞こえなかった。
もう、何度体位を変えただろう?お互い何回イッたのかも判らない。
気持ち好すぎてずっとずっと挿れっぱなしのままでいる。
久志が注ぐ度に浄化の魔術を掛け、また2人で貪る様に身体を重ね互いの感じる所を刺激し合い快楽に身を委ね続けた。
「あぁっ…サラ!サラ!愛している…!」
ルーとの行為の様な激しさは無いけれど、私を気持ち良くしながらも久志が私で感じてくれているのが判り、とても嬉しかった。
「あん!ダメぇ!そんなに擦られたらまたイッちゃうから~!」
仰向けに寝た久志の上に跨がり、久志の鍛え上げられた胸に両手を置き私は自ら腰を揺らしていた。
久志も腰を下から突き上げる様に何度も動かし、奥を擦った。殆んどイキっ放しの私は久志との快楽に溺れて理性等とっくに無かった。
しかし、身体は正直でもう体力は底を尽きかけていた。
「……あぁっ!」
下から一際強く中を抉られ、私は仰け反り身体が弾ける様にイッた。そしてそのまま久志の胸の上に倒れこみ、肩で息をした。
久志も私がイッた瞬間に達し、ビュクビュクと音が聞こえてきそうな程激しく吐き出した。
「……大丈夫?サラ?」
私は緩く首を横に振った。
久志の射精が収まって、互いの身体が弛緩した所でなんとか上半身を起こし、浄化の魔術をかけた。だけど、もう腕にも力が入らずまた直ぐに久志の上に倒れこんだ。
久志はゆっくりと体勢を変え、私をベッドに寝かせズルっと膣から陰茎を抜いた。
そしてそのままベッドから降りると、隣の部屋に消えて行った。
どうしたのかと思い、声をかけたかったけど私は嬌声を上げすぎて声が枯れ、喉が痛かった。
『……喉だけじゃない。横になった途端全身に疲労感が襲ってきて悲鳴を上げている。全然動けない』
眼も開けられず、このまま眠ってしまいそうだった。
「…サラ」
うとうとと眠りかけていたら、優しい久志の声に意識が浮上した。
「少し、身体を起こすよ」
動けない身体を労る様に、久志は背中に腕を回してそっと私を起こした。背中に沢山のクッションや枕を当てて寄りかからせてくれた。
重い瞼をなんとか開けると、ベッドの端に腰掛けていた久志は手に持っていたカップを私の口に当ててくれた。
「水、飲める?」
小さく頷き、口を開くと久志はゆっくりとカップを傾けて水を口の中に注いでくれた。火照った身体に丁度良い冷たさの水は、喉が潤い痛みが和らげてくれた。
カップの半分程飲んで、ジェスチャーでご馳走さまと示すと、久志はナイトテーブルにカップを置いて私を抱き寄せ膝の上に座らせた。
「…ごめん。身体、辛いよね?」
「……うん、ちょっとだけね」
「今、お風呂用意しているから沸いたら一緒に入ろう?」
「うん…」
正直お風呂に入ってサッパリしたいと思っていたけど、身体に力が入らないので諦めていた。
きっと久志が私を洗ってくれるつもりなので、一緒に入ろうって言ってくれたのだろうけど、恥ずかしくて顔が熱くなる。ついさっきまでずっと裸で交わっていたんだから、今さら恥ずかしく思うのって変だと頭では解る。なのに顔が火照ってくる。羞恥心とは厄介過ぎると思ってしまった。
久志は私の身体が冷えない様にタオルケットを巻き付けると、私を横向きに抱き上げ隣の部屋に移動した。そしてラグの上に下ろし「ベッドのシーツ換えてくるから」と言ってまた寝室に入って行った。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
……チャプン
ふと気が付くと、久志の膝の上で身体を久志にもたれかける様にして私は一緒に湯船に浸かっていた。
「あ、目が覚めた?」
ぴくん、と動いた私に気付き、久志は私の顔を覗きこんで唇にキスをした。
シーツの交換が済んで戻ったら、私は寝てしまっていたらしい。でも、そのままでは身体が気持ち悪いだろうから湯船に浸かってお湯で洗い流してあげようと思い一緒に温まっていた所だった様だ。
「ごめんね。私、重かったでしょう?」
いくら私の方が小柄で細いとは言え、同じ年だしルーみたいに筋肉隆々に鍛え上げている訳じゃない。良くここまで運べたなぁ、と驚いた。
「軽い、とは言えないけど、サラ1人運ぶぐらいの力は俺にだってあるから大丈夫だよ」
「そうなんだ。…やっぱり久志って男の人なんだねぇ」
私がふわりと笑うと、久志が「なんだそれ」と言って笑った。
温まった身体のおかげで少し動ける様になり、湯船から出て身体を洗った。(とは言っても殆んど久志に洗われたけど)
再度浸かって温まり、自分で腕や脚を軽くマッサージすると今度は自分の足で歩いて浴室から出られた。バスタオルで身体を拭きながら籠の中を見ると、中にはタオル地で可愛らしいデザインのパジャマや桃色の可愛い下着が用意されていた。どちらも新品の様だ。
「これ、久志が用意してくれたの?」
「うん、まぁ」
「…下着、も?」
「…うん」
久志は女性物の下着を手に取る事に恥ずかしさは感じないのだろうか??
ついジッと久志を見つめると、久志は顔を赤らめ目を反らした。
「俺のより小さくて可愛いパンツに欲情しそうになったけど、流石に今はもう自制は利くから」
「!?」
そっち!?
羞恥心じゃなくて欲情!?
「……いや、あの、女物の下着を手にするのって恥ずかしくないのかなぁ?って思っただけだよ?」
「……それは無いかな。むしろ俺が選んだ奴を身に付けたサラの姿を想像して起ってきてしまう」
「!?……え?久志って変態だったの?」
「違っ!」
男ってそういうもんなんだ!と言われた。
……そう言えば、弟も私にトータルコーディネイトして写真撮りたいとか言ってたっけ。
「……よく解らないけど、わかった」
男心がイマイチ理解出来ないけど、湯冷めしちゃうのでとりあえず着る事にした。
着替え終え、隣の部屋に移動した。何時だろう?と思い時計を見ると、夜の11時を回っていた。
「!?」
お昼過ぎからおよそ9時間も2人っきりで部屋に籠っていた事実に、居たたまれない思いに襲われ、その場にうずくまった。いくら久志の番の症状とは言え!もう殆んど嫁入りしている様なもんだとは言え!彼氏の実家の部屋に9時間も籠るとか非常識過ぎるでしょう!獣!?私達は獣ですか!?
「あ~、ごめん。サラ」
私がうずくまった理由を察し、久志は片膝をついて私の頭を撫でた。
「俺が盛った所為だから、サラの所為じゃないから」
ポン、ポン、と優しく頭を叩かれて慰めてくれるけど、立ち直るのにもう暫くかかりそうだった。
ぐ~、きゅるるる、ぐ~
「「…………………」」
またこのパターン!!
「クッ」
真っ赤になった私の隣で久志は肩を震わせ俯いた。
「…台所に行ってみようか?」
ひとしきり笑われた後、久志は私の両脇に手を入れて私を立ち上がらせ額にキスを落とした。
「……久志、笑い過ぎだから」
「ごめん、サラが可愛いくて」
久志は私と指を絡め、部屋を出た。しんと静まり返った廊下を歩き階下へ行くと、灯りが消され辺りは暗かった。
「貴美恵さん達はもう寝ちゃったの?」
「いや、今夜は帰らないんだ」
聞けば、雅鷹さん達は取引先のパーティーに出席してそのまま泊まってくるらしく、蕾紗さんも友人と旅行に出掛け明後日まで帰らないらしい。
「……ずっと部屋に籠り続けたのって、みんながいないのを判っていたからなの?」
「半分はそうだけど、もう半分は完全にサラの身体に溺れた」
今は落ち着いているけど、まだ身体はサラを味わいたくて疼くんだ。と久志は私の耳たぶを噛んだ。
「んっ!……私じゃなくてご飯を食べて!」
「そうだった」
久志はクスリと笑い、台所に入り明かりを点けた。
「おっ!流石、都子さん。味噌汁作ってくれてるしご飯も炊いておいてくれてる♪」
久志は味噌汁の鍋に火をかけながら、手際良くお釜からご飯を出しておにぎりを握ってくれた。
お椀によそったお味噌汁とおにぎりを持ってダイニングへ移動。
具を入れない只の塩むすびだけど、良い塩梅で美味しかった。
「ご馳走さまでした」
「お粗末さま♪」
2人で並んで使用した食器類を洗って片付け部屋に戻った。
「サラ、おいで」
歯を磨き、寝室に入るとベッドに腰掛けている久志が両腕を広げ私を抱き寄せた。
そして唇を耳に口付け「さっきみたいな無茶はしないから、また抱きたい」と吐息と共に囁かれた。久志の唇が耳に触れた時点で私の下半身は甘く痺れ、濡れてきてしまっていた。
私は小さく頷き、久志に口付けをするとそのままベッドに押し倒され、あっという間に全てを脱がされてしまった。
「サラ、愛している」
久志はそう呟き、私に口付け舌を口の中に差し込んだ。
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