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捜索 sideセルト(アルセルト)
「どういうことだよ!」
兄である王太子と共に他国へ行っていた俺は急いでノーマンに転移した。
マリリン婆からミランダが行方不明と連絡が来たからだ。
ミランダとアホ公爵令息の離婚は簡単にいかなくなった。
何故ならセイシャル王国が到頭法律まで変えたからだ。
この大陸では白い結婚の有無はかなり重要度を占める。
だが内容は国によって違うのだ。
基本的に白い結婚3年で何処の国も離婚を認めるという法律を掲げている。
それは教会側がそれを推奨しているからだ。
勿論ノーマン王国でも王家はそれを認めているし、セイシャル王国も今までは認めていたのだ。
それを法律を撤回すると教会に提出したと俺達は情報を得た。
こちらにミランダ達が転移した翌日にその情報は齎されたのだった。
大司教が受理する前に今回の件を話して止めなければならなかった。
その為に他国にあるこの大陸の一番トップの大聖堂まで赴いていた、だが大司教になかなか会う事が出来なくて手を拱いている状態だった。
そんな時のミランダの行方不明。
どう考えてもセイシャルの仕業だろう。
だがマリリン婆はおかしな事を言い出した。
「お嬢ちゃんは確かに行方不明だけどね、この城内からは出ていないんだよ!」
「どういうことだよ!」
俺はもう一度同じ質問をする。
マリリン婆に依ると俺が居なくなった城内で、魔導具制作をしなければならなかった彼女はミランダが心配だったという。
誰も知らない中で過ごさなければならないから不憫だったとも言った。
そして城の中でも完全に安心は出来なかったともマリリン婆は言う。
「安心な場所ならアル坊がコルベール領に来る事は無かっただろうよ」
言われてみればそうだ、俺を狙った一派は陛下が一掃してくれた、だけど根本的な解決に至ってはいない。
まだ兄上が即位していないからだ。
王太子派は過激ではないけれど俺の事は目の上の瘤に間違いないから、兄上が即位するまでは俺も安心は出来ないのだとマリリン婆は言った。
「だけど⋯兄上は⋯」
「そりゃあんたの兄さんはいい人かもしれないけどね、城にはいろんな人がいるだろうよ。私の作る魔導具は優秀だよ!でも全てに目が届くわけじゃない。だからお嬢ちゃんにだけ結界の目印を付けたんだ」
「目印かよ」
「そうさお嬢ちゃんがこの城内を一歩でも出ればこの魔導具が反応するんだ、それが全く反応しない。壊れているわけじゃあないよ。ちゃんと作動してるからね」
「では城の何処かに居るって事だな」
「あぁそうさね、隠し部屋やら何やら兎に角早く見つけてあげとくれよ」
「言われなくっても」
「何かの薬を使われてるんだと聞いたんだ」
「薬?」
俺はミランダに薬が使われたと聞いて彼女の部屋に向かった、宰相と侍女、そして騎士達が集まっていた。
くそっ!ミランダが見つかったら俺と一緒の部屋にする、いやもうズット一緒に居よう。
「宰相」
「おや、殿下おかえりなさいませ。この度は「謝罪はいい、薬とは?」」
俺は宰相の謝罪など聞く暇などないのだ、一刻も早くミランダを見つけないといけない。
「薬かどうかは解りませんが匂いが残っていたそうなのです」
「匂い?」
「はい、こちらの侍女も嗅いでいますし私達が調べる為に入った時も少しだけしておりました。今はもう消えましたが」
「宰相、城の中を手分けして探してくれ、何処かに必ずいるはずだ。私は薬を調べる者を連れてくる」
「畏まりました」
宰相が部屋を出ていくとミランダに付けていた侍女が俺に頭を下げながら謝罪した。
「アルセルト殿下大変申し訳ありませんでした、私にもお手伝いさせて頂けないでしょうか。罰は無事にミランダ様がお戻りになってから与えて下さいませ」
彼女は必死な顔で告げてくる。
私は「暫し待て」そう言ってミランダの父の元へ転移した。
兄である王太子と共に他国へ行っていた俺は急いでノーマンに転移した。
マリリン婆からミランダが行方不明と連絡が来たからだ。
ミランダとアホ公爵令息の離婚は簡単にいかなくなった。
何故ならセイシャル王国が到頭法律まで変えたからだ。
この大陸では白い結婚の有無はかなり重要度を占める。
だが内容は国によって違うのだ。
基本的に白い結婚3年で何処の国も離婚を認めるという法律を掲げている。
それは教会側がそれを推奨しているからだ。
勿論ノーマン王国でも王家はそれを認めているし、セイシャル王国も今までは認めていたのだ。
それを法律を撤回すると教会に提出したと俺達は情報を得た。
こちらにミランダ達が転移した翌日にその情報は齎されたのだった。
大司教が受理する前に今回の件を話して止めなければならなかった。
その為に他国にあるこの大陸の一番トップの大聖堂まで赴いていた、だが大司教になかなか会う事が出来なくて手を拱いている状態だった。
そんな時のミランダの行方不明。
どう考えてもセイシャルの仕業だろう。
だがマリリン婆はおかしな事を言い出した。
「お嬢ちゃんは確かに行方不明だけどね、この城内からは出ていないんだよ!」
「どういうことだよ!」
俺はもう一度同じ質問をする。
マリリン婆に依ると俺が居なくなった城内で、魔導具制作をしなければならなかった彼女はミランダが心配だったという。
誰も知らない中で過ごさなければならないから不憫だったとも言った。
そして城の中でも完全に安心は出来なかったともマリリン婆は言う。
「安心な場所ならアル坊がコルベール領に来る事は無かっただろうよ」
言われてみればそうだ、俺を狙った一派は陛下が一掃してくれた、だけど根本的な解決に至ってはいない。
まだ兄上が即位していないからだ。
王太子派は過激ではないけれど俺の事は目の上の瘤に間違いないから、兄上が即位するまでは俺も安心は出来ないのだとマリリン婆は言った。
「だけど⋯兄上は⋯」
「そりゃあんたの兄さんはいい人かもしれないけどね、城にはいろんな人がいるだろうよ。私の作る魔導具は優秀だよ!でも全てに目が届くわけじゃない。だからお嬢ちゃんにだけ結界の目印を付けたんだ」
「目印かよ」
「そうさお嬢ちゃんがこの城内を一歩でも出ればこの魔導具が反応するんだ、それが全く反応しない。壊れているわけじゃあないよ。ちゃんと作動してるからね」
「では城の何処かに居るって事だな」
「あぁそうさね、隠し部屋やら何やら兎に角早く見つけてあげとくれよ」
「言われなくっても」
「何かの薬を使われてるんだと聞いたんだ」
「薬?」
俺はミランダに薬が使われたと聞いて彼女の部屋に向かった、宰相と侍女、そして騎士達が集まっていた。
くそっ!ミランダが見つかったら俺と一緒の部屋にする、いやもうズット一緒に居よう。
「宰相」
「おや、殿下おかえりなさいませ。この度は「謝罪はいい、薬とは?」」
俺は宰相の謝罪など聞く暇などないのだ、一刻も早くミランダを見つけないといけない。
「薬かどうかは解りませんが匂いが残っていたそうなのです」
「匂い?」
「はい、こちらの侍女も嗅いでいますし私達が調べる為に入った時も少しだけしておりました。今はもう消えましたが」
「宰相、城の中を手分けして探してくれ、何処かに必ずいるはずだ。私は薬を調べる者を連れてくる」
「畏まりました」
宰相が部屋を出ていくとミランダに付けていた侍女が俺に頭を下げながら謝罪した。
「アルセルト殿下大変申し訳ありませんでした、私にもお手伝いさせて頂けないでしょうか。罰は無事にミランダ様がお戻りになってから与えて下さいませ」
彼女は必死な顔で告げてくる。
私は「暫し待て」そう言ってミランダの父の元へ転移した。
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