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一章
一話 怪物退治の高校生
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「絶対に許さない。」
「絶対に殺してやる。」
「何で俺らがこんな目に。」
「何で俺がこんな目に。」
少年は溜め息をつく。俺の普通の高校生活は数日で消えてしまった。
思い出すはその日の記憶。でかい怪物。
一人の死体。無惨な現場。
俺は走馬灯を見た気がした。でも実際には生きている。それは俺の"先輩"のお陰だ。
「ほら早くしてよ。限定品なのよ。」
(なら自分で買いに行けよ。)
で、今俺はその先輩にパシられている。
年は同じなのに。むしろ俺の方が誕生日早いのに。
「あんたのせいで限定アイス逃したらどうするのよ。」
九 朝美(ここの あさみ)。それが先輩の名前だ。俺と先輩は特殊事件解決部という部活に入っている。ちなみに部員は二人だ。どう言うことをやるのかというと… 「ギュアアアアア」
耳が壊れるほどの叫びを聞いたのはそんな時だった。
「正人くん、初仕事よ。あいつを倒してみせなさい。」
まぁそう言うことだ。
銃とナイフの位置を確認して慎重に進む。
一般の人々の叫びが聞こえてくる。
「怪物を確認。サイズは高さ3m弱、横に…」
「そんなこといいから早く倒しなさいよ」
(ハイハイ)
俺ら高校生がなぜこんなことをしているかというと、能力があるからだ。先輩は[ギフト]と読んでいる。…ダサくね?
そんな俺のギフトは『judgment』
(もちろん命名は先輩だ)
相手が嘘をついているかを見抜き嘘の重さだけ罰を与えるというものだ。
対人ならば中々な能力だと思う。けど怪物には意味がない。
「本当に面倒だよ。」
ナイフと銃を持って怪物と対峙する。
「…」
絶句した。怪物のとなりに少年がいたのだ。
体育座りで動かない。気絶しているのか?
(まずい!)
すぐに俺は走りだし、保護しようとした。
近づくと、全く違ったことにすぐに気付いた。イヤホンをしている。両手でスマホを持っている。指をとても早く動かしている。つまり
「何でこんなところで音ゲーしてるんだよ!?」
少年に正人の声は届いていない。
ならばと正人は少年のスマホを蹴飛ばした。
「早く逃げろ!」
少年は震えている。やっと怪物に気付いたか。そう思い溜め息をついていると、
「もう少しでフルコン出来てたのに、どうしてくれるんだよ。」
正人は固まってしまった。
「あと、あのリベンジャーにはあんたはかなわないと思うよ。」
「それはどうい、うっ…!!?」
その時には俺の体は吹っ飛んでいた。
「絶対に殺してやる。」
「何で俺らがこんな目に。」
「何で俺がこんな目に。」
少年は溜め息をつく。俺の普通の高校生活は数日で消えてしまった。
思い出すはその日の記憶。でかい怪物。
一人の死体。無惨な現場。
俺は走馬灯を見た気がした。でも実際には生きている。それは俺の"先輩"のお陰だ。
「ほら早くしてよ。限定品なのよ。」
(なら自分で買いに行けよ。)
で、今俺はその先輩にパシられている。
年は同じなのに。むしろ俺の方が誕生日早いのに。
「あんたのせいで限定アイス逃したらどうするのよ。」
九 朝美(ここの あさみ)。それが先輩の名前だ。俺と先輩は特殊事件解決部という部活に入っている。ちなみに部員は二人だ。どう言うことをやるのかというと… 「ギュアアアアア」
耳が壊れるほどの叫びを聞いたのはそんな時だった。
「正人くん、初仕事よ。あいつを倒してみせなさい。」
まぁそう言うことだ。
銃とナイフの位置を確認して慎重に進む。
一般の人々の叫びが聞こえてくる。
「怪物を確認。サイズは高さ3m弱、横に…」
「そんなこといいから早く倒しなさいよ」
(ハイハイ)
俺ら高校生がなぜこんなことをしているかというと、能力があるからだ。先輩は[ギフト]と読んでいる。…ダサくね?
そんな俺のギフトは『judgment』
(もちろん命名は先輩だ)
相手が嘘をついているかを見抜き嘘の重さだけ罰を与えるというものだ。
対人ならば中々な能力だと思う。けど怪物には意味がない。
「本当に面倒だよ。」
ナイフと銃を持って怪物と対峙する。
「…」
絶句した。怪物のとなりに少年がいたのだ。
体育座りで動かない。気絶しているのか?
(まずい!)
すぐに俺は走りだし、保護しようとした。
近づくと、全く違ったことにすぐに気付いた。イヤホンをしている。両手でスマホを持っている。指をとても早く動かしている。つまり
「何でこんなところで音ゲーしてるんだよ!?」
少年に正人の声は届いていない。
ならばと正人は少年のスマホを蹴飛ばした。
「早く逃げろ!」
少年は震えている。やっと怪物に気付いたか。そう思い溜め息をついていると、
「もう少しでフルコン出来てたのに、どうしてくれるんだよ。」
正人は固まってしまった。
「あと、あのリベンジャーにはあんたはかなわないと思うよ。」
「それはどうい、うっ…!!?」
その時には俺の体は吹っ飛んでいた。
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