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18話 溢れ出る本音
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「ルカ、もう起きて大丈夫なのかい?」
「はい、アルフレッド兄様。昨日のだるさが嘘のようになくなりました。僕、本当に魔力を使い過ぎていたみたいです……」
風邪とはまた違う。寝て魔力が回復したらすっかり元通りだ。
「だから……何度もそう言ってるだろうが」
ヴィルヘルムははぁっと溜め息を吐く。
「もう大丈夫なら良かった。それで、ルカは何だってこんな倒れるまで無理をしたんだい? どうしてこんなにも急いでD級になりたかったのか、話してくれるね」
兄様はあくまでも優しく問いかけてくれる。こんな大事になった以上、もう黙ってはいられない。
「僕……ヴィリーが兄様から受けている僕の護衛の依頼内容を見ちゃったんです……」
「まぁ、確かにパーティ組んでればメンバーの個人で受けてる依頼の確認は出来るな」
と、ヴィルヘルム。兄様は「それに何か問題があったのかい?」と首を傾げた。
「僕、それが期限付きの依頼だなんて知らなくて、ヴィリーと5日しか一緒にいられないって知って、僕……」
泣きそうになって言葉に詰まる。すると、白虎が続きを話してくれた。
『主はヴィリーに迷惑かと思い、アルフレッド殿下との契約の更新をしてほしいと言い出せなかった』
「うん、だから僕、ヴィリーとお別れするまでの間にせめて一人前の冒険者になって……それで、笑顔でお別れしようって……おも……って……うわぁぁぁぁん!」
涙が溢れ出てくる。ハプソン家の子だった時ですらこんな声を出して泣いたことなんてなかったのに。
そっか、僕、そんなにヴィルヘルムとお別れするのが嫌なんだ。もっとヴィリーと一緒にいたいんだ。
「ルカ……! 君はそんなにもヴィリーの事を気に入って……うぅ、兄様ちょっと嫉妬しちゃうじゃないか……なんて尊い涙なんだ……! 私もそんなふうに泣きつかれたい……!」
そういう兄様も目をうるうると潤ませる。一方でヴィルヘルムは一人呆れた表情をしていた。
『アルフレッド殿下。先程ヴィリーとの契約の更新はしないと仰ったが、やはり更新していただけないだろうか、この通りだ』
白虎がペタンと伏せをすると、兄様は「うむ、そうだな。ルカ本人がヴィリーと一緒にいたいと言うのなら……」と頷いた。
しかし、その希望を打ち砕いたのはヴィルヘルムだった。
「だぁから、契約の更新なんざしねぇっつってんだろ!」
「「『がーん……!』」」
『きゅぴーん……!』
その場のヴィルヘルム以外の全員がカチコチに凍り付く。そんな、酷い。ヴィルヘルムはやっぱり僕の事お荷物で迷惑だって思ってたんだ……。
そして、次の彼の一言でその氷は一気に解凍される。
「おい、バカ兄弟。てめぇら何を勘違いしてんのか知らねぇが、俺はルカを手放すつもりは微塵もねぇ」
「「『……え……?』」」
『きゅぴ……!?』
「で、でも……契約は更新しないって……」
「あぁ、契約は更新しねぇ。今回の報酬をもらってそれでおしまいだ。だから何だ。俺とてめぇは冒険者同士パーティ組んでんだろうがよ。それは、護衛の依頼とは一切関係ねぇ事項だろ」
「えっ……あっ……更新しないって……そういう事!?」
「つまりヴィリー、君は、護衛の依頼なんかなくても、ルカと冒険者として対等に旅を続けてくれると……そういう事かい!?」
「だからそうだっつってんだろ!」
ヴィルヘルムはドカッと立ち上がると、ドシドシと音を立てて僕のいるベッドまでやってきて……僕をベッドへ押し倒した。
「わっ、ヴィリー!?」
僕の顔の真横にヴィルヘルムの手のひらがバーンと置かれる。これって床ドン……!?
「ルカてめぇ。てめぇごとき雑魚がんな簡単に俺から離れられると思ってんのか。生意気言ってんじゃねぇ。次お別れだのなんだのふざけた事言い出したら俺の名札付きの首輪つけるからな。覚えておけ」
ヴィルヘルムはそう言って僕のお腹を両手で思いっ切りくすぐった。
「うははははっ! や、やめっ! くすぐっ……きゃははははっ!」
「ピピー! ヴィリー、それはセクハラだ! レッドカード! 退場ー!」
兄様は笛を鳴らして赤いカードをヴィルヘルムにグサグサ突き刺している。その笛とカードはどこから出した!?
ヴィルヘルムのくすぐりから解放された僕は、自分に『ヴィリーのもの』と彫られたプレート付きの首輪がつけられているところを妄想し、ボンッと火照る。
「僕、良いよ……ヴィリーになら、首輪、つけられても」
「「っ!?」」
モジモジしながらそう暴露すると、ヴィルヘルムと兄様は湯気を出しながら後ろに倒れた。
「はい、アルフレッド兄様。昨日のだるさが嘘のようになくなりました。僕、本当に魔力を使い過ぎていたみたいです……」
風邪とはまた違う。寝て魔力が回復したらすっかり元通りだ。
「だから……何度もそう言ってるだろうが」
ヴィルヘルムははぁっと溜め息を吐く。
「もう大丈夫なら良かった。それで、ルカは何だってこんな倒れるまで無理をしたんだい? どうしてこんなにも急いでD級になりたかったのか、話してくれるね」
兄様はあくまでも優しく問いかけてくれる。こんな大事になった以上、もう黙ってはいられない。
「僕……ヴィリーが兄様から受けている僕の護衛の依頼内容を見ちゃったんです……」
「まぁ、確かにパーティ組んでればメンバーの個人で受けてる依頼の確認は出来るな」
と、ヴィルヘルム。兄様は「それに何か問題があったのかい?」と首を傾げた。
「僕、それが期限付きの依頼だなんて知らなくて、ヴィリーと5日しか一緒にいられないって知って、僕……」
泣きそうになって言葉に詰まる。すると、白虎が続きを話してくれた。
『主はヴィリーに迷惑かと思い、アルフレッド殿下との契約の更新をしてほしいと言い出せなかった』
「うん、だから僕、ヴィリーとお別れするまでの間にせめて一人前の冒険者になって……それで、笑顔でお別れしようって……おも……って……うわぁぁぁぁん!」
涙が溢れ出てくる。ハプソン家の子だった時ですらこんな声を出して泣いたことなんてなかったのに。
そっか、僕、そんなにヴィルヘルムとお別れするのが嫌なんだ。もっとヴィリーと一緒にいたいんだ。
「ルカ……! 君はそんなにもヴィリーの事を気に入って……うぅ、兄様ちょっと嫉妬しちゃうじゃないか……なんて尊い涙なんだ……! 私もそんなふうに泣きつかれたい……!」
そういう兄様も目をうるうると潤ませる。一方でヴィルヘルムは一人呆れた表情をしていた。
『アルフレッド殿下。先程ヴィリーとの契約の更新はしないと仰ったが、やはり更新していただけないだろうか、この通りだ』
白虎がペタンと伏せをすると、兄様は「うむ、そうだな。ルカ本人がヴィリーと一緒にいたいと言うのなら……」と頷いた。
しかし、その希望を打ち砕いたのはヴィルヘルムだった。
「だぁから、契約の更新なんざしねぇっつってんだろ!」
「「『がーん……!』」」
『きゅぴーん……!』
その場のヴィルヘルム以外の全員がカチコチに凍り付く。そんな、酷い。ヴィルヘルムはやっぱり僕の事お荷物で迷惑だって思ってたんだ……。
そして、次の彼の一言でその氷は一気に解凍される。
「おい、バカ兄弟。てめぇら何を勘違いしてんのか知らねぇが、俺はルカを手放すつもりは微塵もねぇ」
「「『……え……?』」」
『きゅぴ……!?』
「で、でも……契約は更新しないって……」
「あぁ、契約は更新しねぇ。今回の報酬をもらってそれでおしまいだ。だから何だ。俺とてめぇは冒険者同士パーティ組んでんだろうがよ。それは、護衛の依頼とは一切関係ねぇ事項だろ」
「えっ……あっ……更新しないって……そういう事!?」
「つまりヴィリー、君は、護衛の依頼なんかなくても、ルカと冒険者として対等に旅を続けてくれると……そういう事かい!?」
「だからそうだっつってんだろ!」
ヴィルヘルムはドカッと立ち上がると、ドシドシと音を立てて僕のいるベッドまでやってきて……僕をベッドへ押し倒した。
「わっ、ヴィリー!?」
僕の顔の真横にヴィルヘルムの手のひらがバーンと置かれる。これって床ドン……!?
「ルカてめぇ。てめぇごとき雑魚がんな簡単に俺から離れられると思ってんのか。生意気言ってんじゃねぇ。次お別れだのなんだのふざけた事言い出したら俺の名札付きの首輪つけるからな。覚えておけ」
ヴィルヘルムはそう言って僕のお腹を両手で思いっ切りくすぐった。
「うははははっ! や、やめっ! くすぐっ……きゃははははっ!」
「ピピー! ヴィリー、それはセクハラだ! レッドカード! 退場ー!」
兄様は笛を鳴らして赤いカードをヴィルヘルムにグサグサ突き刺している。その笛とカードはどこから出した!?
ヴィルヘルムのくすぐりから解放された僕は、自分に『ヴィリーのもの』と彫られたプレート付きの首輪がつけられているところを妄想し、ボンッと火照る。
「僕、良いよ……ヴィリーになら、首輪、つけられても」
「「っ!?」」
モジモジしながらそう暴露すると、ヴィルヘルムと兄様は湯気を出しながら後ろに倒れた。
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