ビーズを紡いで・・・

進藤進

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レシピ004「初めてのお店経営」

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いよいよ、お店を開く御話をさせていただきます。
たったの5年程度のことですが、夫婦で一緒に働いた貴重な思い出の時間です。

私は建築設計士で、ある設計事務所に15年ほど勤めていた頃。
そこそこ、社内では評価をいただいていたのですが、意匠担当はPJのリーダー格でデザインから設計の栄誉を得る代わりに各担当者をまとめる役割でした。

年配でアクの強い方々が多く、残業とストレスで精神はイッパイイッパイでした。
副業で企画設計をしていたのですが、儲からなくてもいいから気を使わないで自由に仕事をしたいと、勢いで会社を辞めました。

今から思うと、バブル崩壊後でもあったし、随分、無茶をしたものだと冷や汗が出ます。
「気を遣う性格」だと、自分で思い込んでいたのでしょう。
その遣い方が違うということに、若い私は気づいてはいませんでした。

人生を振り返って、後悔することは多いですが、実際、この後かなり苦労します。
結局、今の平穏な気持ちを持てるようになったのは、僅か5年ほど前なのです。

でも、こうしてエッセイ等で思い返してみると、そう、悪い人生ではなかったと。
あのまま会社に残り、管理職についていたら今頃は結構わがままなオジサンになっていたかもしれません。

奥さんに対しても、かなり忙しい時期は亭主関白が当たり前のように接していました。
その分、「気を遣っていた」を自分で思い込んでいたのですが、実際はどうだったでしょうか?

この辺を語りだすとキリがないので、お店の話に戻ります。

脱サラしたとたん、思いがけなくアルバイトで企画設計していたゼネコンさんから大きな設計の仕事を依頼されました。
二、三年は生活できる程の金額が貰えそうで、税金を払う位ならと、ビーズアクセサリーのお店を開くことにしたのです。

奥さんもフリーマーケットで何度か売って、手応えも感じていてビーズ教室の出張講師もやっていたので、ダメもとで開いてみる決心をしたのでした。

お店は家から歩いて5分ほどの、広めの道路に面した好立地にあったので、最初から結構、お客様にいらしてもらえました。
スペースも広く、15畳ほどのお店と裏にも同じくらい流し付きであり、私の設計用の机やビーズ教室用のテーブルも置け、中々、快適でした。

何よりも、初めて自分のお店をもつ高揚感で私は嬉しく働いたのです。
前回にも書きましたが、休日は火曜日のみで、その日も一週間おきくらいに浅草橋に仕入れに行ってました。

東京への通勤が無いこともありますが、毎日がワクワクの連続です。
朝起きて、嫌だなぁと思ったことは一度もありませんでした。
お金の不安は別にして。

運営や経理のこと、お客様の話等、まだまだ伝えたいことは多いですが、今回はここまで。
最後まで御読みいただき、ありがとうございました。

添付の写真は私達のオリジナルキット「vol.005:四つ花リング(大)チェコ・オーラム」です。
レベル3(中級者向)
チェコラウンド型4・5㎜で四つの花びらを表現しました。
次の近況ノートにレシピも公開しておきます。

ネーミングについては、特徴が分かるよう、頭をひねりました。
これも、楽しい作業です。
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