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第五章 「結末」
第六話
しおりを挟む「ひどい戦闘ですね。このまま戦うつもりだとしたら……最悪だ」
車内、テレビを見て苦言を呈する。そのモニターには町の俯瞰映像が映し出されていた。
浮遊した人が機関銃を持ち周囲を撃ちまわる。数人が打ち抜かれるも、それを見て氷の壁で抑える人が現れる。
地割れによりその氷の壁はひび割れ崩れ落ち、その様を見て駆け付けた能力者が、何かの能力により機関銃を爆破する。
爆発に飲まれ、落下する浮遊していた男。その男の代わりとばかりに浮遊した男が現れれば、地へと巨大な岩を落下させる。
泥臭い戦闘をしている人たちもいる。
武装ありきの戦闘。銃を構え、盾を構える。時には閃光弾や爆弾を交え、相手の陣営を追い詰めまいと戦果を挙げる。もはや能力など関係ない、ただ対立する陣営の武力抗争だ。
「これではただの戦争だ。小規模の戦争をやっているだけに過ぎないじゃないか……」
「これで能力者の立場はより悪くなります。もしかしたのならば、政府が能力者を雇い、花の入れ墨を持った人間を拘束しにかかるかもしれません」
画面から目を逸らしたモノクローム。
直ちにそこまで過激なことをするとは思えない。しかし場合によっては、その可能性すらあり得る。
このまま一般人を巻き込むようならば、能力者を放っておくわけにはいかない。これではそう、犯罪者集団でしかないのだから。正当な主張もまるでない犯罪者集団など、敵視されて然るべきだ。
それでも……俺たちも能力者の一人なのだ。嫌な現実だ。
モノクロームの指示通り自動車を走らせる。そうして道の狭い路地まで辿り着けば、やけに中途半端な位置でストップの声が掛かった。
曲がり角でもない、直進道路の中央だ。路上駐車以外の駐車方法がない。それでも彼女の言うことを信じ、端に寄せるように駐車する。そうしてテレビを消せば、時間を確認して助手席へと声を向けた。
「早くつきすぎました。漁夫の利を狙うのなら遅れていった方が良いんじゃないですか?」
すると一度顎に手を当て思考する。しかし数秒後、モノクロームは首を横に振るった。
「いえ、拠点で身を潜めましょう。全て片が付いたころに能力を消していきましょう」
モノクロームの意図、それはつまりはこういうことなのだろう。
フォーチュンのメンバーより先に本拠地につく。そこで隠れ、フォーチュンが来るのを待つ。そしてフォーチュンとアスピレーションが互いに消耗しきったところに現れ、能力の消滅をしていく。
言ってしまえば卑怯な手だ。それでも、たった二人で能力者集団と渡り合うにはこの手しかない。
降り立った土地、そこは都会から少し外れた住宅街だった。
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