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第1話 天才少女
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絶体絶命だった。
小さな子供二人では、どうやったって逃げ出せるような状況ではない。
男は二人。一人は若くて、一人は中年。……いや、幼い真広にはそう見えたが、それは単にスーツ姿に髭を生やしていたからに他ならない。細かい年齢などわからなかった。
「兄貴、どうなんスか?」
スーツの男は誰かと電話をしているようだった。その隣をジーパンにTシャツ姿の若い男がウロウロと歩き回り、スーツの男は顔をしかめて額に手を当てている。
「連絡は……なんだってっ?」
何か問題が起きたのであろうことは、想像できた。
「僕たち、どうなっちゃうんだろう……」
真広は、半泣きで隣の少女に声を掛けた。
「大丈夫。あんたのことは、私が守るから」
後ろ手に縛られ転がされながらも、強い瞳でそう告げてくる雨歌。誘拐されたのは小学校からの帰り道。真新しいランドセルは廃工場の土埃の上に転がされ、白くなっている。
「大丈夫って、だってどうするの?」
体も小さく気も弱い真広は、不安気に目を潤ませている。そんな真広を見、雨歌はにんまりと笑ってみせたのだ。
「わかるでしょ? 今アイツらは何かアクシデントがあって揉めてる。ここでさらにアクシデントを増やして、攪乱させる」
「え? どうやって?」
「真広、ちょっとだけ痛いかもしれないけど、ごめんね?」
「え?」
理由を聞く暇などなかった。雨歌が半身を起こし、足で真広の腹を蹴ったのである。
「ぐはっ」
あまりの痛みに、涙が出る真広。そんな真広を見て、雨歌が悲鳴を上げる。
「きゃ~! 真広っ!」
さっきまでの表情から一転、顔面蒼白で体を震わせる。騒ぎを聞き、男たちが近寄ってくる。
「真広っ、しっかりしてぇぇ!」
顔をぐちゃぐちゃにして泣き出す雨歌に、若い方の男が、
「なんだっ、どうしたっ」
と訊ねる。
「真広はっ、持病があるのっ。時々こうして発作が起きて……薬……薬飲まないと死んじゃう!」
金切り声でそう言うと、わんわんと泣き出した。
「はぁ? マジかよっ」
若い男が狼狽える。スーツの男が電話口に、
「おい、発作が起きたとか言って苦しんでるぞ? どうするんだよ!」
と怒鳴っている。
真広は泣きじゃくる雨歌の顔を見、怒鳴り散らす男の声を聞き、更には蹴られた場所が痛く、恐怖がこみ上げ、震えながら泣き出した。泣きながらしゃくりあげ、過呼吸のようにも聞こえる。
「あなたたち、このままだと人殺しになるわよっ。真広を助けてよっ、お願いっ! 真広、真広ぉぉ!」
雨歌が泣き叫ぶ。その様子を見た若い男が、
「あああ、どうすりゃいいんだよっ。ガキ一人連れてくりゃいいってだけの話が、人違いだって、今更そんな話あるかっ?」
スーツの男に向かって叫ぶ。パニックになった若い男に、スーツの男が返す。
「待ってろよっ、今話をしてっ……おい、もしもしっ? おい!」
スーツの男が電話口を睨みつける。
「……切られた」
「はぁぁ? どういうことだよっ、こいつが死んだら俺たちが殺人犯ってことになるんだぞっ?」
「真広っ、苦しいの? 真広っ! ねぇ、早くなんとかしてよぉぉ! 真広が死んじゃう! うわぁぁぁぁん!」
雨歌がさらに大きな声で泣く。廃工場に雨歌の絶叫が響き渡る。
「お、俺は……もう知らねぇ!」
カオスな状態に圧倒され、若い男が数歩後ずさる。そしてくるりと踵を返すと脱兎のごとく走り出す。
「おい、どこ行くんだよ!」
スーツの男がオロオロとその場で足踏みをし始める。転がっている子供は浅い呼吸で涙を流しながら苦しんでいるのだ。このままだと、本当に死ぬかもしれない、と思った。
「お、おおお俺だって知るかよ!」
誰に言うでもなくそう口にすると、出口に向かって走っていった。それを横目に確認しながら、
「真広! 真広ぉぉ!」
雨歌はわんわんと涙を流し、叫び続けた。叫びながら立ち上がると、辺りを見渡し、テーブルの上にライターがあるのを確認する。後ろに縛られた腕をぐっと下げ、自分の尻を潜らせた。更に右足、左足と抜き出し、腕を前に持ってくる。そのままテーブルのライターを手に取ると。腕を拘束しているロープに火をつける。
「熱っ」
「う……雨歌ちゃん?」
うずくまっていた真広が雨歌の様子を見て、顔を上げた。
「もう……ちょっと。よし!」
縄を焼き切ると、雨歌はブラウスの袖で顔を拭う。そして強い瞳を真広に向け、にまっと笑った。
「さ、逃げるよ」
真広の腕に巻かれたロープを解くと、手を引き、立たせる。
「痛くしてごめんね、真広」
「……ううん、大丈夫」
ぽかん、とした顔で真広が答えた。
「よし、行こう!」
雨歌がパッと真広の手を取り、走り出した。
「雨歌ちゃん、さっきのって……」
ピタリと泣き止んだ雨歌。あんなに泣いていたのに。
「お芝居だよ」
走りながら雨歌が答えた。
「私ね、九つの色を纏う役者になるんだ!」
廃ビルの出口、光指すドアを潜りながら振り向いた雨歌は、まるでスポットライトを当てられているかのようだったのである。
◇
「あれから十年近く経つってぇのに……」
加賀見真広は、ダンススタジオのガラス越しに、雨歌の姿を覗き見る。
「全然進展してないんだよな」
腕を組み、溜息を吐く。
萩野雨歌は、役者志望だ。その演技力は突出しており、望めばいつだって舞台に立てるだろうに、何故か彼女は事務所にも属さず、それどころか、芸能事務所のオーディションすら受けてはいない。本人曰く「まだその時じゃない」らしいが、一体いつになったらその時が来るのか。
歌、ダンス、日舞、アクション、その他諸々、芝居の役に立ちそうなものは片っ端から身に付けている。中学に入るまでは真広も一緒にこのダンススクールに通っていたが、今は空手一本に絞っていた。好きな女を守れる男になりたい。そんな不純な動機だ。幼い頃の失態を、いつか挽回したいと思っているのだ。
真広が雨歌を好きなことは、雨歌も知っている。だが、幼馴染という都合のいい関係を手放す気はないのか、そもそも真広は雨歌にとって恋愛対象外なのか、二人の距離は縮まることもないままだった。
「絶対諦めないからなっ」
グッと拳を握り、ダンススタジオのドアを開けた。
「こんちゃ~」
軽く声を掛けると、オーナーが顔を覗かせる。
「あら、真広! お迎え?」
「はい」
時刻は夜の十時。こんな時間に雨歌を一人で歩かせるわけにはいかないと、迎えに来たのだ。過保護だと言われても構わない。真広にとって雨歌は、唯一無二の存在なのだ。
「今呼ぶわね。あの子、集中すると時間とか忘れるんだから」
苦笑いでホールの扉を開け、雨歌に声を掛ける。中から「はーい」という雨歌の声が聞こえた。
「今、着替えるって」
オーナーがそう言いながら戻った。
「それにしても……苦労してるみたいね、真広」
ポン、と真広の肩に手を置くオーナー。彼女は小さい頃から真広と雨歌をよく知っている。このスタジオに通うようになったのは、例の事件以降だったが、事件のことも知っていた。政治家の息子と間違われた真広が誘拐されたのだが、一緒にいた雨歌もその巻き添えを喰らった。結局、犯人は逃げたようだが、雨歌の一芝居が功を奏したのだと聞いている。あの頃からずっと、真広が一途に雨歌を思っていることも、雨歌がまったくなびかないことも間近に見てきたのだ。
「苦労だなんて、とんでもない。俺はあいつの夢もちゃんとわかってる。あいつを支えて、ずっと雨歌の傍にいられるように努力する。それだけですよ」
「……やっだぁ、恥ずかしげもなくそういうことホイホイ口にするんだから、真広ったらお・ま・せ・さ・ん!」
バンバンと真広の背を叩き、体をくねらせる。
「そうよね、真広は雨歌一筋だもんね。それでいいんだもんねぇ」
うっとりとした顔で指を組み、顔の横へ。
「あ、真広、お待たせ」
髪を無造作に束ね、長袖のロングTシャツにスパッツという格好で雨歌が姿を見せる。
「荷物、持つよ」
雨歌が手にしていたリュックを真広がひょいと担ぎ、「じゃ」とオーナーに頭を下げる。
「気を付けて帰りなさいね~」
スタジオを後にする二人を見送り、
「どうなっていくのかしらねぇ、あの二人は」
と呟いたのだった。
小さな子供二人では、どうやったって逃げ出せるような状況ではない。
男は二人。一人は若くて、一人は中年。……いや、幼い真広にはそう見えたが、それは単にスーツ姿に髭を生やしていたからに他ならない。細かい年齢などわからなかった。
「兄貴、どうなんスか?」
スーツの男は誰かと電話をしているようだった。その隣をジーパンにTシャツ姿の若い男がウロウロと歩き回り、スーツの男は顔をしかめて額に手を当てている。
「連絡は……なんだってっ?」
何か問題が起きたのであろうことは、想像できた。
「僕たち、どうなっちゃうんだろう……」
真広は、半泣きで隣の少女に声を掛けた。
「大丈夫。あんたのことは、私が守るから」
後ろ手に縛られ転がされながらも、強い瞳でそう告げてくる雨歌。誘拐されたのは小学校からの帰り道。真新しいランドセルは廃工場の土埃の上に転がされ、白くなっている。
「大丈夫って、だってどうするの?」
体も小さく気も弱い真広は、不安気に目を潤ませている。そんな真広を見、雨歌はにんまりと笑ってみせたのだ。
「わかるでしょ? 今アイツらは何かアクシデントがあって揉めてる。ここでさらにアクシデントを増やして、攪乱させる」
「え? どうやって?」
「真広、ちょっとだけ痛いかもしれないけど、ごめんね?」
「え?」
理由を聞く暇などなかった。雨歌が半身を起こし、足で真広の腹を蹴ったのである。
「ぐはっ」
あまりの痛みに、涙が出る真広。そんな真広を見て、雨歌が悲鳴を上げる。
「きゃ~! 真広っ!」
さっきまでの表情から一転、顔面蒼白で体を震わせる。騒ぎを聞き、男たちが近寄ってくる。
「真広っ、しっかりしてぇぇ!」
顔をぐちゃぐちゃにして泣き出す雨歌に、若い方の男が、
「なんだっ、どうしたっ」
と訊ねる。
「真広はっ、持病があるのっ。時々こうして発作が起きて……薬……薬飲まないと死んじゃう!」
金切り声でそう言うと、わんわんと泣き出した。
「はぁ? マジかよっ」
若い男が狼狽える。スーツの男が電話口に、
「おい、発作が起きたとか言って苦しんでるぞ? どうするんだよ!」
と怒鳴っている。
真広は泣きじゃくる雨歌の顔を見、怒鳴り散らす男の声を聞き、更には蹴られた場所が痛く、恐怖がこみ上げ、震えながら泣き出した。泣きながらしゃくりあげ、過呼吸のようにも聞こえる。
「あなたたち、このままだと人殺しになるわよっ。真広を助けてよっ、お願いっ! 真広、真広ぉぉ!」
雨歌が泣き叫ぶ。その様子を見た若い男が、
「あああ、どうすりゃいいんだよっ。ガキ一人連れてくりゃいいってだけの話が、人違いだって、今更そんな話あるかっ?」
スーツの男に向かって叫ぶ。パニックになった若い男に、スーツの男が返す。
「待ってろよっ、今話をしてっ……おい、もしもしっ? おい!」
スーツの男が電話口を睨みつける。
「……切られた」
「はぁぁ? どういうことだよっ、こいつが死んだら俺たちが殺人犯ってことになるんだぞっ?」
「真広っ、苦しいの? 真広っ! ねぇ、早くなんとかしてよぉぉ! 真広が死んじゃう! うわぁぁぁぁん!」
雨歌がさらに大きな声で泣く。廃工場に雨歌の絶叫が響き渡る。
「お、俺は……もう知らねぇ!」
カオスな状態に圧倒され、若い男が数歩後ずさる。そしてくるりと踵を返すと脱兎のごとく走り出す。
「おい、どこ行くんだよ!」
スーツの男がオロオロとその場で足踏みをし始める。転がっている子供は浅い呼吸で涙を流しながら苦しんでいるのだ。このままだと、本当に死ぬかもしれない、と思った。
「お、おおお俺だって知るかよ!」
誰に言うでもなくそう口にすると、出口に向かって走っていった。それを横目に確認しながら、
「真広! 真広ぉぉ!」
雨歌はわんわんと涙を流し、叫び続けた。叫びながら立ち上がると、辺りを見渡し、テーブルの上にライターがあるのを確認する。後ろに縛られた腕をぐっと下げ、自分の尻を潜らせた。更に右足、左足と抜き出し、腕を前に持ってくる。そのままテーブルのライターを手に取ると。腕を拘束しているロープに火をつける。
「熱っ」
「う……雨歌ちゃん?」
うずくまっていた真広が雨歌の様子を見て、顔を上げた。
「もう……ちょっと。よし!」
縄を焼き切ると、雨歌はブラウスの袖で顔を拭う。そして強い瞳を真広に向け、にまっと笑った。
「さ、逃げるよ」
真広の腕に巻かれたロープを解くと、手を引き、立たせる。
「痛くしてごめんね、真広」
「……ううん、大丈夫」
ぽかん、とした顔で真広が答えた。
「よし、行こう!」
雨歌がパッと真広の手を取り、走り出した。
「雨歌ちゃん、さっきのって……」
ピタリと泣き止んだ雨歌。あんなに泣いていたのに。
「お芝居だよ」
走りながら雨歌が答えた。
「私ね、九つの色を纏う役者になるんだ!」
廃ビルの出口、光指すドアを潜りながら振り向いた雨歌は、まるでスポットライトを当てられているかのようだったのである。
◇
「あれから十年近く経つってぇのに……」
加賀見真広は、ダンススタジオのガラス越しに、雨歌の姿を覗き見る。
「全然進展してないんだよな」
腕を組み、溜息を吐く。
萩野雨歌は、役者志望だ。その演技力は突出しており、望めばいつだって舞台に立てるだろうに、何故か彼女は事務所にも属さず、それどころか、芸能事務所のオーディションすら受けてはいない。本人曰く「まだその時じゃない」らしいが、一体いつになったらその時が来るのか。
歌、ダンス、日舞、アクション、その他諸々、芝居の役に立ちそうなものは片っ端から身に付けている。中学に入るまでは真広も一緒にこのダンススクールに通っていたが、今は空手一本に絞っていた。好きな女を守れる男になりたい。そんな不純な動機だ。幼い頃の失態を、いつか挽回したいと思っているのだ。
真広が雨歌を好きなことは、雨歌も知っている。だが、幼馴染という都合のいい関係を手放す気はないのか、そもそも真広は雨歌にとって恋愛対象外なのか、二人の距離は縮まることもないままだった。
「絶対諦めないからなっ」
グッと拳を握り、ダンススタジオのドアを開けた。
「こんちゃ~」
軽く声を掛けると、オーナーが顔を覗かせる。
「あら、真広! お迎え?」
「はい」
時刻は夜の十時。こんな時間に雨歌を一人で歩かせるわけにはいかないと、迎えに来たのだ。過保護だと言われても構わない。真広にとって雨歌は、唯一無二の存在なのだ。
「今呼ぶわね。あの子、集中すると時間とか忘れるんだから」
苦笑いでホールの扉を開け、雨歌に声を掛ける。中から「はーい」という雨歌の声が聞こえた。
「今、着替えるって」
オーナーがそう言いながら戻った。
「それにしても……苦労してるみたいね、真広」
ポン、と真広の肩に手を置くオーナー。彼女は小さい頃から真広と雨歌をよく知っている。このスタジオに通うようになったのは、例の事件以降だったが、事件のことも知っていた。政治家の息子と間違われた真広が誘拐されたのだが、一緒にいた雨歌もその巻き添えを喰らった。結局、犯人は逃げたようだが、雨歌の一芝居が功を奏したのだと聞いている。あの頃からずっと、真広が一途に雨歌を思っていることも、雨歌がまったくなびかないことも間近に見てきたのだ。
「苦労だなんて、とんでもない。俺はあいつの夢もちゃんとわかってる。あいつを支えて、ずっと雨歌の傍にいられるように努力する。それだけですよ」
「……やっだぁ、恥ずかしげもなくそういうことホイホイ口にするんだから、真広ったらお・ま・せ・さ・ん!」
バンバンと真広の背を叩き、体をくねらせる。
「そうよね、真広は雨歌一筋だもんね。それでいいんだもんねぇ」
うっとりとした顔で指を組み、顔の横へ。
「あ、真広、お待たせ」
髪を無造作に束ね、長袖のロングTシャツにスパッツという格好で雨歌が姿を見せる。
「荷物、持つよ」
雨歌が手にしていたリュックを真広がひょいと担ぎ、「じゃ」とオーナーに頭を下げる。
「気を付けて帰りなさいね~」
スタジオを後にする二人を見送り、
「どうなっていくのかしらねぇ、あの二人は」
と呟いたのだった。
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