蒼炎のカチュア

黒桐 涼風

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第七章 守るべきもの

7ー後日談① エドナサイド

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 サイサの村の宿で、休むことになった。あたし達。

 色々あったんだけど、何とかなったんだよ。

 そして、今回の騒動で出会った人魚族のスイレンさん、そして、カチュアさんと仲良く話をしている最中なんだよ。

「そう言えば、人魚族って、どういう人達なの?」
「ナギちゃんは始めは下半身魚の体だと思ったらしわ~」

 そうなんだよ。「魚」が付くのに、見た感じ魚要素がないんだよ。

「獣人族は獣の耳と尻尾があるように、『魚』が付くと体の一部が魚と思ってしまいがちッス。でも、水中でも、呼吸ができるッス。まあ、一応、太もも辺りに魚の鱗が付いているッス」
「じゃあ~。これで、エドナちゃんが川に落ちても助け出せるわ~」
「何気に酷いんだよ! カチュアさん!」

 確かに、カチュアさんに出会った日に、川に落ちそうになったことはあったんだよ。

「他には、人魚族の歌声には力があるッス。不思議なことに、この歌声には聞いた相手ではなく、歌っている自分が聴かせたい相手に効果がでるッス。例えば、私がエドナちゃんに聴かせて、歌を歌うッス。その歌をカチュアさんが聴いても、カチュアさんには効果は現れないッス」
「魔術みたいだね」
「魔術は基本は魔力をエネルギー源として、使用するけど、人魚族の歌は魔力をエネルギー源にはしていないから魔術の分野にはならないッス」

 お勉強の時間になったんだよ。

「何だかややこしいわ~」
「レオは私の歌が好きで、気づけばレオは歌劇に興味を示して自分で作詞を作っているッスよ。ちょっと、独特なセンスッス」
「わたしと戦っている時も歌っていたわ~。楽しそうだったわ~」
「その楽しさで破壊活動してたッスよ、二人は」

 スイレンさんの目を見ると焦点が端っこに寄っている。

  
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