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2話 強制
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城に入り玉座の間に入る。中に入ると偉そうな人たちがいる。その中で一番偉そうな人が豪華な椅子に座っている。そいつの前に立つと姫サマたちは跪く。僕はそれを真似をする。
「おもてをあげよ」
そう言われ、僕たちは顔を上げる。
「カリンよ。その見た事が無い服を着た者が勇者か?」
「はい。彼が異世界からタクヤ・ハツカゼ様です」
「タクヤ・ハツカゼか・・・。私がこの国の国王、アルベール・ファリナ・バルマミオンだ。タクヤ・ハツカゼ。先ずはこちらの世界に有無言わせず、召喚したことをすまなかったと思う。だがこちらにも事情がある。ここに来る前にカリンから説明を受けていると思うが、再度説明は必要かね?」
「いえ、大丈夫です」
「そうか。あぁ敬語はいらん。その方が話しやすいだろう。では勇者タクヤに聞く。勇者の力で魔王を殺してくれないか?」
どう考えても拒否権がねぇよな。何かもう少し情報がねぇのか?
「断れば僕はどうなるんだ?」
「断れば致し方が無い。滅びが来るまで暮らしてもらおう」
「暮らすだと? 僕は元いた世界に帰れねぇのかよ!?」
「帰れる方法はある。それは魔王城に『帰還の塔』がある。それを使えばタクヤがいた世界に戻れるだろう」
「こっちにはねぇのかよ? 勇者の塔があるくらいなんだ、帰還させるための塔もあるだろ」
「残念ながらこちらには無い。帰りたければ魔王を殺してからではないと、帰る事は出来んぞ」
おいおいほぼ強制じゃねぇかよ・・・。しかも魔王を殺すと帰還の塔が使えねぇじゃねぇか?
「仮に魔王を殺しに行くと言えば、すぐに行かせる気か?」
「それは無い。短い期間だが5日だけはここで滞在してもらう。こちらはタクヤの住民カードなどを作らねばならぬ」
確かに短けぇが何も準備をしねぇよりマシか。とりあえず受けるか、じゃねぇと話が進まねぇよ。
「―――分かった。僕は魔王を殺しにいくよ」
「おぉそうか! すぐにタクヤの部屋を用意する。今は客間にいてくれ。誰かタクヤを案内してやれ」
国王の言葉を聞いて、1人の女がこっちに来る。僕はその女について行く。移動してるとドアの前について、女がドアを開けて僕は中に入る。
「何か御用がありましたら、ベルを鳴らしてください。では」
女は客間から出ていく。僕はソファに座る。
しっかしまぁ、ししょーが言ってた通りになりやがった。本当に大きな出来事に巻き込まれちまったぜ・・・。いくらししょーに鍛えられたとは言え、魔王を殺すのは無理だろ。そもそも本当に殺すべきなのか? 殺しちまったらどうやって僕は帰るんだ? それに何か緊張感と言うか危機感って言うのがねぇな・・・。何か隠してるんじゃねぇか? 魔王を殺しに行くって言ったが、必ずしも殺す必要はねぇよな。まぁそれは後で考えればいいっか。今は旅立つ準備をしねぇとな。・・・道具とかねぇじゃん。
色々考えてるとドアが開く。
「タクヤ様。部屋の準備が出来ました。特にここでの用事が無いのであれば、移動をしましょう」
「お、おう」
僕は立って客間から出て女について行く。ついて行くとドアの前に着いて、女がドアを開けて僕は中に入る。
「今日から5日の間はここがタクヤ様の部屋です。何か御用がありましたら、ベルを鳴らしてください。この後すぐに騎士の人と鑑定士が来ますので。では」
女はドアを閉める。
鑑定士って、絵や宝石とかを鑑定するんだっけ? んな事はいいや。部屋を見るか。
僕は部屋を見る。
おうおう僕には勿体ねぇ部屋じゃねぇか。これじゃあ使いづらいじゃねぇか・・・。だがこれで横になれるな。
僕はベッドに行って横になろうとしたら、ドアがノックされる。僕はそのまま許可を出す。ドアが開くとムカつくアマとフードで顔が見えない人が入ってくる。
「―――貴様、まさか寝ようとしてなったか?」
「別に寝ようとはしてねぇよ。つか、勇者の前でその言葉はどうなんだ? 別に気にしてはねぇけどよ」
「貴様は人の事は言えないだろ。姫様に対してあの態度は何だ?」
「こっちは無理やり召喚されたんだぜ。んで召喚した張本人がいるんだ、そんな奴に敬語何て使えるか? 僕は使いたくねぇよ」
「貴様・・・。まぁいい5日の間だけだ、それまで我慢してやる。先ずは貴様を鑑定させろ」
「・・・どうぞ」
僕は鑑定士に鑑定をされる。
「・・・空間収納魔法(武具)と風魔法だけですね」
「それだけか? 本当にそれだけか?」
「はい、それだけです」
2人は黙るが、僕にとっては何のことかサッパリ分からん。
「おい、何で急に黙るんだよ。そんなに悪い能力かよ?」
「いえ決して悪い能力では無いのですが。ただ少ないのです。もう少しあってもよかったと思います」
「言ってくれるじゃねぇか。別に無くても問題はねぇだろ、元々無くても困らねぇからよ」
「貴様が困らなくても、こっちが困るんだ。流石にこれでは割りに合わないぞ・・・。おい貴様は元の世界では、何かやっていた事はあるか?」
「あぁ道場に通っていたから、それなりには強くなっているぜ。主に戦いや殺しの方だがな」
「ほぅ詳しく聞かせろ」
僕は元いた場所で道場で何を習っていたかを言う。
「―――つまり勇者様はその師匠さんに、何かしら巻き込まれるから。徹底的に鍛えられたと。え、勇者様の師匠さんは一体何者ですか?」
「それは僕が聞きてぇよ。まぁお陰で戦いは出来るくらいにはなってるぜ」
「・・・・・・よし早速戦ってもらおうか」
それを聞いた僕はその場で構える。
「いや、自分じゃないぞ。貴様の相手は自分が所属している、騎士団長だ」
「・・・・・・はぁ?」
「おもてをあげよ」
そう言われ、僕たちは顔を上げる。
「カリンよ。その見た事が無い服を着た者が勇者か?」
「はい。彼が異世界からタクヤ・ハツカゼ様です」
「タクヤ・ハツカゼか・・・。私がこの国の国王、アルベール・ファリナ・バルマミオンだ。タクヤ・ハツカゼ。先ずはこちらの世界に有無言わせず、召喚したことをすまなかったと思う。だがこちらにも事情がある。ここに来る前にカリンから説明を受けていると思うが、再度説明は必要かね?」
「いえ、大丈夫です」
「そうか。あぁ敬語はいらん。その方が話しやすいだろう。では勇者タクヤに聞く。勇者の力で魔王を殺してくれないか?」
どう考えても拒否権がねぇよな。何かもう少し情報がねぇのか?
「断れば僕はどうなるんだ?」
「断れば致し方が無い。滅びが来るまで暮らしてもらおう」
「暮らすだと? 僕は元いた世界に帰れねぇのかよ!?」
「帰れる方法はある。それは魔王城に『帰還の塔』がある。それを使えばタクヤがいた世界に戻れるだろう」
「こっちにはねぇのかよ? 勇者の塔があるくらいなんだ、帰還させるための塔もあるだろ」
「残念ながらこちらには無い。帰りたければ魔王を殺してからではないと、帰る事は出来んぞ」
おいおいほぼ強制じゃねぇかよ・・・。しかも魔王を殺すと帰還の塔が使えねぇじゃねぇか?
「仮に魔王を殺しに行くと言えば、すぐに行かせる気か?」
「それは無い。短い期間だが5日だけはここで滞在してもらう。こちらはタクヤの住民カードなどを作らねばならぬ」
確かに短けぇが何も準備をしねぇよりマシか。とりあえず受けるか、じゃねぇと話が進まねぇよ。
「―――分かった。僕は魔王を殺しにいくよ」
「おぉそうか! すぐにタクヤの部屋を用意する。今は客間にいてくれ。誰かタクヤを案内してやれ」
国王の言葉を聞いて、1人の女がこっちに来る。僕はその女について行く。移動してるとドアの前について、女がドアを開けて僕は中に入る。
「何か御用がありましたら、ベルを鳴らしてください。では」
女は客間から出ていく。僕はソファに座る。
しっかしまぁ、ししょーが言ってた通りになりやがった。本当に大きな出来事に巻き込まれちまったぜ・・・。いくらししょーに鍛えられたとは言え、魔王を殺すのは無理だろ。そもそも本当に殺すべきなのか? 殺しちまったらどうやって僕は帰るんだ? それに何か緊張感と言うか危機感って言うのがねぇな・・・。何か隠してるんじゃねぇか? 魔王を殺しに行くって言ったが、必ずしも殺す必要はねぇよな。まぁそれは後で考えればいいっか。今は旅立つ準備をしねぇとな。・・・道具とかねぇじゃん。
色々考えてるとドアが開く。
「タクヤ様。部屋の準備が出来ました。特にここでの用事が無いのであれば、移動をしましょう」
「お、おう」
僕は立って客間から出て女について行く。ついて行くとドアの前に着いて、女がドアを開けて僕は中に入る。
「今日から5日の間はここがタクヤ様の部屋です。何か御用がありましたら、ベルを鳴らしてください。この後すぐに騎士の人と鑑定士が来ますので。では」
女はドアを閉める。
鑑定士って、絵や宝石とかを鑑定するんだっけ? んな事はいいや。部屋を見るか。
僕は部屋を見る。
おうおう僕には勿体ねぇ部屋じゃねぇか。これじゃあ使いづらいじゃねぇか・・・。だがこれで横になれるな。
僕はベッドに行って横になろうとしたら、ドアがノックされる。僕はそのまま許可を出す。ドアが開くとムカつくアマとフードで顔が見えない人が入ってくる。
「―――貴様、まさか寝ようとしてなったか?」
「別に寝ようとはしてねぇよ。つか、勇者の前でその言葉はどうなんだ? 別に気にしてはねぇけどよ」
「貴様は人の事は言えないだろ。姫様に対してあの態度は何だ?」
「こっちは無理やり召喚されたんだぜ。んで召喚した張本人がいるんだ、そんな奴に敬語何て使えるか? 僕は使いたくねぇよ」
「貴様・・・。まぁいい5日の間だけだ、それまで我慢してやる。先ずは貴様を鑑定させろ」
「・・・どうぞ」
僕は鑑定士に鑑定をされる。
「・・・空間収納魔法(武具)と風魔法だけですね」
「それだけか? 本当にそれだけか?」
「はい、それだけです」
2人は黙るが、僕にとっては何のことかサッパリ分からん。
「おい、何で急に黙るんだよ。そんなに悪い能力かよ?」
「いえ決して悪い能力では無いのですが。ただ少ないのです。もう少しあってもよかったと思います」
「言ってくれるじゃねぇか。別に無くても問題はねぇだろ、元々無くても困らねぇからよ」
「貴様が困らなくても、こっちが困るんだ。流石にこれでは割りに合わないぞ・・・。おい貴様は元の世界では、何かやっていた事はあるか?」
「あぁ道場に通っていたから、それなりには強くなっているぜ。主に戦いや殺しの方だがな」
「ほぅ詳しく聞かせろ」
僕は元いた場所で道場で何を習っていたかを言う。
「―――つまり勇者様はその師匠さんに、何かしら巻き込まれるから。徹底的に鍛えられたと。え、勇者様の師匠さんは一体何者ですか?」
「それは僕が聞きてぇよ。まぁお陰で戦いは出来るくらいにはなってるぜ」
「・・・・・・よし早速戦ってもらおうか」
それを聞いた僕はその場で構える。
「いや、自分じゃないぞ。貴様の相手は自分が所属している、騎士団長だ」
「・・・・・・はぁ?」
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