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26話 判ってるが
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夜。僕たちは北北東にある古びた館に行く。
「あのアグネスって奴、アイツ苦手だな・・・」
「いきなり何を言いだしたかと思えば、そんな事か」
「どこかどう苦手なんだ?」
「何て言うか。あんな風に喋っているが、裏では何を考えてるかサッパリ分からねぇ」
「そうか? 意外と何も考えてないように見えるが」
「シルビアに分からねぇか。あの嫌な感じが同じ感じがするんだよ・・・。一体誰に似てるんだ。喋ってる時に常に背筋が寒くなる」
「気のせいなのでは? 世の中には雰囲気が似ている人も、沢山いるのでは?」
「まぁそうかもな。仮に思い出しても、ロクな事無いだろうな」
「そうだよ。嫌な事は忘れた方がいいよ」
「アレアはもう少し憶えてほしいんだが。聞くけど。ヴァンパイアは目に見えるか?」
「見えるんじゃないの?」
「・・・俺は説明したよな?」
「そうだっけ?」
「はぁ・・・。今から教えるから、憶えてくれ」
アルセルはアレアに1から教える。
「アレアは憶える気が無いのか?」
「憶えてもすぐに忘れているんだろ? そこはタクヤとは違うな」
「そうかもな。アレアに3桁の計算をやらせたが、出来なかったな。暗算でやれって言ってねぇんだが・・・」
「ならタクヤは出来るのか?」
「暗算じゃねぇなら出来るが。この辺は一般常識だしな。流石にこれを憶えてねぇと色々困るだろ」
「まぁそうだな」
「それはいいのですが。この辺に魔物がいないのは何ででしょうか?」
「ヴァンパイアがいるからじゃねぇのか?」
「あるいはこの辺は、アグネスの部下が片付けたかだな。それにしても可笑しな話だな。部下が討伐出来なかったなら、アグネスが動くべきだろ。四天王と呼ばれてるんだ。ヴァンパイア相手に遅れは取らんだろ」
「それもそうですね。タクヤさんが言ってた通り、何か裏でもあるのでは?」
「あるいはただメンドウだったか。あの書類の量見たか? あの量は1人でやる量じゃねぇよ・・・」
「確かにアレは1人でやる量では無いな。一体どれだけの仕事をしているんだ?」
「分かりませんね。そろそろ着きます。そう遠くは無かったですね」
僕たちは古びた館に着く。ドアを開けて玄関に入る
「見事に真っ暗だな。どうする? 俺としては離れて行動するより、まとまって行動したいんだが」
「珍しいな。アルセルの事だから、アレアと2人で行動するって言うかと思ったぞ」
「流石に目に見えないヴァンパイアになると、こっちも戦うのが大変だからな。それに個別に探していたら、各個撃破されるしな」
「僕は何だっていいが。ヴァンパイア討伐なんて初めてだからな」
「タクヤの所には、ヴァンパイアもいないんだ・・・。本当に魔物は存在して無いんだ」
「だから言ってるだろ。とりあえず移動するぞ。その前に明かりを付けてくれ」
アレアは魔法で周りを明るくする。僕たちは移動をする。
「それにしても埃っぽくないね。定期的に掃除されてるよ」
「ここに住んでいるヴァンパイアが、掃除してるんじゃないのか?」
「ヴァンパイアが掃除・・・」
「何か笑ってるな。ヴァンパイアって掃除とかしねぇのか?」
「するわけが無いだろ。基本的には部下にやらせてるだろ。その部下を見つけられないがな」
「そもそも部下が存在してないのでは?」
「部下がいない何て、独りが好きなのかな?」
「さぁな。そう言うのは本人に聞かねぇと分からねぇな。本人に聞く前に殺すがな」
「その前に見つけないとな。先ずはこの部屋に入ろうぜ」
アルセルが言う部屋に入る。
「ここは厨房だな」
「厨房にはいないよな。出るか?」
「いや調べよう。何も調べないで出るより、調べてから出た方がいいだろ」
「了解」
僕たちは厨房を調べる。特に何もなかったんで、厨房室から出る。
「次はヴァンパイアがいそうな部屋に行こうか」
「アレアは分かるのか?」
「大体こう言うのは2階の部屋だよ。早速行ってみよう」
アレアについて行って2階に上がる。
「ここだね。ここにいるね」
「一体何処からそんな自信が出てくるんだ?」
「知らね。中に入ってみようぜ。って言っても、1つしかしねぇけどな」
僕たちは部屋に入って、真っ先に目に入ったのは棺桶だった。僕たちは棺桶の所に行く。
「絶対にこの中にいるな」
「必ずしもそうではありません。もう私たちに気付いて、他の所に移動してるかもしれません」
「なら棺桶を開けずにそのまま攻撃をするか」
「やるなら強力な一撃がいいよね」
「僕の出番じゃねぇか」
僕はすぐに両手に籠手を装備して、右手で思いっきり棺桶を殴る。棺桶は盛大にぶっ壊れる。
「まぁいないよね。見た所血も出て来てないし」
「何処かに移動したんだろう。さてどうやって探すか」
「こう言う時に、アディシアの魔法で何とかならねぇのか?」
「何とかなりませんね。ヴァンパイアを探すための魔法はありません。かと言って私が使う気配察知魔法は、そこまで精度がいいわけではないです。相手の気配遮断が上手くなければ、すぐに見つけられますが。上手いとこっちはお手上げです。タクヤさんはもう判ってますか?」
「判ってるが」
「「「はぁ!?」」」
「分かってるなら何故言わない!!」
「こう言うのはお前らと言う、現地の人たちの力を借りてな。何とかしてもらおうと思ってたが」
「いやいやいや。分かってるなら、すぐに攻撃とかしてよ!」
「そうじゃないと俺達が危ないだろ!」
「あぁ分かった分った。ちゃんと次から言うから。そんなに怒るなって。んじゃヴァンパイア狩りでも始めるか」
僕はタンスの近くまで素早く移動して、顔があると思う所に右手で殴る。タンスは何かに当たったのか、タンスは壊れる。
「ほ、本当に居場所が判ってたんだ・・・」
「冗談じゃないんだな・・・」
「自分はもう驚かないぞ」
「これも修行の成果なのでしょう」
「あのアグネスって奴、アイツ苦手だな・・・」
「いきなり何を言いだしたかと思えば、そんな事か」
「どこかどう苦手なんだ?」
「何て言うか。あんな風に喋っているが、裏では何を考えてるかサッパリ分からねぇ」
「そうか? 意外と何も考えてないように見えるが」
「シルビアに分からねぇか。あの嫌な感じが同じ感じがするんだよ・・・。一体誰に似てるんだ。喋ってる時に常に背筋が寒くなる」
「気のせいなのでは? 世の中には雰囲気が似ている人も、沢山いるのでは?」
「まぁそうかもな。仮に思い出しても、ロクな事無いだろうな」
「そうだよ。嫌な事は忘れた方がいいよ」
「アレアはもう少し憶えてほしいんだが。聞くけど。ヴァンパイアは目に見えるか?」
「見えるんじゃないの?」
「・・・俺は説明したよな?」
「そうだっけ?」
「はぁ・・・。今から教えるから、憶えてくれ」
アルセルはアレアに1から教える。
「アレアは憶える気が無いのか?」
「憶えてもすぐに忘れているんだろ? そこはタクヤとは違うな」
「そうかもな。アレアに3桁の計算をやらせたが、出来なかったな。暗算でやれって言ってねぇんだが・・・」
「ならタクヤは出来るのか?」
「暗算じゃねぇなら出来るが。この辺は一般常識だしな。流石にこれを憶えてねぇと色々困るだろ」
「まぁそうだな」
「それはいいのですが。この辺に魔物がいないのは何ででしょうか?」
「ヴァンパイアがいるからじゃねぇのか?」
「あるいはこの辺は、アグネスの部下が片付けたかだな。それにしても可笑しな話だな。部下が討伐出来なかったなら、アグネスが動くべきだろ。四天王と呼ばれてるんだ。ヴァンパイア相手に遅れは取らんだろ」
「それもそうですね。タクヤさんが言ってた通り、何か裏でもあるのでは?」
「あるいはただメンドウだったか。あの書類の量見たか? あの量は1人でやる量じゃねぇよ・・・」
「確かにアレは1人でやる量では無いな。一体どれだけの仕事をしているんだ?」
「分かりませんね。そろそろ着きます。そう遠くは無かったですね」
僕たちは古びた館に着く。ドアを開けて玄関に入る
「見事に真っ暗だな。どうする? 俺としては離れて行動するより、まとまって行動したいんだが」
「珍しいな。アルセルの事だから、アレアと2人で行動するって言うかと思ったぞ」
「流石に目に見えないヴァンパイアになると、こっちも戦うのが大変だからな。それに個別に探していたら、各個撃破されるしな」
「僕は何だっていいが。ヴァンパイア討伐なんて初めてだからな」
「タクヤの所には、ヴァンパイアもいないんだ・・・。本当に魔物は存在して無いんだ」
「だから言ってるだろ。とりあえず移動するぞ。その前に明かりを付けてくれ」
アレアは魔法で周りを明るくする。僕たちは移動をする。
「それにしても埃っぽくないね。定期的に掃除されてるよ」
「ここに住んでいるヴァンパイアが、掃除してるんじゃないのか?」
「ヴァンパイアが掃除・・・」
「何か笑ってるな。ヴァンパイアって掃除とかしねぇのか?」
「するわけが無いだろ。基本的には部下にやらせてるだろ。その部下を見つけられないがな」
「そもそも部下が存在してないのでは?」
「部下がいない何て、独りが好きなのかな?」
「さぁな。そう言うのは本人に聞かねぇと分からねぇな。本人に聞く前に殺すがな」
「その前に見つけないとな。先ずはこの部屋に入ろうぜ」
アルセルが言う部屋に入る。
「ここは厨房だな」
「厨房にはいないよな。出るか?」
「いや調べよう。何も調べないで出るより、調べてから出た方がいいだろ」
「了解」
僕たちは厨房を調べる。特に何もなかったんで、厨房室から出る。
「次はヴァンパイアがいそうな部屋に行こうか」
「アレアは分かるのか?」
「大体こう言うのは2階の部屋だよ。早速行ってみよう」
アレアについて行って2階に上がる。
「ここだね。ここにいるね」
「一体何処からそんな自信が出てくるんだ?」
「知らね。中に入ってみようぜ。って言っても、1つしかしねぇけどな」
僕たちは部屋に入って、真っ先に目に入ったのは棺桶だった。僕たちは棺桶の所に行く。
「絶対にこの中にいるな」
「必ずしもそうではありません。もう私たちに気付いて、他の所に移動してるかもしれません」
「なら棺桶を開けずにそのまま攻撃をするか」
「やるなら強力な一撃がいいよね」
「僕の出番じゃねぇか」
僕はすぐに両手に籠手を装備して、右手で思いっきり棺桶を殴る。棺桶は盛大にぶっ壊れる。
「まぁいないよね。見た所血も出て来てないし」
「何処かに移動したんだろう。さてどうやって探すか」
「こう言う時に、アディシアの魔法で何とかならねぇのか?」
「何とかなりませんね。ヴァンパイアを探すための魔法はありません。かと言って私が使う気配察知魔法は、そこまで精度がいいわけではないです。相手の気配遮断が上手くなければ、すぐに見つけられますが。上手いとこっちはお手上げです。タクヤさんはもう判ってますか?」
「判ってるが」
「「「はぁ!?」」」
「分かってるなら何故言わない!!」
「こう言うのはお前らと言う、現地の人たちの力を借りてな。何とかしてもらおうと思ってたが」
「いやいやいや。分かってるなら、すぐに攻撃とかしてよ!」
「そうじゃないと俺達が危ないだろ!」
「あぁ分かった分った。ちゃんと次から言うから。そんなに怒るなって。んじゃヴァンパイア狩りでも始めるか」
僕はタンスの近くまで素早く移動して、顔があると思う所に右手で殴る。タンスは何かに当たったのか、タンスは壊れる。
「ほ、本当に居場所が判ってたんだ・・・」
「冗談じゃないんだな・・・」
「自分はもう驚かないぞ」
「これも修行の成果なのでしょう」
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