魔王とは戦わず国王を捕まえる

颯馬

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31話 毒とか

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 3週間後。呪われた魔石は浄化されて、魔石が落ちてる。落ちて来た魔石をベラが受け止める。

「これで呪われた魔石は、無くなりましたね」
「おつかれ~。これでやっと外に出れるよ」
「僕たちは何度も外に出てるだろ。アディシアは3回しか出てねぇぞ」

「そうだった。これで依頼も終わったし、魔石をアグネスに渡せば終わりだね」
「終わりなのは良いけどさぁ。また依頼を言ってきたらどうする?」
「また受けるしかねぇだろ。そうじゃねぇと四天王の物が貰えねぇだろ。1個でも無かったら、中には入れさせてくれねぇだろ」

「何でそんな面倒な事を決めたんだろうね。普通に通してくれてもいいのに」
「信用の問題だろな。それよりここの水とかはどうするんだ? 浄化した方がいいんじゃないか?」
「あぁそれはアグネスの部下にやらせるってよ。部下の中に浄化魔法が使える人がいるってよ」

「魔族なのに使えるのか?」
「らしいよ」
「変わってるな。ならここから出るとしようか」

 ベラは魔石を空間の中にしまう。僕たちはアグネスがいる屋敷に行く。着いたら報告する前に風呂に入ってから、報告をする。

「これが呪われていた魔石です」

 ベラは呪われていた魔石をアグネスさんに渡す。

「はい。確かに受け取りました。それにしても、これが呪われていた魔石ですか~?」
「これが呪われていた魔石です。私が浄化をしたので、ただの魔石にしか見えませんが」
「そうですか。まぁ後で確かめればいいですね~。では最後の依頼なんですが~」

「「「「「(まだある・・・)」」」」」
「これから渡す手紙を、シュトレイ街にいるフルーリに渡してくさい。報酬は前払いです」

 テーブルの上には手紙と、ペンダントが置かれる。

「シュトレイ街って、今度俺達が行く所だよな。つまりそこにいる四天王の名前は、フルーリって言うのか」
「はい。タクヤさん達はそこに向かわれるので、ついでに手紙を運んでほしいのです」
「それなら普通に郵便で運んでもらえばよくない?」

「それもいいんですが~。そっちに人を回すより、違う方に回した方がまだいいです」
「そうなんだ。で、そのペンダントがアグネスの私物でいいんだよね?」
「そうです。これを報酬にします。今度は楽な仕事だと思いますよ~」

「確かにそうですね。分かりました。この依頼を受けます」
「ありがとね~。今日も泊っていいわよ~」
「ありがとうございます。では僕たちは休ませてもらいます」

 手紙とペンダントをアイテムボックスにいれて、立ち上がって部屋から出る。僕たちは客間に行ってベッドで寝る。

 次の日。起きて朝ご飯を食べに行く。朝ご飯を食べたら、アグネスさんたちに見送られてる。僕たちは北門から出て、北西にあるシュトレイ街に行く。

「次はシュトレイ街か。どんな所なんだ?」
「ボクたちは知らないよー」
「自分も知らないな」

「同じく」
「全員知らねぇって事か。まぁいいか。行ってみれば分かる事だな」
「アルバン街より規模が大きいかな? それとも小さきかな?」

「街だから小さいって事は無いと思うが。アグネスに聞けばよかったな」
「聞くのを忘れていたからな。思ったが。食材は大丈夫なのか?」
「大丈夫だ。買出しには行っていたからな。魚が無いのが残念だがな」

「この辺では魚は生では売れませんからね。港町なら魚は確実に売ってますね」
「・・・シルビアとアディシアには聞いたが、魚は生で食うのか?」
「タクヤは何言ってるんだ? 生で食べる訳が無いだろ」

「やっぱり食わねぇのか。ならタコも食わねぇだろうな。うめぇんだがな・・・」
「タクヤの所では魚を生で食べるの?」
「全部の魚って訳じゃねぇけど。生で食える魚はあるな」

「お前の国ではそこまで食に困ってるのか?」
「別にそんなに困ってねぇんじゃねぇか? 僕はそこまでしらねぇよ」
「魚を生で食べるのは美味しいのですか? 生だと生臭いのでは?」

「その生臭さを無くすために工夫してるんだよ」
「タクヤの所は食文化も進んでいるのか。てことは虫とか食べたりもするのか?」
「「虫!?」」

「食べる人はいると思うが」
「「食べる人がいる!?」」
「シルビアとアレアは随分と驚いているな。珍しいと言えば珍しいけどよ。そこまで驚くか?」

「驚くだろ! そもそも虫なんて食べらるものなのか!?」
「味は分からねぇけど。食えるものだろ。というか。毒とか変もんさえなければ、大体は食えるだろ。味は保証出来ねぇけど」
「あ、あり得ないな。虫を食うなどあり得ないな・・・」

「あり得る時はあり得るだよ。んな事はいいとしてだよ。これってどう見ても洞窟だよな」
「洞窟ですね。歩いてそんなに時間が経ってないと思います」
「近くにあったんだー。ここを通らないといけないかな」

「飛んで行くのもアリだと思うが」
「あの高さを飛ぶのか? 途中で効果が消えるんじゃないのか?」
「・・・そうかもな。ならこの洞窟を通って行くか。行く前に自分は着替えていいか?」

「鎧を着るだけだろ。まぁ良いけど」

 シルビアは少し森に入って着替える。シルビアが戻って来たら、洞窟に入る。
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