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69話 知らず知らず
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魔王サマに付いて行って門に着く。門付近に公式勇者パーティがいた。
「魔王! お前を討伐しに来たぞ!」
「・・・アイツらが公式勇者パーティか。見るからに馬鹿ではないか?」
「否定はしねぇ。アイツら話を聞かなねぇからな。つかどうやってここまで来たんだよ?」
「普通に森を通って来たんだ! それより何でお前たちは魔王と一緒にいる!? 俺たちより後から来ただろ!」
「レッドドラゴンに近くまで連れて行ってくれたんだよ。それに話し合いをするために、一緒にいるんだが。あの森って危険魔物がいるんじゃないのか?」
「あの森はそこまで強い魔物はいないが。いるとしたらフォレストワイバーンとか、フォレストタイガーだろ」
「それはかなり強い魔物では? やはり魔族の人たちはかなり強いのでは?」
「そんな事は無い。人族よりちょっと強いだけだ」
「そのちょっとがかなり差があるんだと思うのだが・・・」
「無視しないでよ!」
「あぁワリィ。ほらもうお前らの出番はねぇから、とりあえず宿に泊まって来いよ」
「そうはいかねぇ! オレたちは魔王を討伐しに来たんだ。みすみす帰る訳ねぇだろ」
「いや帰れよ。話し合いの邪魔だからな。どぉーしても戦いたいなら、僕が相手になってやるよ」
「ふざけないでください! 貴方たちと戦う理由がありませんよ!」
「こちらにはありますよ。私たちは魔王様と話をしています。話しの最中に邪魔が入れば、私たちを敵に回す事になります」
「何でよ!? 話し合って言っても、そっちから宣戦布告してきたんでしょ!」
「――――――宣戦布告をしたのは。国王陛下の方だ」
「「「「国王陛下が!?」」」」
「自分も話し合いで初めて知った。まさか自分たちが、知らず知らず侵略者側になっていたと思わなかった。正直言ってこれはあまりにも酷い話だ」
「だが国王陛下が宣戦布告するほど、魔王は悪辣をして来たのだろ!」
「我は悪辣をした憶えは無い。我がしたのは手薄になった村に軍を派遣して、一時的に庇護しているだけだ。それに援助もしているぞ」
「デタラメだろ。そうやって良い人アピールはいらねぇぜ」
「其方らは人の話をちゃんと聞かんな・・・」
「同じ人として謝罪するぜ。すみませんでした」
「其方が謝罪してどうする。謝罪をするのはアイツらの方だろ」
「どう見ても謝罪をする気ねぇだろ。いっそあの魔道具を持ってくればよかったぜ」
「あぁ持って来てますよ。さっきまでの会話は、全てこの魔道具で確認してますよ」
「「「「「「「「「いつの間に!?」」」」」」」」」
「抜け目無いですね」
「はい。因みにどの会話も反応しませんでした。つまり誰も嘘はついてません」
「何だって!? 可笑しいだろ。俺たちは嘘を言って無いぞ!」
「我も言って無いが」
「この魔道具は完璧では無いですよ。例えば真実を話されて無い状態で、この魔道具を使っても特に反応しませんよ。真実を知らないので、反応しようが無いですからね。勿論真実を知っている状態で話すと、ちゃんと嘘だと反応しますよ」
「嘘だろ・・・。じゃあ・・・、俺たちは何のためにここまで来たんだ・・・?」
「真実を知るためじゃないですか? そうすればここに来た意味があると思いますよ」
クレールの話を聞いて、勇者たちは落ち込む。1人を除いて。
「――――――冗談じゃねぇ! オレは魔王を討伐にし来たんだ。例え1人でもオレは戦うぞ!」
「止めろザイル!」
ザイルって奴は大剣を持って、魔王サマに攻撃をしようとする。大剣が魔王サマに最後まで振り下ろされないで、大剣は急に折れた。
「今何かした? 全く見えなかったけど」
「俺も見えなかった」
「自分もだ」
「私も見えませんでした」
「ただ魔王サマが右手で大剣を殴っただけだぜ。何で見ねぇんだよ?」
「逆に何で見えるの!?」
「何でって言われてもなぁ・・・。見えるものは見えるんだよ」
「これも鍛えたから見えているんだろ。何処まで化物何だ・・・?」
「化物じゃねぇよ」
「コイツの所持品を全て没収してから、牢屋に入れておけ」
「分かりました」
ザイルって奴は捕まり連れて行かれる。
「さて其方たちはどうしたものか。戦う気が無いなら、何処かの宿に泊まるといい」
そこは城に泊めるんじゃねぇんだな。まぁ命の危険があるからな。
公式勇者たちは移動を始める。僕たちは魔王サマの指示で、今日はここに泊る事になった。
「久しぶりにまともな料理を食べる事が出来ましたね」
「あぁ。自分の分が本当に少なかったのは驚いたがな」
「私は言いましたよね?」
「言ったな。確かに言ったな・・・」
「お前が僕の分を食べるからだろ」
「つい魔がさしてな・・・」
「魔がさして人の食べ物を取るんじゃねぇよ。これからどうなるんだろうな?」
「少なくてもまだ話はするだろうな。俺とアレアは関係無いよな気がするけど」
「ここまで来て無関係でいられると思うか?」
「無理だね。とりあえず今日は風呂入ったりしようよ。今日は疲れたよ」
「そうだな。自分も疲れた」
「だな」
僕とアルセルは男子風呂に入るために、シルビアたちと別れる。
「魔王! お前を討伐しに来たぞ!」
「・・・アイツらが公式勇者パーティか。見るからに馬鹿ではないか?」
「否定はしねぇ。アイツら話を聞かなねぇからな。つかどうやってここまで来たんだよ?」
「普通に森を通って来たんだ! それより何でお前たちは魔王と一緒にいる!? 俺たちより後から来ただろ!」
「レッドドラゴンに近くまで連れて行ってくれたんだよ。それに話し合いをするために、一緒にいるんだが。あの森って危険魔物がいるんじゃないのか?」
「あの森はそこまで強い魔物はいないが。いるとしたらフォレストワイバーンとか、フォレストタイガーだろ」
「それはかなり強い魔物では? やはり魔族の人たちはかなり強いのでは?」
「そんな事は無い。人族よりちょっと強いだけだ」
「そのちょっとがかなり差があるんだと思うのだが・・・」
「無視しないでよ!」
「あぁワリィ。ほらもうお前らの出番はねぇから、とりあえず宿に泊まって来いよ」
「そうはいかねぇ! オレたちは魔王を討伐しに来たんだ。みすみす帰る訳ねぇだろ」
「いや帰れよ。話し合いの邪魔だからな。どぉーしても戦いたいなら、僕が相手になってやるよ」
「ふざけないでください! 貴方たちと戦う理由がありませんよ!」
「こちらにはありますよ。私たちは魔王様と話をしています。話しの最中に邪魔が入れば、私たちを敵に回す事になります」
「何でよ!? 話し合って言っても、そっちから宣戦布告してきたんでしょ!」
「――――――宣戦布告をしたのは。国王陛下の方だ」
「「「「国王陛下が!?」」」」
「自分も話し合いで初めて知った。まさか自分たちが、知らず知らず侵略者側になっていたと思わなかった。正直言ってこれはあまりにも酷い話だ」
「だが国王陛下が宣戦布告するほど、魔王は悪辣をして来たのだろ!」
「我は悪辣をした憶えは無い。我がしたのは手薄になった村に軍を派遣して、一時的に庇護しているだけだ。それに援助もしているぞ」
「デタラメだろ。そうやって良い人アピールはいらねぇぜ」
「其方らは人の話をちゃんと聞かんな・・・」
「同じ人として謝罪するぜ。すみませんでした」
「其方が謝罪してどうする。謝罪をするのはアイツらの方だろ」
「どう見ても謝罪をする気ねぇだろ。いっそあの魔道具を持ってくればよかったぜ」
「あぁ持って来てますよ。さっきまでの会話は、全てこの魔道具で確認してますよ」
「「「「「「「「「いつの間に!?」」」」」」」」」
「抜け目無いですね」
「はい。因みにどの会話も反応しませんでした。つまり誰も嘘はついてません」
「何だって!? 可笑しいだろ。俺たちは嘘を言って無いぞ!」
「我も言って無いが」
「この魔道具は完璧では無いですよ。例えば真実を話されて無い状態で、この魔道具を使っても特に反応しませんよ。真実を知らないので、反応しようが無いですからね。勿論真実を知っている状態で話すと、ちゃんと嘘だと反応しますよ」
「嘘だろ・・・。じゃあ・・・、俺たちは何のためにここまで来たんだ・・・?」
「真実を知るためじゃないですか? そうすればここに来た意味があると思いますよ」
クレールの話を聞いて、勇者たちは落ち込む。1人を除いて。
「――――――冗談じゃねぇ! オレは魔王を討伐にし来たんだ。例え1人でもオレは戦うぞ!」
「止めろザイル!」
ザイルって奴は大剣を持って、魔王サマに攻撃をしようとする。大剣が魔王サマに最後まで振り下ろされないで、大剣は急に折れた。
「今何かした? 全く見えなかったけど」
「俺も見えなかった」
「自分もだ」
「私も見えませんでした」
「ただ魔王サマが右手で大剣を殴っただけだぜ。何で見ねぇんだよ?」
「逆に何で見えるの!?」
「何でって言われてもなぁ・・・。見えるものは見えるんだよ」
「これも鍛えたから見えているんだろ。何処まで化物何だ・・・?」
「化物じゃねぇよ」
「コイツの所持品を全て没収してから、牢屋に入れておけ」
「分かりました」
ザイルって奴は捕まり連れて行かれる。
「さて其方たちはどうしたものか。戦う気が無いなら、何処かの宿に泊まるといい」
そこは城に泊めるんじゃねぇんだな。まぁ命の危険があるからな。
公式勇者たちは移動を始める。僕たちは魔王サマの指示で、今日はここに泊る事になった。
「久しぶりにまともな料理を食べる事が出来ましたね」
「あぁ。自分の分が本当に少なかったのは驚いたがな」
「私は言いましたよね?」
「言ったな。確かに言ったな・・・」
「お前が僕の分を食べるからだろ」
「つい魔がさしてな・・・」
「魔がさして人の食べ物を取るんじゃねぇよ。これからどうなるんだろうな?」
「少なくてもまだ話はするだろうな。俺とアレアは関係無いよな気がするけど」
「ここまで来て無関係でいられると思うか?」
「無理だね。とりあえず今日は風呂入ったりしようよ。今日は疲れたよ」
「そうだな。自分も疲れた」
「だな」
僕とアルセルは男子風呂に入るために、シルビアたちと別れる。
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