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第三話 第三章
第七節
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下着なんぞもっての他。装飾品すら身につけていない。完全無欠な生まれたままの姿。
倫理感すら何のその…イチモツも隠される事無くモノの見事にそそり立っていた。
「「………ッ!?」」
絶句する信楽と恥じらいも加えて右に同じな白雪。
そんな二人を見てタークスは首を傾げる。
「ん?何を固まっている?さてはこのタークスの肢体に惚れたな?」
「え?」
「だがその感情、何も恥じる事はない!むしろ当然の事!!……さあ存分に我が肉体を見るが良い!」
「ちょっと待て!?いややっぱり待たなくて良い!!何でなにも身に着けていないんだ!!?」
こんな戦場で…しかも相対している敵にこういうのを聞くのは場違いだと理解しつつも問いかける信楽。
だが、タークスは理解出来ないようにキョトンとした表情で答えた。
「君は一体何を言っているんだ?着飾るのは何かが必要な時、その必要のない我が肉体はありのままを晒すことは至極当然の事じゃあないか?」
「いやその理屈はおかしい!?」
どこ吹く風とそのままポーズを取り始めたタークスに思わずそうツッコんでしまった信楽。
「とにかく敵の趣向は置いておいて信楽さん。敵の『将』と会敵出来たのは僥倖です!護衛もいない今一気に倒してしまいましょう!!」
「ああそうだな!」
白雪の言葉で呑まれかけていた空気が元に戻ったと感じた信楽。
戦闘的に考えればなにも身に着けていないという事は搦手の心配はないという事である。
「『フツノミタマ』戦闘班所属、白雪。参ります!」
「同じく信楽…参る!」
名乗りと同時に駆け出した白雪と信楽。こちらを気にせず相も変わらずポーズを決め続けているタークスに一気に近づく。
そして打撃を叩き込んだ白雪。防御も何もない直撃である。
だが……。
「ほぅ、中々に良い拳だ!花の様に可憐な君からの贈り物と言ったところかな?」
「ッ!!?」
『三重』
続けて『御雷』を叩き込む。衝撃が駆け巡るごとにタークスの身体を仰け反らせる。
しかし……。
「素晴らしい!よく鍛えられている!!」
全く効いている素振りが無いタークス。隠されていないそこで理解出来る。
彼は上手く防御しているわけでも能力や【演目】によって受け流したりしているわけでもない。
ただ単純に硬いのだ!
まるで軍艦の装甲を殴っているような感覚。彫刻像を思わせる肉体は鋼鉄の如き硬さを持った細胞がひしめき合い鎧のような身体を形成されているのである。
「ちぃッ!」
手にした剣で死角から斬撃を加えた信楽。だがそれすらも防御する事は無く。現に刃が僅かにも入っていなかった。
(大和さんや門司さんの様な【星】なら彼の肉体を貫くことは可能。ですが、今の私達にあの方みたいな威力を出すにはまだ練度が足りなさすぎる…ッ)
「中々に良いモノを見た…では次はこのタークスの番だな」
その言葉と同時に姿が掻き消えたタークス。瞬間、白雪と信楽双方に強力な衝撃が入り身体が吹き飛んだ。
(硬さだけでない…身体能力も……ッ!)
ビルの側面に叩きつけられた事で殴られたのだと察した白雪と信楽。
「まだまだ」
追撃でポーズを取りながら高速で飛んでくるタークス。拳を叩き込んでくる。
何とか躱した白雪。代わりに受けたビルはまるでガラス細工の様に一階層が砕け散り、破砕音と共に崩壊を始める。
「なんとまあ脆い」
崩れ落ちるビルの側面を駆けるタークス。垂直なのに問題なく恐ろしい速度で駆け降りる。そして異様ともいえる身体能力で白雪に一気に肉薄した。
(か…勝て……)
とどめを刺そうと右足を大きく振りかぶるタークス。次の数瞬後、自分は完全に終わるだろうと白雪は覚悟する。
だが、その瞬間に信楽が割り込んだ。
「信楽さんッ!?」
『流水ッ!!!』
恐ろしい威力の蹴りを受ける信楽。
「がァアアアアアアアアアアァァァァ!!」
『御雷』と同じく『フツノミタマ』の戦闘班に伝授される。【星】の格闘技術の一つ『流水』合気の様な要領で相手の攻撃をいなし防御するという技術である。
だが、信楽の『流水』の練度では想定外の膂力から放たれたタークスの蹴りを受け流し切ることが出来ず。白雪や自身の直撃は免れたが両腕はズタズタになった。
「おぉ、花の様な可憐な君を身を挺して守るとは…俺の次に魅力的な男だな」
「ああ、そう称しておきながら…躊躇も無く踏み躙ろうとしているお前よりはマシだと自覚しているよ…」
「見解の相違だな…この世に可憐な花は数あれど、俺にとって真に愛でるべきは我が君トワ・御法川のみ…彼女を美しく着飾らせるためなら、俺はいくらでもその花を摘み花冠を作り上げよう」
『白雪さん。信楽さんを連れてここは一度退却をッ!?』
「俺は置いていけ…戦える仲間を…探してくるんだ……」
「不味いですよ師匠ッ!?このままでは白雪さん達が……」
「ああ、このままじゃあやられる」
「でしたら…」
戦況把握用の監視ドローンから送られてきた白雪達の映像を『創世神』の【領域】内から観ていた大和達。
白雪達の危機に席を立ったエイプリルだったが、「エイプリル」と大和に止められる。
「だけど助けたらダメだエイプリル」
「今回ばかりは馬鹿に同意ですエイプリル。参戦権は一度しかありません。ここでこの馬鹿共を投入すれば戦況は幾分かは好転するでしょう…ですが今後どうなるかわからない以上、ここで投入するのは得策ではありません」
「ですが…ッ………」
「心配するなエイプリル。俺達が出なくとも俺達に匹敵する協力者があの場に居る」
「ああ…そうだな兄弟。だから心配するな……」
そう言い切った大和と門司。
後ろ髪をひかれる思いのエイプリルであったが、彼等のその言葉を信じ再び映像に視線を戻した。
「ではそろそろ終わりだな……」
「くッ!?」
そう言ってトドメの為に拳を振り上げたタークス。だが、何かを察し防御の姿勢に入る。
瞬間、何かが飛んで来てタークスを吹き飛ばした。
「ッ!?新手だな…」
「これは…?」
「ヘヘッ…どうやら俺と言う男は相当持っているようだな…」
飛んで来たモノは片手鎚。タークスを吹き飛ばした片手鎚はブーメランのように持ち主の手元に戻っていく。
「何たって目立つのに絶好のタイミングで割り込めるんだからなァ!?」
その片手鎚を手にしたのは一名の【星】。
『国鳴り』と言う銘を持ち、先の合衆国での収容者脱獄の際、被収容者の立場ながら『巨神』アトラス相手に大和と共闘した男。
そして現在は合衆国所属の【星】の一人。
元収容者№G0329…オルド・ダイヤモンドであった。
倫理感すら何のその…イチモツも隠される事無くモノの見事にそそり立っていた。
「「………ッ!?」」
絶句する信楽と恥じらいも加えて右に同じな白雪。
そんな二人を見てタークスは首を傾げる。
「ん?何を固まっている?さてはこのタークスの肢体に惚れたな?」
「え?」
「だがその感情、何も恥じる事はない!むしろ当然の事!!……さあ存分に我が肉体を見るが良い!」
「ちょっと待て!?いややっぱり待たなくて良い!!何でなにも身に着けていないんだ!!?」
こんな戦場で…しかも相対している敵にこういうのを聞くのは場違いだと理解しつつも問いかける信楽。
だが、タークスは理解出来ないようにキョトンとした表情で答えた。
「君は一体何を言っているんだ?着飾るのは何かが必要な時、その必要のない我が肉体はありのままを晒すことは至極当然の事じゃあないか?」
「いやその理屈はおかしい!?」
どこ吹く風とそのままポーズを取り始めたタークスに思わずそうツッコんでしまった信楽。
「とにかく敵の趣向は置いておいて信楽さん。敵の『将』と会敵出来たのは僥倖です!護衛もいない今一気に倒してしまいましょう!!」
「ああそうだな!」
白雪の言葉で呑まれかけていた空気が元に戻ったと感じた信楽。
戦闘的に考えればなにも身に着けていないという事は搦手の心配はないという事である。
「『フツノミタマ』戦闘班所属、白雪。参ります!」
「同じく信楽…参る!」
名乗りと同時に駆け出した白雪と信楽。こちらを気にせず相も変わらずポーズを決め続けているタークスに一気に近づく。
そして打撃を叩き込んだ白雪。防御も何もない直撃である。
だが……。
「ほぅ、中々に良い拳だ!花の様に可憐な君からの贈り物と言ったところかな?」
「ッ!!?」
『三重』
続けて『御雷』を叩き込む。衝撃が駆け巡るごとにタークスの身体を仰け反らせる。
しかし……。
「素晴らしい!よく鍛えられている!!」
全く効いている素振りが無いタークス。隠されていないそこで理解出来る。
彼は上手く防御しているわけでも能力や【演目】によって受け流したりしているわけでもない。
ただ単純に硬いのだ!
まるで軍艦の装甲を殴っているような感覚。彫刻像を思わせる肉体は鋼鉄の如き硬さを持った細胞がひしめき合い鎧のような身体を形成されているのである。
「ちぃッ!」
手にした剣で死角から斬撃を加えた信楽。だがそれすらも防御する事は無く。現に刃が僅かにも入っていなかった。
(大和さんや門司さんの様な【星】なら彼の肉体を貫くことは可能。ですが、今の私達にあの方みたいな威力を出すにはまだ練度が足りなさすぎる…ッ)
「中々に良いモノを見た…では次はこのタークスの番だな」
その言葉と同時に姿が掻き消えたタークス。瞬間、白雪と信楽双方に強力な衝撃が入り身体が吹き飛んだ。
(硬さだけでない…身体能力も……ッ!)
ビルの側面に叩きつけられた事で殴られたのだと察した白雪と信楽。
「まだまだ」
追撃でポーズを取りながら高速で飛んでくるタークス。拳を叩き込んでくる。
何とか躱した白雪。代わりに受けたビルはまるでガラス細工の様に一階層が砕け散り、破砕音と共に崩壊を始める。
「なんとまあ脆い」
崩れ落ちるビルの側面を駆けるタークス。垂直なのに問題なく恐ろしい速度で駆け降りる。そして異様ともいえる身体能力で白雪に一気に肉薄した。
(か…勝て……)
とどめを刺そうと右足を大きく振りかぶるタークス。次の数瞬後、自分は完全に終わるだろうと白雪は覚悟する。
だが、その瞬間に信楽が割り込んだ。
「信楽さんッ!?」
『流水ッ!!!』
恐ろしい威力の蹴りを受ける信楽。
「がァアアアアアアアアアアァァァァ!!」
『御雷』と同じく『フツノミタマ』の戦闘班に伝授される。【星】の格闘技術の一つ『流水』合気の様な要領で相手の攻撃をいなし防御するという技術である。
だが、信楽の『流水』の練度では想定外の膂力から放たれたタークスの蹴りを受け流し切ることが出来ず。白雪や自身の直撃は免れたが両腕はズタズタになった。
「おぉ、花の様な可憐な君を身を挺して守るとは…俺の次に魅力的な男だな」
「ああ、そう称しておきながら…躊躇も無く踏み躙ろうとしているお前よりはマシだと自覚しているよ…」
「見解の相違だな…この世に可憐な花は数あれど、俺にとって真に愛でるべきは我が君トワ・御法川のみ…彼女を美しく着飾らせるためなら、俺はいくらでもその花を摘み花冠を作り上げよう」
『白雪さん。信楽さんを連れてここは一度退却をッ!?』
「俺は置いていけ…戦える仲間を…探してくるんだ……」
「不味いですよ師匠ッ!?このままでは白雪さん達が……」
「ああ、このままじゃあやられる」
「でしたら…」
戦況把握用の監視ドローンから送られてきた白雪達の映像を『創世神』の【領域】内から観ていた大和達。
白雪達の危機に席を立ったエイプリルだったが、「エイプリル」と大和に止められる。
「だけど助けたらダメだエイプリル」
「今回ばかりは馬鹿に同意ですエイプリル。参戦権は一度しかありません。ここでこの馬鹿共を投入すれば戦況は幾分かは好転するでしょう…ですが今後どうなるかわからない以上、ここで投入するのは得策ではありません」
「ですが…ッ………」
「心配するなエイプリル。俺達が出なくとも俺達に匹敵する協力者があの場に居る」
「ああ…そうだな兄弟。だから心配するな……」
そう言い切った大和と門司。
後ろ髪をひかれる思いのエイプリルであったが、彼等のその言葉を信じ再び映像に視線を戻した。
「ではそろそろ終わりだな……」
「くッ!?」
そう言ってトドメの為に拳を振り上げたタークス。だが、何かを察し防御の姿勢に入る。
瞬間、何かが飛んで来てタークスを吹き飛ばした。
「ッ!?新手だな…」
「これは…?」
「ヘヘッ…どうやら俺と言う男は相当持っているようだな…」
飛んで来たモノは片手鎚。タークスを吹き飛ばした片手鎚はブーメランのように持ち主の手元に戻っていく。
「何たって目立つのに絶好のタイミングで割り込めるんだからなァ!?」
その片手鎚を手にしたのは一名の【星】。
『国鳴り』と言う銘を持ち、先の合衆国での収容者脱獄の際、被収容者の立場ながら『巨神』アトラス相手に大和と共闘した男。
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