151 / 189
150 進化②
しおりを挟む
「おい、あれ……!」
「バウムガルテン辺境伯!」
「すげー、初めて見た……。本当に肌が黒いんだな」
冒険者たちの中にもオレのことを知ってる奴が居るみたいだな。大聖堂の中がざわざわとする。
「いったい何しに来たんだ?」
「ギフトの進化じゃねぇか?」
「まさか、三回目の進化を!?」
ざわめく冒険者たちを無視して、オレたちは冒険者たちの後ろに並ぶ。
「お兄さま人気者ね」
「すごい」
「そんないいものじゃないぞ? ジロジロ見られるし……。なんだか悪いことしている気分になる……」
前世、小市民。現モブの小さな心は、なにも悪いことしていないのにドキドキしちゃうのだ。
「次の方」
そうこうしているうちにオレたちの順番になった。今まで進化した奴は居ないようだった。
「じゃあ、リアからいこうか」
「うん!」
コルネリアが大きな女神像の前に立つ。
「どう見る?」
「さすがに難しいんじゃないか?」
「ギフトを二回も進化させたあの辺境伯様が連れてくるんだ。あるいは……」
もう用事は済んだだろうに、冒険者たちはこちらを見守るように見ていた。
その時、ステンドグラスを貫通するような強い七色の光がコルネリアの胸を貫いた。やった! ギフトの進化モーションだ!
「これって……!?」
コルネリアの困惑するような声が聞こえる。
「なんと……!?」
「あれは!?」
「マジかよ!? あれがそうなのか!?」
ギフト鑑定のための水晶を持つ神官や、冒険者たちの驚きの声が耳を打つ。
まさか、こんな小さな少女がギフトを進化させるとは思ってもみなかったのだろう。だが、コルネリアは王都を襲ったドラゴンにラストアタックを決めたのだ。莫大な経験値を得ただろうコルネリアは、進化条件を満たしている可能性は大いにあった。
「お兄さま!」
ステンドグラスから降り注いだ光がやがて消えると、コルネリアは元気よくこちらを振り返った。その様子はまるで元気いっぱいな子犬みたいでかわいらしい。
「おめでとう、リア。ギフトが進化したんだね」
「はいっ!」
コルネリアと同じく詳細が不明のギフトを持っているリーンハルトは、ギフトの進化と共にそのギフトの正体が勇者であると判明する。
もしかしたら、コルネリアもギフトの進化をきっかけにギフトの正体がわかるかもしれない。
「こ、これが、ギフトの進化……!?」
「マジかよ、二人目のギフト進化!?」
「やはり、辺境伯はギフトの進化に必要なものをなにか知っているのか……?」
「そこの神官君。この子のギフトは鑑定できるか?」
「は、はい!」
騒ぐ冒険者たちを無視して、なにかに浮かされたような表情をしていた神官に声をかけた。
「ギフトの鑑定ですね……。これは……!?」
神官が驚きの表情で告げる。
「そちらのお嬢様のギフトは大剣聖です!」
「大剣聖か……」
もしかしたら勇者の可能性も考えていたのだが、どうやら違ったらしい。それにしても大剣聖か。初めて聞くギフトだが、字面がもう強そうだ。オレが聖者から大聖者に進化したことを考えると、これまでのコルネリアのギフトは剣聖だったのか?
コルネリアは剣が強いからそれ系のギフトかと思っていたが、当たっていたらしい。それにしても、剣聖? これもオレの知らないギフトだ。
「お兄さまっ!」
コルネリアがオレの目の前に立って、なにかを求めるように見上げてくる。オレは片手でゆっくりとコルネリアの頭を撫でた。
「よくやった、リア。リアはこれからもっともっと強くなれるよ」
「うんっ!」
オレとしてもコルネリアが強くなるのは大賛成だ。邪神の復活が確定してしまった世界で、強いというのは生き残る上で重要なことだ。
邪神が復活すると、モンスターが一段と強くなるからな。身を守る術はいくつあってもいい。
「じゃあ、次はリリーいこうか」
「ん」
リリーが自信をみなぎらせて女神像の前に足を運んだ。リリーもバッハと一緒に王都近郊にモンスター退治に出かけていたし、バウムガルテン領でした『レギンレイヴ』の狩りで一番モンスターを倒している。可能性はある。
しかし……。
「ん?」
いつまで経ってもリリーに光は降ってこなかった。まだギフトの成長が足りないらしい。やはり、ドラゴンに止めを刺したコルネリアのギフトの成長が異常なだけなのだろう。
「ん……」
珍しくしょげた感じで帰ってきたリリーの頭を優しく撫でる。
「気にするな。リリーはよくやっている。それはオレが一番よく知っている」
「んっ」
その後もクラウディアとエレオノーレ、ついでにカサンドラも試してみたが、コルネリア以外は誰もギフトは進化しなかった。
まぁ、ギフトの進化なんて、そんな簡単なことじゃないからな。ゲームでも効率のいい狩場で狩ったとしてもそれなりに時間がかかった。
そのことを考えると、リリーたちのギフトの進化には、オレの持つゲームの知識を総動員したとしても、もう少し時間がかかるだろう。
残された時間は少ない。なんとか邪神の復活の前に皆のギフトの進化を達成したいな。
「バウムガルテン辺境伯!」
「すげー、初めて見た……。本当に肌が黒いんだな」
冒険者たちの中にもオレのことを知ってる奴が居るみたいだな。大聖堂の中がざわざわとする。
「いったい何しに来たんだ?」
「ギフトの進化じゃねぇか?」
「まさか、三回目の進化を!?」
ざわめく冒険者たちを無視して、オレたちは冒険者たちの後ろに並ぶ。
「お兄さま人気者ね」
「すごい」
「そんないいものじゃないぞ? ジロジロ見られるし……。なんだか悪いことしている気分になる……」
前世、小市民。現モブの小さな心は、なにも悪いことしていないのにドキドキしちゃうのだ。
「次の方」
そうこうしているうちにオレたちの順番になった。今まで進化した奴は居ないようだった。
「じゃあ、リアからいこうか」
「うん!」
コルネリアが大きな女神像の前に立つ。
「どう見る?」
「さすがに難しいんじゃないか?」
「ギフトを二回も進化させたあの辺境伯様が連れてくるんだ。あるいは……」
もう用事は済んだだろうに、冒険者たちはこちらを見守るように見ていた。
その時、ステンドグラスを貫通するような強い七色の光がコルネリアの胸を貫いた。やった! ギフトの進化モーションだ!
「これって……!?」
コルネリアの困惑するような声が聞こえる。
「なんと……!?」
「あれは!?」
「マジかよ!? あれがそうなのか!?」
ギフト鑑定のための水晶を持つ神官や、冒険者たちの驚きの声が耳を打つ。
まさか、こんな小さな少女がギフトを進化させるとは思ってもみなかったのだろう。だが、コルネリアは王都を襲ったドラゴンにラストアタックを決めたのだ。莫大な経験値を得ただろうコルネリアは、進化条件を満たしている可能性は大いにあった。
「お兄さま!」
ステンドグラスから降り注いだ光がやがて消えると、コルネリアは元気よくこちらを振り返った。その様子はまるで元気いっぱいな子犬みたいでかわいらしい。
「おめでとう、リア。ギフトが進化したんだね」
「はいっ!」
コルネリアと同じく詳細が不明のギフトを持っているリーンハルトは、ギフトの進化と共にそのギフトの正体が勇者であると判明する。
もしかしたら、コルネリアもギフトの進化をきっかけにギフトの正体がわかるかもしれない。
「こ、これが、ギフトの進化……!?」
「マジかよ、二人目のギフト進化!?」
「やはり、辺境伯はギフトの進化に必要なものをなにか知っているのか……?」
「そこの神官君。この子のギフトは鑑定できるか?」
「は、はい!」
騒ぐ冒険者たちを無視して、なにかに浮かされたような表情をしていた神官に声をかけた。
「ギフトの鑑定ですね……。これは……!?」
神官が驚きの表情で告げる。
「そちらのお嬢様のギフトは大剣聖です!」
「大剣聖か……」
もしかしたら勇者の可能性も考えていたのだが、どうやら違ったらしい。それにしても大剣聖か。初めて聞くギフトだが、字面がもう強そうだ。オレが聖者から大聖者に進化したことを考えると、これまでのコルネリアのギフトは剣聖だったのか?
コルネリアは剣が強いからそれ系のギフトかと思っていたが、当たっていたらしい。それにしても、剣聖? これもオレの知らないギフトだ。
「お兄さまっ!」
コルネリアがオレの目の前に立って、なにかを求めるように見上げてくる。オレは片手でゆっくりとコルネリアの頭を撫でた。
「よくやった、リア。リアはこれからもっともっと強くなれるよ」
「うんっ!」
オレとしてもコルネリアが強くなるのは大賛成だ。邪神の復活が確定してしまった世界で、強いというのは生き残る上で重要なことだ。
邪神が復活すると、モンスターが一段と強くなるからな。身を守る術はいくつあってもいい。
「じゃあ、次はリリーいこうか」
「ん」
リリーが自信をみなぎらせて女神像の前に足を運んだ。リリーもバッハと一緒に王都近郊にモンスター退治に出かけていたし、バウムガルテン領でした『レギンレイヴ』の狩りで一番モンスターを倒している。可能性はある。
しかし……。
「ん?」
いつまで経ってもリリーに光は降ってこなかった。まだギフトの成長が足りないらしい。やはり、ドラゴンに止めを刺したコルネリアのギフトの成長が異常なだけなのだろう。
「ん……」
珍しくしょげた感じで帰ってきたリリーの頭を優しく撫でる。
「気にするな。リリーはよくやっている。それはオレが一番よく知っている」
「んっ」
その後もクラウディアとエレオノーレ、ついでにカサンドラも試してみたが、コルネリア以外は誰もギフトは進化しなかった。
まぁ、ギフトの進化なんて、そんな簡単なことじゃないからな。ゲームでも効率のいい狩場で狩ったとしてもそれなりに時間がかかった。
そのことを考えると、リリーたちのギフトの進化には、オレの持つゲームの知識を総動員したとしても、もう少し時間がかかるだろう。
残された時間は少ない。なんとか邪神の復活の前に皆のギフトの進化を達成したいな。
40
あなたにおすすめの小説
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
ケモ耳っ娘になったからにはホントはモフられたい~前世はSランク冒険者だったのでこっそり無双します~
都鳥
ファンタジー
~前世の記憶を持つ少女は、再び魔王討伐を目指す~
私には前世の記憶がある。
Sランクの冒険者だった前世の私は、あるダンジョンでうっかり死んでしまい、狼の耳と尾をもつ獣人として転生した。
生まれ変わっても前世のスキルをそのまま受け継いでいた私は、幼い頃からこっそり体を鍛えてきた。
15歳になった私は、前世で暮らしていたこの町で、再び冒険者となる。
そして今度こそ、前世で果たせなかった夢を叶えよう。
====================
再び冒険者となったリリアンは、前世の知識と縁で手に入れた強さを隠しながら、新しい仲間たちと共にさらに上を目指す。そして前世の仲間との再会し、仲間たちのその後を知る。
リリアンの成長と共に、次第に明らかになっていく彼女の前世と世界の謎。。
その前世ではいったい何があったのか。そして彼女は何を成し遂げようとしているのか……
ケモ耳っ娘リリアンの新しい人生を辿りながら、並行して綴られる前世の物語。そして彼女と仲間たちの成長や少しずつ解かれる世界の真実を追う。そんな物語です。
-------------------
※若干の残酷描写や性的な事を連想させる表現があります。
※この作品は「小説家になろう」「ノベルアップ+」「カクヨム」にも掲載しております。
『HJ小説大賞2020後期』一次通過
『HJ小説大賞2021後期』一次通過
『第2回 一二三書房WEB小説大賞』一次通過
『ドリコムメディア大賞』中間予選通過
『マンガBANG×エイベックス・ピクチャーズ 第一回WEB小説大賞』一次通過
『第7回キネティックノベル大賞』一次通過
男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる
暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。
授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。
序盤でざまぁされる人望ゼロの無能リーダーに転生したので隠れチート主人公を追放せず可愛がったら、なぜか俺の方が英雄扱いされるようになっていた
砂礫レキ
ファンタジー
35歳独身社会人の灰村タクミ。
彼は実家の母から学生時代夢中で書いていた小説をゴミとして燃やしたと電話で告げられる。
そして落ち込んでいる所を通り魔に襲われ死亡した。
死の間際思い出したタクミの夢、それは「自分の書いた物語の主人公になる」ことだった。
その願いが叶ったのか目覚めたタクミは見覚えのあるファンタジー世界の中にいた。
しかし望んでいた主人公「クロノ・ナイトレイ」の姿ではなく、
主人公を追放し序盤で惨めに死ぬ冒険者パーティーの無能リーダー「アルヴァ・グレイブラッド」として。
自尊心が地の底まで落ちているタクミがチート主人公であるクロノに嫉妬する筈もなく、
寧ろ無能と見下されているクロノの実力を周囲に伝え先輩冒険者として支え始める。
結果、アルヴァを粗野で無能なリーダーだと見下していたパーティーメンバーや、
自警団、街の住民たちの視線が変わり始めて……?
更新は昼頃になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる